人脈や経験がない私が開業して2年目の現実をさらっと書いてみました。
私が思う開業後すぐに軌道に乗る方の例
(あくまで私がこの1年で知り合った方を対象にした事例です)
・退職後も会社で行っていたビジネスモデル自体が有効で人脈もある方。登録することでこれまで行政書士に依頼していた業務も丸抱えで対処できる(銀行でM&A業務を行っていた方等)。
・親(実家)が建設業や墓石屋等で行政書士業務に直結する窓口(人脈)を持っている。
・元公務員の方。ただし、横のつながりが強い職種(警察官等)。
・士業事務所でアシスタントをしていた方で、独立後も仕事を紹介してもらえる方。
ここが問題、開業して苦労するパターン
(私の場合も含め、開業後知り合った方を対象した事例です)
・せっかくとった資格を活かしたいと考え開業した方
・年も年だし、最後のチャンスとばかりに勢いで開業した方
上記の場合、開業後数年はまともに仕事がありません。初年度は全く仕事が無い場合がほとんどです。
行政書士会の研修などに行くと、似たような先生(人脈、経験無し、とりあえず開業された方)がたくさんいます。
業務獲得方法
飛び込み営業は無駄だという方が多いですが、できる方が有利なことは言うまでもありません。事務所で座っていても仕事は来ません。士業関係者は、意外と営業をしない(できない?私の近辺だけ?)ので、開拓の余地はまだまだあると思います。毎日100件程度営業をかけていけば、意外に早い段階で軌道に乗せられると思います。チラシ1枚でも、撒く撒かないで反応は違います。当事務所への問い合わせの大半は、ネットよりもチラシをご覧になった方が圧倒的に多いです。
ネット集客については、有効というよりもやって当たり前というレベルです。新規性はないです。普通に工夫を凝らしているだけでは先行している先生方に追いつけません。100万円単位の費用をかけHPを作成し、毎月何万もの維持費を払う覚悟であればなんとかなるかもしれませんが、即効性はないです。誰もかれもがしているので、差別化が難しいです。
また、HPやSNS経由の仕事はスレている案件が多いです。相見積もりを取られ、値段のたたき合いになります。何といっても、開業後間もないことろは実績がないので、値段以外遡及するものがありません。
ちなみに紹介案件は値段のたたき合いにはなりませんが、紹介者への信用を毀損するわけにもいかず、業務を行う上でのストレスは倍近くになります。
新規参入者の生き残る道(私が思うところです)
研修会で人気なのが、障害福祉分野。ただし、これもそろそろオワコンかもしれません。福祉業務経験者で行政書士の資格を取る方が増えています。現場を知る方が有利なことは言うまでもありません。さらに、障害福祉分野で活躍されている先生方の知識、経験量が半端なく、これから新規参入するメリットそのものが薄いです。
次に人が集まっているのが後見業務。遺言・相続は他士業も交えて獲得競争が熾烈で、容易に参入できません。
後見業務は、手間の割に報酬が低いのでベテランの方も敬遠します。ただし、今後福祉業界からの参入が増えるかもしれません。高齢者に群がる構図はどこも同じです。
外国人関係も人気ですが、ベテラン先生は避けている方が多いです(しっかりと基盤を持っている方は、あえてリスクを取る必要が無いからか?)。若手の先生方でこの分野に飛び込む方が多いような印象です。
行政書士が取り扱う許認可は1万通りあるとかないとか言われますが、実際に業務となり得るのはそのうちの何割かです。
とはいえ、ニッチな分野はまだ残されているでしょうし、法改正で新たに生み出される仕事もあるでしょう。
一方で、AIにより代替される分野も増えてきます。さらに、行政書士登録者も増えています、…人口は減っていますが。
とりあえず開業後はメンタルをやられないように、アルバイトと掛け持ちでやっていくのが無難かもしれません。
ただ、50代後半になると、間違いなく最後の賭けです。これで時間を無断にすると、もう残りはバイト人生です。
行政書士の場合、特に資格がなくても書類自体は作成可能です。すべて依頼者がご自分でできる事を代わりにしているだけです。多少の専門性はあっても、ご自身で調べることで解決できます。役所も丁寧に教えてくれますし。
行政書士の資格は、弁護士や医師の資格に比べ、非常に簡単に取れます。公務員は試験を受けずに資格が取れます(勤続年数等条件有)。さらに、士業事務所は自宅開業であれば開業資金が要りません。参入障壁は意外と低い業態であると言えます。資格で守られているというのは錯覚です(と私は思います)。
私の場合、なんだかんだと十年以上障害年金を取り扱っているので、そちらで食べていけてますが、行政書士業務だけでは開業2年目の現状、小遣い稼ぎ程度です。
以上、行政書士業務については、経験・人脈もなく50代後半で開業した私が感じたことろです。
人脈、経験なしでも開業後しっかりと仕事を取っている方もいますので、結局は、その方次第でしょう。
苦しみながらも続けていれば、知らぬうちに、細かい仕事がいただけるようになることも事実です。
最初から、単価の高い仕事は回ってきませんが、こればかりは仕方がないことで、とにもかくにも退場しないことが肝心です。
私自身、障害年金を入り口に行政書士資格が必要な分野にも進出が可能となり、取り扱える業務は格段に増えました。後はビジネスとして成り立つようスキームを考えられるかというところです。
当然ながら、皆さんが苦しんでいるのもここで、非常に難しいところではありますが…。