ずっと前、個別指導の立川先生にアドバイスされたことにつき今回の試験である程度意識してみた。黄色は、以前してもらったアドバイスです。

 

 

「文章書く際、感情を混ぜないように。分析の際に、感情を混ぜてこれを書かないといけないとか思ったらダメです」

 

→本番で論点落とししても仕方ないと考え、聞かれたことだけに答えようとなるべく意識してみた。結果、??という余事記載は去年と比べたら減ったと思うし時間不足ということはそこまでなかったと思う。

 

「答案構成する際、上から書かずに書くべきことを箇条書きに整理すること。これは普段の文章構成でも同じ」

「とりあえず問いかけに合わせてナンバリングをつけるということだけを徹底すればFランクを回避できるような答案にはなるから。Fつくのは絶対そこがまずい答案です」

 

 

→問題文の事実をどの設問で使うかというのを考えながら答案構成意識した。今年の行政法では実現して最低限守れている気はする。他科目もマークした事実をどの設問で使うか意識しながら書いてみた。

 

 実務だけは守れませんでした…

 

 問いとずれたことを書いてるからF濃厚、よくてもEだと思うが。まずい例を作ってしまったのが反省

 

 例えば刑事実務 設問3で強盗致傷じゃなく窃盗+暴行で送致した理由ならナンバリングは 

 1 強盗致傷じゃない理由

 2 傷害じゃなく暴行で送致した理由

 

 になるはず。そこまで気が回らず「よし、これは反抗抑圧の暴行の話だな」と思ってそこに飛びついて時間の関係上2まで手が回らなかったのが反省

 

刑事実務の被害品の所持の重要な理由も「具体的事実をそれぞれ示し」と書いてあるのに重要のところと不十分の理由で使っている事実量のバランスが悪い。ここは問いに答えられていないということですよね…どうすればいいかわからずそうしてしまいました。

 

民事実務の法定追認のところも、9月に遅くとも不適合を知っていたと選択肢に書いてあるからそれを軸に考えないといけないのに錯誤の再抗弁が聞かれているなと思い重過失を書かないといけないと思い無理矢理「8月末に修理依頼したと考えているから購入時にも不具合を認識できた、よって重過失」というへんてこ理論を作ってしまった。

 

 これも問いに答えていないFランクの特徴ですね。どうしても現場で全部は実践するの難しいですね

 

「問いに簡単に答える」

 

→ここは実現難しいが民事系とか憲法行政法は変に悩みすぎないようには意識してみた。難しく考えると時間切れになると思ったから。

 

 ただ、商法は通知要領請求で単純に305の要件検討すればいいだけなのに、検討せず、要領請求に応じる義務があるかという論点作り出して株主の重要な権利だから原則拒絶できない、しかし権利の濫用なら拒絶できるという独自理論作ってしまったのが失着だった。

 

 あまり使ったことない条文なら難しく書かないといけないと思ってしまったのが原因。自分の悪癖ですね

 

 もし原則、例外に載せるとしても原則論はしっかり書くべき。305の要件検討ができていない再現者はほぼ0…商法はEF、よくてもDだと思う。簡単に考えればよかった。

 民実も同じような失敗を繰り返してた。期限の経過も単純に売買の抗弁、再抗弁を聞かれているだけの話なのに難しく考え合体抗弁にしてしまう。

 刑事実務も強盗致傷じゃない理由につき「公園」の事情使っていいのか悩んだが、使わなかった。公園で人通りがいいからといっても目撃者いないし助け呼べる状況じゃないし強盗致傷否定に働く事情じゃないなと思ってしまったからである。

 

どうしても悪癖を完全に直すの難しいですね

 

「あなたの場合は、これを書かかなければダメとは思わない方がいい、論点落としとかしても全然受かったりしますから」

 

→仰る通りである。司法試験超上位合格している人の刑法の再現答案見たところその内容で試験委員が採点実感で「このような認定するのは有り得ない!」と激怒していたのに60~70点ついていると思われる答案がある。

 

 ちゃんと考えている姿勢を示しているからだと思う。だから論点落としは程度にもよるがそこまで響かないと思う。TwitterのやめのはなもR3予備商法で「予備校の想定筋と全然違ったけどAついた。事実関係に基づく論述に大量の点数があることは明白」と言っていた。

 立川先生も「あてはめとか事実の評価とか言う前に答案の形してね」と言っていた。だからなるべく形になるように心がけた。論点落とし関係なく余事記載をしないようにちゃんと事実使って説明するように心がけた。何でここでこれを書いたの?と試験委員に思われれば内容によっては激おこ案件になりそう+ならなくても時間不足で必要な記載ができなくなるので気をつけた。

 

 論点落とししても事実使って説明できていれば点数入ると期待して、事実だけは去年よりしっかり使うことを意識した。余事記載なくそうと考え記載は薄くなっている(特に刑事実務)が、実力不足なのでそこは仕方ないと思う。論点落としは結構目立ったけど、致命傷(Fランク)になっている科目はそんなにない気がする。

 

「予備ではとりあえず刑法を安定させてください、そうでなければ他の科目も安定しない、予備の刑法でFは有り得ない、というか来年(2023)は絶対やっちゃダメです」

 

→今年の刑法は、①監禁を客体じゃなく監禁したという行為で書くというミス、②崖下落とす行為の検討漏れ、③携帯を捨てた不可罰的事後行為の検討漏れがある。

 

 ①は不可抗力で短答プロパーなのでこれは防げないし影響はないと思う。去年で未成年者との共犯落とすくらいのダメージだと思う。②は痛いけど、意外と落としている人がいるから1ランク評価が落ちるくらいのダメージだと思う。③はせいぜい配点1~2点くらいだろうしそこまで影響はないと思う。

 

 メインと思われる因果関係、因果関係の錯誤、不法領得の意思、死者の占有は事実それなりに使って悩み見せて書いているからEFはないはず。監禁もまあまあ事実使って可能的自由、現実的自由の違い踏まえて説明しているし、文章も事実使って端的にわかりやすく書いているので教えは守れたと思う。多分B~Cと予想

 

立川先生に以前「刑法は皆のレベルが高く、妥当な結論を導く実務的な感覚が無ければ評価がこない厳しい科目。去年も共謀共同正犯にすべきところを教唆にしたら容赦なくEFくる」と言ったら

「違います、そんなのなくたってうかります。そこを考えているか聞きたいのであってその考慮要素が刑事実務でAランクレベルの知識でそれを使えず適当に正犯意思否定するから落ちるのであって実務の感覚がないから落ちるのではない。実務に出ていない以上正解筋なんてわかるはずがない」と仰ってくれました。弊ローの教授は「ここは実務的な違和感を持って欲しい、適法とすべきで違法は有り得ない」と言ったりしますがどう見ても立川先生のアドバイスが正しいとしか思えない。

 

 今回の試験の刑法F回避のために向けてできる限り苦手分野を復習した。

 

例えば、共犯の処理が苦手なので勉強しまくった。試験始まる1週間前くらいに共謀の射程と共犯の錯誤の違いを理解した。共謀の射程が認められた場合でも窃盗罪と強盗罪で認識のズレがある場合には別途共犯の錯誤で検討しないといけないということ。

 

 共謀の3要件を誰の罪責で書くかすら以前わからなかったが、実行行為を行っていない人のところで書かないとダメ。実行行為を行っていないからこそ共謀が成立するかという問題意識だから。後は共犯の離脱が問題となる場合にもその人のところで共謀の3要件を欠かないとだめ、何故なら共謀の射程がそもそも離脱後の行為に及んでいないなら共犯成立しないから離脱が問題とならないから。共犯の離脱肯定、否定した場合の処理も問研周回して確認した。共犯の苦手意識は減ったと思う。

 

 今回、重要論点について知っていても書き負けないよう考慮要素を覚えてきた。共謀の射程でも、日時場所被害者動機など…正当防衛でも相当性でも体格差、武器対等…など覚えてきた。

 

 今回、不法領得の意思について判断の考慮要素は刑事実務でも特にやっていないし、肯定否定で評価が分かれることはほぼないとは思う。否定なら適当に否定しても器物損壊で事実そこそこ使えれば問題ないが、肯定した場合には事実どれだけ使えるかが勝負の分かれ目だと思ったから色々事実使って考えてみた。

 

来年の司法試験の刑法は頑張ってAランク取ります!!

 

「あなたの場合は、悪癖を一つ一つチェックしないといけない。実践踏まえて、問題解いてもらってなんでこういう風に書いたのか、こういうナンバリングになったのか聴取して少しずつ修正していくという形でしか力になれない」

 

「一つ一つやっていくしかない、こういう考え方を持ったら劇的に変わったということは有り得ないので」

 

→金はかかるので少しずつ意識していって少しはマシになった気がする。去年は難しいところで思考放棄したりして適当に片付けた部分が多かった。今回は、事実使って考えているような答案を作ってみた。まだまだ難しく考えすぎるところや原則論を抜かすなどの悪癖は残っているが少しずつ改善するしかない。自己分析をしっかり頑張ります。

 

 後は、書き方を問題演習通じて、色々研究して学ぶしかないですね。同時に基本知識の精度(特に論証)を上げていきたいと思います。論証さえしっかりすれば今回の民訴はABついていたと思いますし。労働法もF回避できていたとは思います。

 

来年の司法試験はいい結果を出せるように頑張ります!