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「 ふくい舞」チャン # 3 PV 制作始動・・& 「MAGNUM PHOTO」の関係 ?

「 ふくい舞」チャン # 3 PV 制作始動・・&
「MAGNUM PHOTO」の関係 ?

名曲:いくたびの櫻 キャンペーンは
レコード会社( エイベックス社)では最近
なかなか行えないマラソンPR キャンペーン
をやってます !!
これは一口にいえば簡単に聞こえるが実は
様々な苦労の連続なのだ。
歌手の「ふくい舞」チャンはもとより、彼女の
健康、スケジュール管理をする所属事務所、
レコード会社の「櫻キャンペーンチーム」の
人たち、を中心に動く関係者一同は小売店まで
含めれば数百人になる。

ところで、相手にするマーケットの人数は数千万人
であることを考えれば自ずとたった数百人で数千万人を
相手に戦をするのと同じと心得て取り掛からなければならない
仕事だと私見ながら僕は思っております。

レコード会社の皆さん、このクソ蒸し暑さの中LIVE の現場は
言うに及ばず、帰社してからも夜中まで情報整理、
書類整備などしている。

担当A&R の平田さん、統括の吉原さん、堀さん、
等のベテランレコードマンが今年末を見据えて
この歌を「広め、定着させる」知恵を絞っている。

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*この第2ステージPR の為のプロモーションヴィデオ
 の制作が始動した。

東北大地震、福島第一原発事故などの天災・人災
のため当初計画の「櫻開花時期のキャンペーン」
が出来なくなり、その時期を計算しての
「櫻をメイン」に映像創りしたPV が季節外れ感
がすると言う事で、この歌の真のテーマである
日本人の心を表現した櫻に託して「再生」「希望」
をメインテーマにしたPV 創りをしましょう、、、
という事になり、象がそのPV 創りの大役を仰せつかり
及ばずながら制作開始したのだ。

詳細はまだ事項というか、いまシャカリキに
STAFF 編成、絵コンテ創りをやっている最中なのです。
今回のPVの監督としてお願いしたのは菊池久志さん、
制作進行プロデューサーは原田宗彦さんである。

昨日の打ち合せでこの二名の方達は少ない予算にも関わらず
この仕事を引き受けて下さると快諾を得た。

この新PV に強力な助っ人のご協力が頂けるべく
象が働きかけたのは世界最高にして唯一の
報道写真家集団MAGNUM PHOTOである。


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原田宗彦さん (左) 菊池久志さん (右)   マグナムオフィスでの打ち合せ風景

1947年にロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、
ジョージ・ロジャー、デヴィッド・シーモアの四名の写真家によって
結成された世界初の写真家集団である。

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この写真家集団の目的は写真家の著作権を保護し、管理し、
そしてマネージメントまで行うという当時としては画期的な
発想で設立された。

設立時以来からの今日までのメンバー数は約80名であり、
現在のメンバー数は50名のいずれも選び抜かれた
素晴らしい写真家たちで構成され、全世界の新聞雑誌などを始め
スティール写真を必要とするメディアに掲載されている。

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最近では「9・11」の事件が起きたその時に、奇しくもMAGNUMの
世界大会がN.Yで行われていた。
事故が起きた瞬間にこれらの世界最高峰の写真家達は危険も
顧みず貿易センタービルに駆けつけそれぞれの個性で
素晴らしい写真を撮
り、「NEW YORK SEPTEMBER 11」という
写真集を出版し、全額を被災者の義援に寄付した。
その一時を見ても彼らの人間性の豊かさを感じさせられる。

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特に、第二次大戦中の戦争記録写真で米国の代表的写真誌
「LIFE」「LOOK」「TIME」は殆どマグナム報道写真家の作品であった。

すなわち、第二次大戦の偏向のない映像記録は
マグナムなしには語れない。

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彼らは常に最前線にて壮絶な戦争の写真を命がけで記録したのだ。
創立メンバー四名の内、ロバート・キャパ、ジョージ・ロジャーの
二名が劇的な戦死を遂げていることからもこの集団の命懸けの
ジャーナリズム精神と行動が伺える。

マグナム結成の中でも最も中心的役割を果たしたのは
ロバート・
キャパであった。
実はロバート・キャパは象のオヤジの親友だった。

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キャパはハンガリヤ生まれのユダヤ人でありブダペストの
とある仕立
て屋の家に生まれた。
生まれつきヤンチャでおチャメな彼は1923年に家族と共にベルリンに
移住したが青年になって折しもロシア革命の立役者であるトロッキーが
ベルリンに亡命していたこと、又、造形芸術家のリツィスキーなどの
画期的な絵画作品に衝撃を受け、
一時共産主義に傾倒したことも
あるそうだ。

ところが、1933年にヒットラーのナチス政権がドイツを掌握した瞬間に
「これはヤバい」とサッサとパリにトンズラした。

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同じく、早期トンズラ組にはご存知、相対性理論の「アインシュタイン」
そして、あの原子爆弾の開発者でもある「オッペンハイマー」
などがいる。
キャパとオヤジの出会いはフランスのリゾート地「ニース」
だったそうだがそこですっかり気が合ったらしく、
キャパは貧乏だったのでちゃっかりオヤジのかなり
広いアトリエ アパートに居候を決め込んだ。
オヤジのアパートはその当時の全世界が来る著名芸術家の
集まる場
所だった。

いわゆる「カフェ・ソサエティ」の時代である。


彼らが毎晩の如くタムロするカフェとして有名なのは
「ル・
クポール」「ル・ドーム」などである。
そこにはアメリカの作家「アーネスト・ヘミングウェイ」、
画家「
ピカソ」「ミロ」「カンディンスキー」などが集まり喧々諤々と
藝術論を戦わせ、すごい活気に満ちていたらしい。
「アーネスト・ヘミングウェイ」の名作「日はまた昇る」にその時代の
息吹が生き生きと描かれている。


彼らに共通していたのは思想・哲学に囚われることなく自由な
はつらつとした生き方を求めることだった。
キャパもオヤジも一時、共産主義に傾倒したのだがこの
モンパルナスの自由な空気に触れて、「コロッ」と宗旨替えを
してしまった。

「コロッ」と宗旨替えするのは我が曾祖父にあたる後藤象二郎のDNAを
引き継いでいるのだからしょうがない( 文句あっか !! )。

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川添象郎オフィシャルブログのどこが悪いんだコラ !

ロバート・キャパの写真家としてのキャリアは日本人に出会った
ことによって始まり、第二次大戦後オヤジが毎日新聞に働きかけて
大キャパ展をプロデュースした時に初めての来日を果たし、
その展覧会の最中に「ライフ」社からの依頼でベトナムに赴き
二週間もしない内にベトナム最前線に於いて地雷に触れその生涯を閉じた。

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いわば、ロバート・キャパがロバート・キャパたりえたことは
一人の日本人に出会ったことによって始まり、その生涯の終わりに
その一人の日本人に出会ったことが最後でその人生を閉じたという
ことは運命的友情としか言いようが無い。


今回のPVはこのマグナム・フォト東京の代表で日本人では唯一の
メンバーである久保田さんのご厚意でマグナムが管理している
貴重な映像の数々をこのPVに使えることになった。
その写真の数々は今の日本が最も必要とされている「希望」と
「廃墟からの再生」を表現している素晴らしい写真の宝庫である。


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今の日本に必要な「希望」「廃墟からの再生」は
マグナム所蔵の写真がきっと見る人の感動を呼ぶと思います。

日本のマグナム スタッフも大変協力的で
貴重な写真を沢山見せて頂いた。
今回のPV #3の菊池監督もその写真を昨日改めて見てすっかり
インスピレーションが湧いたらしく興奮してヨダレたれ流してたので
きっと素晴らしいものが出来上がると思います。

乞うご期待、、、


被災者の皆様、希望を失わずに
新しい時代の夜明がくることを信じてください。
「ふくい舞」ちゃんがあなたの街に現れた節は
是非、応援の程、お願いします。