第94回アカデミー賞ノミネート予想 | owl's view

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作品賞

パワー・オブ・ザ・ドッグ

ベルファスト

Licorice Pizza

ドリームプラン

DUNE/デューン砂の惑星

ウエスト・サイド・ストーリー

コーダ あいのうた

ドント・ルック・アップ

tick,tick...BOOM!

ナイトメア・アリー

 

maybe..

カモン カモン

ドライブ・マイ・カー

 

今年度から作品賞候補は「10作」に固定された。よって受賞に近い作品が落ちる事はほぼないと見るのが妥当。「パワー・オブ・ザ・ドッグ」「ベルファスト」「Licorice Pizza」「ドリームプラン」の4作は受賞の可能性が高く、おのずと候補入り確実となる。大作も候補入りすると映える、ここで言うと「DUNE」や「ウエスト・サイド・ストーリー」が当たるだろう。特に後者は固定票が見込めるミュージカル作品かつスピルバーグ作品だ。今年はミュージカル作品が数多く公開されておりいずれも高評価だった。その中でも「ウエスト・サイド・ストーリー」の他に「tick~」「イン・ザ・ハイツ」等も候補入りの可能性があったが前哨戦を見るに「tick~」の方がより候補入りに近い気がする。しかし2枠もミュージカル作品を入れるとは考えにくい。

さて残り4枠、インディーズ作品から参戦する「コーダ」、コメディ映画の「ドント・ルック・アップ」までは堅いだろうか。

残り2枠が熾烈を極める。前哨戦健闘した「シラノ」、デル・トロ監督作「ナイトメア・アリー」、シェイクスピア作品「マクベス」、小品だが評価が高い「カモン カモン」、大ヒット作品「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」、日本人贔屓も含めて「ドライブ・マイ・カー」。

 

 

 

 

監督賞

ケネス・ブラナー(ベルファスト)

ジェーン・カンピオン(パワー・オブ・ザ・ドッグ)

スティーヴン・スピルバーグ(ウエスト・サイド・ストーリー)

ポール・トーマス・アンダーソン(Licorice Pizza)

濱口竜介(ドライブ・マイ・カー)

 

maybe...

マギー・ギレンホール(ロスト・ドーター)

ドゥニ・ヴィルヴーヌ(DUNE)

アスガー・ファルディ(A Hero)

 

前哨戦快勝中のカンピオン、作品評価の高いブラナーは当確ランプ。ミュージカル作品は固定ファンも多く、そのネームバリューの高さからスピルバーグも堅いと思われる。残り2枠は流動的ではあるが、同じく作品評価の高さからアンダーソンが浮上する。

そして残り1枠だがこれまで多様性を叫ばれているのを考えると女性監督が来てもおかしくない。そうなるとギレンホールの候補入りは強ち低くないと思われる。当初候補入り確実かと思われたヴィルヴーヌだが当落選上だと思われる。そしてこの部門は突如として前哨戦で顔見せをしていない、あるいは非英語圏の監督が度々候補入りする。ファルディを推す声も多いが、重要賞を獲った濱口氏の方がより可能性があるように感じる。日本人監督初の候補入り、これは現実的にあり得る話であり最後の1枠を獲る可能性は十分に高いと見ている。

 

 

 

※俳優女優部門はアメリカ俳優組合相(SAG)、ゴールデン・グローブ賞(GGA)、ブロードキャスト映画批評家協会賞(BFCA)の重要3賞に候補入りしている人程アカデミー賞候補入りしやすい(3賞に候補入りしていなくてもアカデミー賞候補入りもあり)

 

主演男優賞

ベネディクト・カンバーバッチ(パワー・オブ・ザ・ドッグ)

ウィル・スミス(ドリームプラン)

アンドリュー・ガーフィールド(tick,tick...BOOM!)

デンゼル・ワシントン(The Tragedy of Macbeth)

ニコラス・ケイジ(Pig)

 

maybe...

ピーター・ディンクレイジ(シラノ)

レオナルド・ディカプリオ(ドント・ルック・アップ)

西島秀俊(ドライブ・マイ・カー)

 

カンバーバッチとスミスの2強は候補入り確実と思われる。特にカンバーバッチの候補落ちはない、スミスは少しだけ不安だがスター性抜群である為大丈夫だろう。次点ガーフィールドが各批評家賞に候補入りしているところを見るにここまでで3枠は埋まる。残り2枠がかなり流動的と思われる。業界内の信頼を考えるとワシントンが来るだろうが果たして…。

そして最後の1枠、これが難しい。各批評家賞の候補入りやいくつかの受賞を考えるとケイジとディンクレイジのどちらかが浮上しそうな感じがする。知名度を考えるとケイジに軍配が上がる、そして近年ベストと言う演技、久々の候補入りも十分にあり得るだろう。あるいはスター性知名度共に抜群のディカプリオが急浮上するか。なお西島氏の名前も書いているが日本人俳優が候補入りしたらそれは喜ばしい話だが希望的観測故可能性は低い。

 

 

 

主演女優賞

ジェシカ・チャスティン(タミー・フェイの瞳)

レディー・ガガ(ハウス・オブ・グッチ)

オリヴィア・コールマン(ロスト・ドーター)

ニコール・キッドマン(愛しべき夫婦の秘密)

レイチェル・ゼグラー(ウエスト・サイド・ストーリー)

 

maybe...

クリステン・スチュワート(スペンサー)

アラナ・ハイム(Licorice Pizza)

テッサ・トンプソン(PASSING)

 

当確としてよい候補が誰もいないと言って過言ではない。とはいえ前哨戦を善戦したチャスティン、会員からの信頼が厚いコールマン、スター性のガガ、この3人までは大丈夫と思われる。ガガは作品パワーに陰りが見えてる感があるがSAGキャスト賞候補入りも考えると予想以上に強いのかもしれない。重要3賞全てに候補入りした女優はもう1人、キッドマンもいる。GGAも獲得しており、こちらも候補入りにかなり近いはずである。残り1枠を争うのだが…。

当初受賞も狙えると思われていたスチュワートがSAGで候補落ちするというアクシデント。SAG未候補でオスカーに輝いた主演女優はいなく(他部門ではあり)候補落ちもあり得る状況になっている。同じような状況は数年前のレジーナ・キングの例があるが彼女は作品が会員に浸透していなかった可能性が高かった。今回もそうだろうか、あるいは…。

個人的予想としてスチュワートの候補落ち、新進気鋭のゼグラー候補入りを推したい。

 

 

 

 

助演男優賞

コディ・スミット=マクフィー(パワー・オブ・ザ・ドッグ)

トロイ・コッツァー(コーダ)

ジャレッド・レト(ハウス・オブ・グッチ)

シアラン・ハインズ(Belfast)

ブラッドリー・クーパー(Licorice Pizza)

 

maybe...

ベン・アフレック(The Tender Bar)

ジェイミー・ドーナン(Belfast)

J・K・シモンズ(愛すべき夫婦の秘密)

 

SAGノミネーション発表によって様相が変わった感のある部門。当確を出して良さそうなのは重要3賞コンプリートのマクフィーとコッツァーの2人、特にマクフィーの候補落ちはあり得ない。次点でのコッツァーも同様だが知名度の問題は付くかもしれない、しかしそれを吹き飛ばす高評価、問題はないだろう。

しかし残り3枠はかなり流動的。ベルファスト組の2人が揃ってSAG候補落ち、変わって入ったのはレト、アフレック、クーパー。特にクーパーは出演時間が僅かにもかかわらず候補入りしている所を見るに、俳優間の信頼は厚いらしい。レトはBFCA、アフレックはGGAに候補入りしておりこちら2人の方が候補入りの可能性はある、特に作品パワーのあるレトは高いはず。

 

 

 

助演女優賞

アリアナ・デボーズ(ウエスト・サイド・ストーリー)

キルスティン・ダンスト(パワー・オブ・ザ・ドッグ)

カトリーナ・バルフ(Belfast)

アーンジャニュー・エリス(ドリームプラン)

ルース・ネッガ(PASSING)

 

リタ・モレノ(ウエスト・サイド・ストーリー)

アン・ダウド(Mass)

 

前哨戦はややばらけた印象があるがそれでもデボーズ、ダンストの2人は当確と言えるだろう。新人が比較的強い助演女優賞、デボーズは特に候補落ちは無いように見える。バルフは「ベルファスト」がトロントを制覇した当時よりBUZZが落ち着いたが、重要3賞候補入りを考えると恐らく問題はないだろう。

残り2枠が難しい。多様性が謳われる昨今、前哨戦も検討したネッガの候補入りは十分にありうる。そしてレジェンドであるモレノは会員からの功労票などが大量に入る可能性が高い。