まさか、この作品のMVが見られる日が来るとは思わなかった…しかも、曲名通り（このPVも含めて）結構地方（彼らの地元）での撮影が多いと思うので、「あ、これ知ってる場所だ！」って当てながら観る楽しみもあっていいよね。ちなみに、Rykeyさんがいる坂の道の場所は…映像に映る電柱の住所を見て調べたら「日野市」とのこと。彼は八王子出身とのことだけど、自分たちも隣町の川越や坂戸に遊びに行くことが多かったのと同じように、なじみの深い場所なのかな…？
しかし、本当にお２人の卓越した表現力もさることながら…DJ SIBAさんのトラックのセンスが本当に素晴らしい。舐達麻は基本的にトラックが作品やリリックの感情を語るところが強くって、実は静的な印象が強いんだよね…これって北野作品でいうところの久石譲の叙情的な音楽でシーンの心情が語られる現象に俺は似ていると思うんだけど…この作品でもトラックが作品やリリックの心情や描写を際立たせ、同時に包み込んでいるというか…。Rykeyの歌う荒削りながらも直情的なサビも本当に癖になる。
Rykeyというアーティストは同い年の中で一番好きなんだけど（８７～８８年生まれのヒップホップアーティスト多いの嬉しいね…！）彼は本当に色が強いんだよね…色彩豊かというか、喜怒哀楽を隠すことなく曝け出しているから人の心を動かすと思うんだよね。その点、静的な印象の強いBadsaikushというアーティストとある意味対になってて…故に相性がいいのかなって思う。
何より、「麻薬を売りさばき、食う飯以外の這い上がる術」というBadsaiさんのフレーズが非常に印象的…クリエイティブ面において流行や忖度に影響されない非常に優れた審美眼を持ち、それを表現してきたからこその現在の舐達麻の活躍だと思うんで…。この方のセンス、本当に恐ろしい位凄いよね…多分、何かしら表現することや審美眼を役立たせる仕事には就いて大成するタイプなんだろうなって思う。