気象系の(山メイン)妄想小説です
実在する人物・団体とは一切関係ありません
BL的表現(18禁)を含みます
ご理解のある方のみお進み下さい
何度も何度も繰り返し観た…
これ…
俺だ…
何で…もしかして盗撮…?
背筋がゾワッとなった…
そして暫くの間…思考が停止していた…
『ぁ…町田くん…』
そうだ…この動画に一緒に映ってる町田くんに相談したらいいじゃん…
俺は町田くんにLINEを送った…
\♪/
《これ観てくれる?/智》
添付URL→YouTube動画
《了解!/町田》
動画を観た町田くんから直ぐに電話が掛かってきた…
『大野くん!俺達…デビューすることになってる!?』
『…ぁ…えっ?』
…盗撮じゃない?…てか聞いてない…俺…デビューなんて…ムリだって…
『やったじゃん!』
『へ?』
町田くんからの思わぬ返事に拍子抜けした…
『大野くん!一緒に頑張ろう!』
『えぇっ!?』
町田くんのあまりの喜びに…その場で断る事が出来なかった…
後日俺は社長に掛け合って…デビューはしたくない…辞めたいと何度も伝えた…
だけど…全く取り合ってくれなくて…
でも今ならまだ間に合う…そう思って必死に…
そんな俺の思いとは裏腹に…
デビューの話はドンドン進んでいって…
町田くんはヤル気満々だし…
息詰まった俺は…最後の抵抗で連絡を絶って音信不通の手段を取った…
携帯番号しか伝えてなかった俺は…もう関わることはないだろうと思っていた…
なのに家に電話が掛かってきた…マジか…
今思えば…履歴書渡した時に緊急連絡先に記入してあったんだよな…w
『…智?ちゃんと話して?』
母ちゃんにウソはつけない…
俺はここ数ヶ月のことを全て話した…
『…そうなの…良かったぁ…』
そう言って…母ちゃんが涙を流して喜んだ…
『…母ちゃん』
『…智の就職が決まったのね…?』
そうか…就職か…いつまでも好きな事してる訳にもいかないよな…
母ちゃんの涙を見て…俺は決心した…
『母ちゃん…俺…頑張るよ…』
『んふふっ♪じゃあ母ちゃんがファン第1号ね♡』
そして…涙からのその笑顔に俺は母ちゃんを二度と不安にさせないと心に誓った…
『…もしもし…大野です…』
後日…俺は社長に電話を掛けた…
それは俺のデビューが決まった瞬間だった…
蒼