本日は、ダイアログインザダークを体験しにいきました。
そのレポートを書きます。
駄文だけど、少しでも多くの人に伝わればいいな。


これは、完全に視界が遮断された空間で、初めて出会った人達とグループになり冒険をする、というものです。
全盲の方がアテンドしてくれます。


最初、目をならすために暗い空間へ。
白杖を持ち、中での説明を受ける。
次に、更に暗い空間へ行く。
徐々に暗くしていき、最後には完全に視界を遮断。

暗闇の中で自己紹介をし、冒険の世界へ出発。

最初はどう動いていいのかわからなかったんですが、すぐに興味津々状態に。
ここにいるよ、とか、人に触りながらとかしていきます。
不思議ですよ、普通なら知り合ったばかりの方の手を握ったりしないのに、視界を遮断すると何の抵抗もなく出来るんです。

最初は山道みたいなところだったのかな?
砂利、土、葉っぱ、木の感触がありました。
皆でまずは不安定な階段を登ります。たぶん、木で出来てるものだったんだと思う。
でこぼこの段差で、声を掛け合って、白杖で高さを確認しながら進みました。

次の難関は、川の上にあるらしい橋を渡る事。
手すりは無く、落ちたら水。
ここで、チームワーク発揮ですよ!
点呼をとって、一列にならんで肩に手をおき、無事全員で渡り切りました。
このあたりから、もう完全に打ち解けていた感じです。

次は、どうやらお祭りな雰囲気のエリア。
たぶん、公園のような場所だったのかと思います。
ブランコがあったり、ベンチがあったり。
たらいのような物がならんでいて、中には水風船とかスーパーボールが。
こんな物で夢中になって遊んだのはいつ以来でしょうか。
とても新鮮に感じました。

あと、皆でボール遊びをしました。
輪になって、声を掛け合ってボールを転がしていきます。
キャッチに失敗して木の中に入っちゃった事もあったけど、協力して見つけ出したり。

また段差のあるところをこえて、ジャンプしておりると、わらのような感触。
足元は、大量のわらのようなものがいっぱいでした。
結局そこが何だったのかは私には想像つきませんでしたが…。

その後は休憩用のお茶屋さんへ。
まず椅子に全員座るのも大変で。
次に、注文をして食べるのですが。
バニラアイス。
ハーゲンダッツでしたw
いつもよりバニラの香りが強く感じるのが不思議。
私は、ホットコーヒーとお菓子を頼みました。
お皿の上に何がのっているのかわからないので、とりあえず口に入れて何なのか当てたり。
隣の人とお菓子交換したり。

最後、少し明るくなり、その部屋で座って皆で話しました。
いきなり視界が復活するので変な感覚。
テーブルのまわりにソファーがならんでいて、皆普通に見て座りました。
皆が座った後に全盲のスタッフさんが どこの席が空いてますか?と聞いて、はっとしました。
さっきの見えない中で席に座った時は皆声を掛け合って触りあって座ったのに、視界が戻った途端にそれを忘れて普通に座ったんです。
すぐに、ここだよ、と音を出して案内しました。

アテンド役のこずえちゃんの話を聞いて、何故だか涙が止まりませんでした。
人が笑ったり泣いたりするという顔がどんなものかは知らないけれど、声や感覚で感じ取るのらだそうです。

完全に明るい空間、入り口へもどって来て、アテンドのこずえちゃんとお別れです。
ありがとうございました、と言って両手を握りました。
きっと、これを体験する前の私だったら、言葉と会釈で終わっていたと思います。


目に見えないからこそ感じ取れる事が多くありました。
感触、音、ニオイ、味。
そして何より、ヒトの中。コミュニケーション、協調性、優しさ。

体験をして、自分の中で何かが成長したと思います。
目では見えない、新しい世界を見た。
今までより、少し、人に優しくなれる気がします。


これは実際に体験しないと得られない感覚だと思います。
少しでも気になった方は是非、一度経験される事をおすすめします。

長々と長文失礼しました。