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先日の中堅道院長“鍛錬”特別合宿での一コマです。
指導法研修でこのような講義が行われました。
「『結手』を言葉だけで教えよ」
結手は、言わずもがな少林寺拳法における「気をつけ」に相当するもので、礼式であり構えです。基本の「き」ですね。
さて、どうしたものか。
以前私も「結手のこだわり」というブログを書きましたが、こだわろうと思えばこだわりはいくらでもあります。
また、動作を伴って良いのなら「見よう見まね」でやってもらうのも最初は良いのかもしれません。学ぶことはたくさんあるので、結手で脳のリソースを使うのもあまり好ましくない。
自分の教え方
私は、自分で言うのもおこがましいですが、『理路整然』を大切にしたいと思っています。
動作が分かり、誤解のないように。
そう思うと、説明口調に拍車がかかりますし冗長になる。こんな感じでした。
結手は争う意思のないことを示すために右拳を左手で覆う構えです。【意義の説明】
まず左手の親指を右手で上から握って、親指の腹を合わせます。そこから左手の手のひらでぐわっと右手の拳を覆い被せます。【動作の説明】
左手の中指・薬指が右手の小指の付け根に掛かるようにするとやりやすいです。そうやって作った両手をお腹の前に持ってきてください。これが結手です【整え】
大体1分程度かかったのかと思います。同じ班のメンバーも、話を聞いて頭を使いながらよく対応してくれました。
先生の教え方
別に正解があるわけではありませんが、講義の締めくくりに、みんなの教え方も良かったことをほめて下さった上でことも投げにこう言いました。
私ならこう教えます。
「はーい、両手を伸ばしてくださーい。右手で左手の親指掴んでー。左手で右手の拳掴んでー。両手をおへそにつけてー。」これで終わりです。と。
これには純粋にすごいなと感服しました。
ひとつには「両手を伸ばしてー」と言うことで、実は色々ある「親指の掴み方」を制限してる。自然と「やって欲しい掴み方以外はできない形」になってるんですね。しかも聞いてる側はそうされてるとは気づかない。脳のリソースを使わないんです。
あとは「はーい!」という呼びかけと勢いです。これは私が最も苦手とするものです。
呼びかけがあるから瞬時に気持ちが持っていかれます。
私の指導法では、聞いてるのもみんな受講生。意識して耳を傾けてくれましたが現場ではなかなかそうはいかない。
そして勢いがあるから本当に一瞬で終わるし、よそ見をする余裕もない。5秒も掛からずに終えてました。
この一瞬の出来事から学ぶことは非常に多く、また重要であると感じました。
なんとかこういう指導法もモノにしていきたいものです。
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