新たな出会い
 
 僕たちは、学業と並行しながらライブ活動をした。
 そして、冬になり、学園祭も終わって、クリスマスを迎えようとしていた。
 クリスマスライブを行った日の帰りに、会場にきれいな女の人がたっていた。
 僕は、こんなファンがいるのかなと一瞬期待した。彼女は、泉と言った。
 話してみて、彼女はバンドに入りたいというのだ。ボーカルがしたいという。
 僕たちは迷った。
断ろうかなと思ったのだが、ベースの白鳥が、試しに俺たちの作った曲で歌ってもらおうよ。
そういう話になり、スタジオに入った。
 彼女は、やはり、統合失調症患者だった。
 過度なダイエットに苦しんだりと、色々あったらしい。
 僕たちは、インストの曲をアレンジして、ボーカルパートを作って彼女に渡した。
 あまり期待はしていなかった。
 カウントを取り演奏を開始した。
 最初から違った。泉の歌唱能力は、うまかった。
 そして、リズム感があった。
 合格にした。
僕たちは、恐れ入ったと思いながら、彼女に、高校の頃の話を聞いた。
 彼女は、高校までバンドを組んでいたらしい。今は、僕たちと同じ大学にいるのだが、どうしても、僕たちに声をかけるのがうまくできなかったらしい。
 そして、僕たちは運命的な出会いをした。

 それからは、僕たちは、彼女の事を知るために色々と話しをした。
 彼女は、ミスチルが好きで、色々と男性の声を練習してきたらしい。
 そして、ユニコーンのファンだった。
 僕は、僕の好きではない音楽も含まれていて、ちょっと嫉妬をした。 
 でも、歌は確かにうまい。
 そして、僕はドリームシアターのCDを貸した。

 次の日、彼女は、すぐにドリーム・シアターを歌うようになった。天才的な人だった。
 僕は、その時から、彼女の可能性にかけて観たいと思うようになった。
 


          つづく