「清水学です。よろしくお願いします」
と答えた僕に、
「まなぶって、ええ名前もらっているやないか、
それならやっぱり、学びを行動に変えるんやな」
と言いながら、
シルバーのアタッシュケースから
スケッチブックとペンを取り出して、
『パネルクイズの法則』
と大きく書いたかとおもうと、
「名前を書くんや」と言って、
僕の前にペンを置いた。
僕は『パネルクイズの法則』という聞いたことのない言葉に
一瞬戸惑ったが、有無を言わせない伝太さんの表情に
覚悟を決めると、伝太さんの大きな文字の下に、
小さく「清水学」と書いた。
「ちまちまと、小さい字やな、
字は人間を表す鏡や、
それぐらいは、教師なら、
当然の知識や」
と伝太さんは、
僕の知らない発想を口にした。
「すいません、気を付けます」
というと、
「そんなことは大きな問題やない、
大事なのは今から話す
『パネルクイズの法則』
や」と言いながら、
着ていたシャツの腕まくりをしだした。
「これを、学に話すからには、
確実に聴いたという証を残すために、
サインをしてもらったという訳や」
つづく
今日もありがとうございます。
明日もよろしくお願いいたします。
メッセンジャー阿川龍翔
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