大いなる喜び | 小生の掲示板2

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アイドル(坂道シリーズ)を中心に趣味について書いています。
ブログなのに掲示板なのはTeaCupの掲示板から移動したから ヾ(^^:;)...

今回、新テーマ「マーラーブルックナー」を設ける
ことにした。

グスタフ・マーラーとアントン・ブルックナーの
 交響曲に関する文章を(これまで
   以上に)書き込むことになりそうだから ヾ(^^:;)... 


理由としては2つ。

一つは今年が、ブルックナーの生誕200年(1824~
1896)で大量の新譜が予想されること。

もう一つはこの元旦、1月1日に初日の出に続いて
最初に視聴(録画)した音楽番組が、東京都交響楽団
の演奏する「復活」で、何やら縁(えにし)を感じたと
いうこともある。

当然ながら、坂道シリーズに負けない
    くらいネタはタップリあるしな・・・ c(^、^ )ヾ(--:;)... 


第1回に取り上げるのは、マーラーの交響曲第4番。

マーラー唯一といってよい小規模なオーケストラで
演奏される交響曲であり、小手調べには好適だろう。


演奏は、クラウディオ・アバド指揮ウィーン・フィル、
メゾ・ソプラノは、フレデリカ・フォン・シュターデ。

1977年5月に、元日の格付けの裏番組(Eテレ)である
(今年は中止)「ニューイヤーコンサート」の会場で
ある、ムジークフェラインザールで収録。


最初のLPは翌78年に発売され、その後のCD時代に
なっても、この録音は何回も再発されている。

これらを一気に比較すると、実に面白いのだが、まさか
1時間の交響曲を細部まで比較は出来ないので、今回
は、第4楽章冒頭部分を比較した。

センターのやや左寄り(センターには指揮者がいるから)
に立ったソプラノが歌い、オーケストラの伴奏が段々と
音数を増やして行く楽章だ。


LP1:ドイツグラモフォン 2530 966 (輸入盤)
   
西ドイツ製の輸入盤の中古だが、冒頭部分に疵が多い
ばかりか、針飛びまでするので、第4楽章を聴くと、幸い
疵が少なく、この部分を選んだ次第。


LP2:ポリドール MG1146 (国内盤)

「MANUFACTURED BY POLYDOR K.K. Japan at 7809」
とある、ポリドールの78年9月のプレス。

両者の大きな音質差は感じないので国内盤を聴いたが、
70年代のクラシックLPの標準的な音質というべき、音域
を無理に拡げたりしていない。また奥行き感もあまりない。

つまり無理(なカッティング)をしていない音質のレコードと
言える。


CD1:ポリドール F00G27082 (国内盤)

LPから10年ほど経った89年9月発売の、初期のCD。

といっても、当初は3,500円したCDだが、グラモフォンの
「ベスト100」シリーズで2,200円。つまり廉価盤である。

音質はやはり、CD初期の(嫌う人が多かった)高域が
やや強調された音質で、ソプラノはともかくヴァイオリン
の高域が耳を刺す。
LP(それも減った針でかける)の不足した高域に音質を
合せた装置では、さぞや聴き苦しかったことだろう。


CD2:ポリドール POCC3922~3 (国内盤)
CD3:ドイツグラモフォン 453 037-2 (輸入盤)

国内盤は、10年後(98・7・15(発売)のCD。同じくアバド
がシカゴ交響楽団を指揮した交響曲第2番「復活」と
2枚組で2,816円。

輸入盤も同じ組合わせだが、発売年は不明。とはいえ、
「dgclassics.com」のサイト名があるので、90年代後半で
あることは明らか。

10年前の1に比べると、明かな音質向上が聴き取れる。
ソプラノはさほどでないが、ヴァイオリンの弦のキツさが
とれた一方、コントラバスやティンパニーの最低域が
広がった。

国内盤は輸入盤にライナーを付けたのでなく、日本製で、
両者を比較すると音域、音の分離に明瞭な差が感じられ、
音質は国内盤に軍配が上がる。


CD4:ドイツグラモフォン 413 454-2 (輸入盤)
CD5:ユニバーサル UCCG4476 (国内盤 SHM-CD)

ジャケットがアバドの写真からLPのそれ(ドイツの写真家
ヘルベルト・トビアスの画像)に変更。

輸入盤の発売年は不明、国内盤は2011年発売。

リマスターされたかどうかは不明だが、ぐっと聴きやすく、
21世紀のデジタルディスクの音。

当然だがSHM-CD盤のほうが、スピーカーの間に浮かぶ
イメージが良好だ。

SHM-CDは間違いなくCDの音質向上に寄与した技術で
あるのに、検索すると出て来るのが
    否定的なサイトばかりなのが残念だ σ(--;) ククッ


最後はSACD。

SACD1:ユニバーサル  UCCG-9534 (SHM仕様)
SACD2:エソテリック   ESSG-90141~2 

SACDは、DVD-Rディスク(4.7G)を用いて、PCMの様な16bit
でなく1bitで、1秒間に2.7MHz(270万回)サンプリングする
DSD方式のデジタル録音技術。

当然、専用プレーヤーが必要だ。

4.7Gの容量があるので、CDの700MBなど簡単に収録できる。
そこで、2レイヤー(2層構造)にして、普通のCDプレイヤーは
CD層を読むようにした「ハイブリッドディスク」もある。

上記のエソテリックはその2層だが、ユニバーサルは1層
なので、「SACDプレイヤー専用」の旨の表記が、ジャケット
にある。


まずユニバーサル盤だが、悪くはないがCDとは隔絶した
音質(そういうSACDもある)とは行かなかった。
但しこれは贅沢をいえば、であって、弦も管も見事に鳴る。

とはいえ、最後のエソテリック(復活との2枚組)と比べると劣る。


エソテリック盤は、本気でリマスターするとここまで良くなると
いう見本と言えよう。

現実のオーケストラは当然、一列横隊ではなくて弦楽器が前
管楽器がうしろと何列かに分れて配置されている。

小生の使っているJBL L52Classicなど、10万円程で買える
普及品だが、ユニバーサルのSACD含め他の盤では、メゾ・
ソプラノとオケは分離するものの、楽器は一つの塊で聞えた。

これがこのスピーカーの限界だろうと思っていたが、
 エソテリック盤は、楽器群を分離
    するばかりか、奥行を伴って鳴る c(^0^o) オ~!


同じ内容のLP/CDを何枚も買って・・・ と呆れる向きも
あろうが、かように、盤が違えば同じ音が一つとしてない
のだから仕方ない。

これこそ、某女性シンガーソングライターが
 「考えた人は、地獄に落ちて欲しい」と発信し
その後撤回に追い込まれた、サブスクリプションにはない、
ディスクだけの「大いなる喜び」といえよう。

正に「レコード藝術」である
     (レコードは「記録」という意味ね) c(^、^ )ヾ(--:;)...


因みに、このマーラーの交響曲第4番に(ベートーヴェンの
「運命」の様に)後世の人がつけたタイトル(あだ名)は、
  「大いなる歓びへの賛歌」という・・・


というのがオチで ヾ(^^:;)...


でわ、また~ (^.^)/~~~