岩本投手ニュースまとめ続き【2012*9月】 | MONKEYMAGIC★10

岩本投手ニュースまとめ続き【2012*9月】

2012年09月09日「阪神2年目・岩本ええやん!輝く初星や」サンスポ
 (セ・リーグ、中日0-7阪神、20回戦、中日13勝6敗1分、9日、ナゴヤドーム)いるやん、ええ若虎が!! 阪神の高卒2年目右腕、岩本輝投手(19)がプロ初登板初先発でプロ初勝利を挙げた。鬼門ナゴヤドームで中日打線を6回2安打無失点に抑え、球団史上13人目の快挙だ。急きょ視察した中村勝広GM(63)も絶賛。歳内宏明投手(19)に続き、芽吹いた若き力で、来季巻き返しが見えた!!
 こみあげる感情を抑えきれなかった。笑顔で27個目のアウトの瞬間をベンチから見届けた。プロ初登板初先発でつかんだ球団史上13人目の初勝利。チャンスをもらった岩本が初星で応えた。
 「先発をいわれたときから狙っていた。チームが名古屋で勝ててなくて、きのう(8日)勝ったので、勝ち越して終わろうと思っていた」
 一回先頭の大島に中前打を浴びたが、動揺を表情には出さない。続く柳田を空振り三振に打ち取り、ひと呼吸。大島の二盗を小宮山が阻止した後、和田に四球。二死一塁としたが、ブランコのゴロを上本が好捕し、乗り越えた。
 二回も無死から井端に左前打を浴びたが、強気に攻めた。「スミスミといって四球を出しても仕方ない。どうせなら打たれろと思った」。続く森野から15人連続で打ち取り、二塁すら踏ませない。最速は142キロだが、緩いカーブを効果的に使った。打線は五回までに4点と援護。予定を1回伸ばし、6回を78球、2安打無失点。鬼門と言われるナゴヤドームで球団では2007年の小嶋以来となる快挙を遂げた。
 「家族の前で勝ててよかった」。ヒーローインタビューで一瞬、声をつまらせた。見とれるようなスピンの効いたボールは家族の絆で作り上げた。幼少期からの日課は父・賢一さん(51)、兄・駿さん(21)と三角形に広がってするキャッチボール。下関中央工高で三塁手として活躍した父から「ひじを上げて投げなさい」と口酸っぱく言われた。
 中学卒業時には広島の強豪・広陵高から誘いもあったが、兄の背中を追いかけて南陽工高へ入学を決めた。父は同校OBで広島の守護神として活躍した津田恒実さんを描いた本『もう一度、投げたかった-炎のストッパー津田恒実 最後の闘い』を本棚から取り出して渡した。津田氏のドキュメンタリー番組も見せた。
 「あの躍動感、力感はすごい。比較されるくらいにならないといけない」と岩本。家族で作り上げた“津田2世”が初の1軍で躍動した。
 プロ初登板初先発した2日の広島戦(甲子園)で5回1失点と好投したD2位・歳内(聖光学院高)に続く快投。10日にいったん出場選手登録を抹消されるが、和田監督は「投げっぷりもいいし、緩急も使えていた。初マウンドにしては度胸もいい」と絶賛した。
 岩本は「この1勝で終わらず、これからもっと積み重ねていきたい」と言い聞かせるように話した。チームに新たな風をもたらす19歳が、力強く一歩目を踏み出した。(高瀬 悟嗣)

2012年09月10日「プロ野球:阪神7-0中日 岩本、炎の初白星」毎日新聞
 (20)ナゴヤドーム(中日13勝6敗1分)
阪神 102010030=7
中日 000000000=0
 <勝> 岩本 1勝   登板1
 <敗> 山内 9勝6敗 登板22
==============
 <20>阪神7-0中日
 阪神は2年目の岩本がプロ初登板で先発し、制球が良く6回2安打無失点で初勝利を挙げた。打線は一回2死一、二塁からマートンの適時打で先制し、その後も着実に加点した。
 中日は2試合連続無得点に終わった。
 ◇津田2世 強心臓、15人連続アウト
 阪神の2年目右腕、19歳の岩本が二塁を踏ませない快投でプロデビューした。6回被安打2で初勝利も飾り、ヒーローインタビューでは「先発を言われたときから狙っていた」と大物ぶりを見せた。
 発言だけでなく、投球も大胆だ。「向かっていかないと勝てない。強気で攻めた」。直球の球速は140キロ前後だが、緩いカーブで緩急をつけながら、ストライクゾーンに投げ込んだ。
 四回には和田を直球とカーブの2球で追い込み、ファウルで粘られながらも、最後は遊ゴロに仕留めた。ブランコは初球のフォークで遊ゴロに。二回は先頭打者を出したが、直後から六回終了まで、15人連続で完璧に抑えた。和田監督は「投げっぷりがいいし、マウンド度胸がある」と絶賛した。
 元広島の抑えで「炎のストッパー」として知られる故津田恒実氏にあこがれ、山口・南陽工高に進んだ。2年時のセンバツで8強入りし、強気の投球から「津田の再来」と呼ばれた。ドラフト4位で阪神に入り、初チャンスをものにした。
 低迷する阪神に明るい話題をもたらした若武者は「この1勝で終わらせず、積み重ねないといけない」と早くも次を見据えた。【安田光高】

2012年09月10日「虎・岩本の母は感涙『別人を見ているよう」」サンスポ
 (セ・リーグ、中日0-7阪神、20回戦、中日13勝6敗1分、9日、ナゴヤドーム)阪神・岩本の父・賢一さん(51)、母・早苗さん(47)、兄・駿さん(21)と2人のいとこが内野席で試合を観戦。父は「初回は緊張していたみたいですけど、0点に抑えられたのでよかった。きょうは集中力というか、アドレナリンが出ているように見えましたね」とホッとした表情。母は涙ぐみながら「家にいるときはシャイな子で、自分からはあまり話をしてこないので、きょうは別人を見ているような感じがしました」と話した。

2012年09月10日「虎・中村GM、岩本大絶賛!『可能性感じる』」サンスポ
 (セ・リーグ、中日0-7阪神、20回戦、中日13勝6敗1分、9日、ナゴヤドーム)阪神・中村GMは急きょ、名古屋入り。試合開始の午後2時ちょうどに球場に到着して、岩本の好投を見守った。
 「ボールの切れ、コントロールの精度も非常によかったですが、何より落ち着いたマウンドさばきが素晴らしかった。2年目と思えない投球で限りない可能性を感じさせてくれました」と賛辞を贈り、八回終了時に球場を去った。本来は視察の予定はなかったが「見たい選手もいるから」と駆けつけた。お目当て若虎が好投し、満足だったに違いない。

2012年09月10日「阪神・岩本は登録抹消、田上が1軍昇格」サンスポ
 プロ初勝利をあげた阪神・岩本輝投手(19)が10日、出場選手登録を抹消されることがわかった。11日からは田上健一外野手(24)が昇格する。
 岩本の抹消に伴い、2日の広島戦(甲子園)で5回1失点の好投を見せたD2位・歳内宏明投手(19)=聖光学院高=が、16日の巨人戦(東京D)に先発することが有力となった。田上は今季ウエスタン52試合に出場、打率・208(96打数20安打)ながらチームトップの10盗塁を記録。6月30日に抹消されて以来、今季2度目の1軍となる。

2012年09月10日「岩本、61年ぶり快挙!高卒初登板初先発初星!球団史上200人目のおまけ付き」デイリースポーツ
 「中日0‐7阪神」(9日、ナゴド)
 鬼門も吹き飛ばす若虎の快投だ。阪神・岩本輝投手(19)がプロ初登板初先発初勝利。虎の高卒選手では61年ぶりの快挙で、チームに3年ぶりとなるナゴヤドームでのカード勝ち越しをもたらした。内容も6回2安打無失点とほぼ完璧。母校・南陽工の先輩・津田恒実氏(元広島)のような魂の込もった投球で、華々しくデビューを飾った。
 大きく息をはくと、口を真一文字に結んで振りかぶった。少しだけ硬いポーカーフェース。快挙へと向かう78球の旅路は、外角への140キロ直球から始まった。岩本がプロ初登板初先発で、文句なしの初勝利だ。
 結果的にクライマックスは初回だった。緊張の中、先頭の大島にカーブを中前まで運ばれ、いきなり走者を背負う。続く柳田はバントの構え。初球、ファウル。2球目、敵が揺さぶりをかけてくる。バスターエンドラン。だが、ファウル。これで流れが変わった。追い込み、フォークで空振り三振。「バントされずに三振を取れたのが、自分の中で大きかった」。
 立ち上がりを乗り切ると体もほぐれ、仁王立ち。三~六回は4イニング連続の3者凡退だ。6回2安打無失点。五回までの予定が、もう1イニングの“おかわり”を許される抜群の内容だった。
 狙っていた。「初登板は1回しかないですからね」。阪神の初登板初先発初勝利は、1リーグ時代を含めても13人だけ。高卒では藤村富美男、武智修、西村修に次ぐ、61年ぶり4人目の記録だ。しかも、球団史上200人目の勝利投手となる、おまけまでついた。
 南陽工からドラフト4位で入団し、2年目。津田恒実の魂とともに歩んできた。同校の先輩で、むき出しの闘志と剛速球から炎のストッパーと呼ばれた津田。奇跡の出会いは、ドラフト指名され、地元がフィーバーとなった10年秋だった。
 周囲の過熱ぶりに、岩本は自宅ではなく、地元の旅館に泊まっていた。すると「そこの方が津田さんのサインボールをくださったんです」。偶然にもそこは、かつて津田さんが下宿していた旅館だった。運命だった。代名詞の背番号14ではなく、広島入団時の「15」が刻まれた白球。津田2世になれ‐。時間を超えて若虎に託された願いだ。
 遠征先でもどこでも、試合前には必ず、このボールを握り、誓う。「弱気は最大の敵」。津田さんの座右の銘だ。「お守りです。魂をもらっています」。それは、デビュー戦でも変わらない。「向かっていかないと、自分の力では抑えられない。強気でいきました」。天国に届ける1勝。津田さん、これからも、あなたとともに戦っていきます‐。

2012年09月10日「岩本が初登板初先発勝利 阪神では小嶋以来5年ぶり」スポニチアネックス
 2年目の岩本(神)がプロ初登板初先発を勝利で飾った。
 阪神投手の初登板初先発勝利は07年の小嶋以来5年ぶり13人目。高卒入団では51年に2年目の西村修がマークして以来61年ぶりで66年のドラフト制以降では球団初の快挙となった。また岩本は阪神球団歴代200人目の勝利投手となった。

2012年09月10日「野手転向した一二三が刺激に 岩本『自分は投げられるだけ幸せ』」スポニチアネックス
 ◇セ・リーグ 阪神7-0中日(2012年9月9日 ナゴヤD)
 阪神の2年目右腕・岩本が、6回2安打無失点でプロ初登板初勝利。母校・南陽工の先輩、故津田恒実さんの名から「津田2世」と呼ばれる19歳は「先発を言われたときから狙っていた。ナゴヤドームで勝っていなかったので、きのうも勝ったし、きょうも勝ってやろうと思っていました」と明かした。
 ともに戦う親友の存在がなければ、なしえなかったかもしれない。今年3月、順調な調整を続けていたが突如体調不良を訴え、内定していたウエスタン・リーグの開幕投手を白仁田に譲った。春先は不調続き。4月25日のウエスタン・中日戦(ナゴヤ)では1イニングで57球も投げ、6失点を喫したこともある。「投げれば全部打たれる」と落ち込む日々。そんなとき岩本の目に入ったのは、右肩痛で投手を断念し、今季から野手に転向した一二三だった。必死にバットを振り、泥だらけで白球を追う同期の姿に心を打たれた。
 「投げられなくなったアイツのことを考えれば、自分は投げられるだけ幸せ」。そして気づいた。「失うものは何もない」。
 7月28日には1軍に初昇格も、中継ぎ待機で登板機会のないまま7日後に2軍降格。「人生でベストスリーに入るくらい悔しかった」。その悔しさが岩本をまた強くした。
 藤川、筒井、榎田…。1軍のブルペンでは技術論だけじゃない、先輩たちとの会話が19歳の血となり肉となった。8月22日のウエスタン・中日戦(鳴尾浜)では敗れはしたものの、1失点完投。29日の同オリックス戦(北神戸)では初完封勝利。最高の状態で上がってきた若武者が1軍で結果を出した。

2012年09月10日「阪神・歳内、2軍戦で好投8回無失点」サンスポ
 阪神のD2位・歳内宏明投手(聖光学院高)が9日、ウエスタン・広島戦(橿原)に先発。プロ最長の8回を5安打無失点に抑えた。スライダー、カーブの制球が定まらずに走者を背負ったが、スプリット主体の投球に切り替え、ゼロ封だ。
 「またアピールして、1軍に上げてもらえるように。1球1球集中しようと思っていました」 岩本の快投を伝えられると「刺激にはなるけど、岩本さんが勝っても自分が良くなったり悪くなったりする訳じゃないので」とキッパリ。吉竹2軍監督は「みんなで競争し合ってやれば、レベルも上がってくる」と相乗効果に期待を寄せた。

2012年09月11日「阪神に光明 歳内&岩本 先発の座めぐりサバイバル展開」スポニチアネックス
 阪神の岩本と歳内がし烈なサバイバル競争を演じる。「津田2世」こと南陽工出身で2年目の岩本は、前日の中日戦(ナゴヤドーム)でプロ初先発し、6回2安打無失点でプロ初勝利をマーク。07年の小嶋以来、球団史上13人目の初先発初勝利の快挙を演じた。
 登板機会がないためこの日、出場選手登録を抹消されたが、和田監督は「投げっぷりも良くて緩急もうまく使えていた」と絶賛。次戦は21日からの中日3連戦(甲子園)での先発が予想される。
 一方、2日の広島戦(甲子園)でプロ初先発し、5回1失点にまとめた歳内は、16日の巨人戦(東京ドーム)で先発に抜てきされることが濃厚。岩本は「歳内には負けたくない」と話すなど、高卒の生え抜き2人は良きライバル。先発の座をめぐる2人の争いが、チームに好影響を与えそうだ。

2012年09月13日「阪神・岩本を育てた“母のおむすび”」東スポWeb
 低迷・虎に久しぶりの明るい話題だ。プロ2年目右腕の岩本輝(あきら)(19)が9日の中日戦で6回無失点でプロ初登板、初先発、初勝利。中日打線を2安打に抑え「強いボールを意識して投げました。隅、隅にいっても四球だとしかたがないんで…。どうせなら(真っ向勝負して)打たれろという気持ちで投げました」と笑顔で振り返った。

 岩本の持ち味は182センチ、81キロの体格を生かした投球だが、その原点は山口・南陽工時代の“母のおむすび”だ。試合を観戦した母の早苗さん(47)は「2年の春にセンバツに出た時はひょろひょろでした。そこから“おむすび生活”が始まったんです。毎日、お弁当とおむすびを5個作って持たせました。おむすびで体が大きくなったんです」と話した。

 おむすびの具は、しゃけや明太子など岩本の好物ばかり。そんな母の愛情たっぷりのおむすびを毎日、頬張った結果、高3の夏の甲子園出場時の体重は80キロと前年センバツ出場時より10キロ増。これが現在の肉体の礎というわけだ。

「家族の前で勝ててよかった。ウイニングボール? 親に渡します」と岩本。母に恩返しするためにも白星を積み重ねる。

2012年09月13日「低迷阪神 ピチピチ高卒投手起用のススメ」日刊ゲンダイ
<「腕が振れるなら」>
 ダレもここまでやるとは思わなかったはずだ。
 阪神の高卒2年目右腕・岩本輝(19)が9日の中日戦で一軍デビュー。先発で6回を投げ2安打無失点でプロ初勝利を挙げると、「(初勝利は)先発を言われた時に狙っていたので良かった。この1勝で終わらず、積み重ねたい」と言った。
 10年ドラフト4位で山口・南陽工高から入団。かつて広島で活躍した母校先輩の名から「津田2世」と呼ばれている。鬼門のナゴヤドームで見せた堂々のピッチングに、5回の予定でマウンドに送り出した和田監督も「初マウンドでも度胸がいいな」と喜んだ。
 阪神は去る2日の広島戦でも高卒ルーキーの歳内(福島・聖光学院)がプロ初先発で5回1失点と好投。プロでの実績や経験がなくても、使ってみれば戦力になる投手は阪神にだっているのだ。
 そういえば、今季は高卒の若い投手の活躍が目立つ。楽天のルーキー右腕釜田(石川・金沢高)はすでに6勝(1敗)を挙げ、ソフトバンクの新人・武田(宮崎日大)も9日のロッテ戦に勝って5勝目(1敗)。3年目とはいえ日本ハムの中村も同日のオリックス戦で今季2勝目を手にした。
 巨人のコーチ時代、西本、定岡、桑田、槙原など、多くの高卒投手を育てた中村稔氏は「ピンチでも腕がしっかり振れるなら若い投手でも一軍で投げさせてもいい」と言ってこう続ける。
「もちろん制球力は大事ですが、私が一軍昇格の基準としていたのは、球の切れと腕の振りです。打者の手元でピュッと伸びるボールがあれば一軍で使ってもいいと思った。高卒の若い投手はピンチを招くとビビってしまい腕が振れずボールを置きにいく傾向にある。楽天の釜田や阪神岩本のように気持ちで負けず、常に腕が振れていれば、初速と終速がそんなに変わらないので直球でポップフライや三振が取れる。昨年から反発力の低い『飛ばないボール』が導入され投手にとっては有利な環境にある。ファームのコーチは、若いからといってブレーキをかけず、『今の状態ならいける』と思えば一軍にどんどん推薦して欲しい」
 この日の岩本は「(コースより)強いボールを意識した。どうせなら打たれろという気持ちで向かっていた」と語り、先発を言われた時から初勝利を狙っていたというから大したもの。
 今の阪神に必要なのは衰え顕著な金本の一発より、こういう若手の出現ではないか。