二年生

 

僕は、二年生になった。
 授業は、毎日参加した。学校の友達も、入学した一年生の頃に較べると、みんな明るくなった。こんな学校ができて良かったと思った。
 僕は、二年生になったら、バンドを組みたいと思っていた。
 プログレバンドを作りたいと思っていた。
 そして、学校の掲示板にバンドメンバー募集の張り紙を貼った。
 僕の携帯電話の番号を書いた。
 一日たち、学校の放課後、電話があった。
「バンドメンバー募集を掲示板で見て連絡しました。白鳥慶一郎といいます」
 「ああ、ありがとう。僕は、成瀬と言います」
「あの・・・」
「あの、今度会いましょう!」
「はい」
そして約束して電話を切った。
 僕は、嬉しかった。他にも、バンドに興味を持つ人がいてくれたことに。
 僕は、家に帰った。母が、
「ねえ。あなた、一度ひとり暮らししてみたら?」
 そういった。
僕は、以前から、やってみたかったことだったから、二つ返事で、
「はい」
と、答えた。
そして、二階の自分の部屋に上がった。
部屋にあがり、僕は、パソコンを、開いた。
DTMを、立ち上げ、作ってる、途中の、曲に、向かっていた。ドリームシアターを、イメージした、インストを、作っていた。
 あまり、難易度は、上げなかった。
バンドで、演奏出来なかったら、意味がないからだ。
 ギターと、ベースのパートは簡単にした。そして、キーボードのパートを、難しくして、難易度を、あげた。
 自分のギターで、メロディを、探し、それを、プログラムしていった。
 そして、完成させた。
もう、十曲目だ。
 携帯電話がなった。
また、バンドの応募だ。
僕は、その後に、みんなと、会うことにした。

 三日後。
僕は、募集にきた、三人と談話室で、初めて会った。
 三人は、白鳥、安部川、東といった。
白鳥は、ベース、安部川は、ドラム、東は、キーボードだ。
 ちょうど、オケが、出来上がりだ。
話しは、ドリームシアターから始まり、ジャズや、バロック音楽になった。
 三人は、みんな、統合失調症だ。
発病の時期もみんな、同じくらいで、年も同じだ。
 好みも、同じときた。
四人は意気投合した。
 それから、バンド活動が、始まった。


         つづく