「 細野晴臣 HoSoNoVa コンサート」5月1日:於日比谷公会堂

その日は雨だった。
家を出た時はそれほどの雨ではなかったので、
傘を出先に必ず置き忘れる自分を熟知しているぼくは
「また、忘れて来たの ? ボケ !!」
・・とカミサンに言われるのを恐れ、持って行かなかった。

細野晴臣・巨匠のSOLO ALBUM 「HoSoNoVa」が完成、
お披露目のコンサート会場 <日比谷公会堂>に着いた頃、
雨が激しくなりやがって放射能の恐怖に襲われた。
傘を持って行っても、持って行かなくても「恐怖」は
襲ってくる事をしみじみ感じながら会場にたどり着いた。
会場に着いたら超満員の盛況で関係者受付までも長い行列で
僕としては珍しく大人しく列に並んで居た所,いろいろな方々から挨拶をされた。
皆、「お久しぶりですねぇ、懐かしいですねぇ」
と仰ってくださる。
僕も「いやぁ~、ホントにお久しぶりですねぇ、懐かしいですねぇ」
と調子良く返事をしたが実のところどこの誰なのか全く憶えていない。
YMOのPROJECTで全世界TOURをやったのは
1980年だったから、かれこれ30年経っている。
挨拶をしてくれた人たちはその頃の関係者だったと思う。
30年も経つと皆、JIJI-、BaBa- になりJIJI- はハゲるは
BABA- はタルむはで人相が変わっちゃってる。
それじゃなくても物忘れが激しい僕が誰が誰だか判らないのは
仕方がないことだと思います。
しかし、何故に相手は僕のことを憶えているのだろう、、、??
不思議だなあ~~??
もしかすると僕の人相は変化 ( 進化? ) していないのかもしれない。
開演まで30分程の時間があったのでとりあえず楽屋に行って見た。
主役の細野クンのことは流石に憶えていた。
その隣にやたらヒゲの長いJIJI- がいたので良く見たら
ミッキーカーティスだった。


ボク等に比べればややJIJI-度が低いJIJI-が二人、懐かしげに
「こんばんわー、良く来れましたねぇ」
と声をかけてきた。
一人は伝説のスーパードラマー林立夫クン(通称:みっちー)
一人は引きこもり仙人オヤジの佐藤博マエストロである。
マジな話、このメンバーで構成されているユニットの音楽は
さぞ緩いんだろうなぁ~、と楽しみになってきた。
ミッキー曰く「HoSoNoVa 聴いた ?? 古今亭志ん生の境地に達しているみたい,,,」
落語名人「古今亭志ん生」は高座に上がって、観客の前で居眠りしてしまったり、
TBSラジオの専属契約をしたのに他のラジオ局に出演しちゃって
「何かい ? 専属っちゅうのは他の局に出ちゃ行けないそうだな ?」
などと本気で驚いて見せたりの奇行をやってのけ、観客もラジオ局も
「志ん生だから仕方ねえよなア !! 」
と言わせる程の境地に達した神話的人物である。
、、ということは細野クンも演奏中居眠りしちゃうのかなア ??
それとも客の方が居眠りしちゃうのかなア ??
と思いながらミッキーと楽屋に居座ってバカ話をしていたら
「先輩のお二人さん,もうすぐ始まるから
さっさとここを出て席に座ったほうがいいですよ」
と細野クンに言われて楽屋から追い出された。
会場内に入るとまたまた憶えのない人たちから次々と挨拶されてドっと疲れが出た。
席に座り込んで間もなく客電 (観客席の通常照明のこと) が点いたまんまの舞台に
細野クンが一人ギターを一本持ってふらりと登場し、中央の椅子に座って何気に歌を歌い出した。
マア、そのユル~イ始まり方は案の定というか細野晴臣クンの
キャラそのまんまで名人の至芸そのものである。
4~5曲聴いて気が付いたらいつの間にか客電が消えていてステージにはミュージシャンが増えていた。
暗くなったらボクは猛烈に眠気に襲われ、おまけに空腹に襲われたので、
目立たないように (多分、目立っちゃったと思うが)
そっと席を立って会場からトンズラした。
外はまだ放射能雨が降っていやがったが必死の思いで
向かいの帝国ホテルに駆け込みコーヒーショップでカレーライスを食べた。
久しぶりにカレーライスが美味かったなア~~~!!
以上がHoSoNoVaコンサートレポートです。
このユル~いレポートのお詫びに「HoSoNoVa」の中の
一曲をお届けします。
ちなみにドラム:林 立夫、ピアノ:佐藤 博、ですよ、、、!!
(皆さんも、死ぬまで生きることをボクは保証します)
ではでは、、
ねむ~い 象 zzzzzzzzzzz