松戸上本郷道院のブログへようこそ!
少林寺拳法は色々なところで学ぶことができます。
我々のような「金剛禅総本山少林寺」という宗教団体所属の『道院』や、一般財団法人所属の『スポーツ少年団』『実業団』『学校の部活』などがあります。Unity所属の「健康クラブ」なんてのもあったかな?これはちょっと詳しくはわかってないですごめんなさい。
今回は特に「部活」と「道院」を対比してみたいと思います。私が所属したことがあるのがこの二つですからね。
部活
私は高校の部活に1年間(途中退部)、大学の部活に4年間(任期満了)在籍してました。
どちらもそこそこ少林寺拳法に力を入れてる部活だったかと思います。
と言いますのも、これは少林寺拳法に限った話ではないですが、「体育会系」と「サークル」の違いと言いますか、やってることは同じでも学校によって強度に圧倒的な差異があります。
差異自体はどんな組織でもあります。道院でも道院ごとに差異はあります。
道院と違う所は、部活は若い同世代のみで構成されているため、強度を際限なく上げることができることが挙げられると思います。
『同質性』が極めて高い組織といえます。
青春を捧げる場として、同じような年齢・体力の仲間と限界まで頑張ることができる!そういう圧倒的なメリットがあります。
当然にその成長速度はとんでもなく早いです。「部活でやってる人は基本がなってない」という配慮に欠ける言葉を耳にしますが、私はそうは思いません。たかだか数年であれほどのレベルに到達してるからこそ粗が見えてるにすぎないと思っています。
とはいえ、成長の方向性の偏りのようなものはあるように思います。
大会というものがあり、多かれ少なかれその目標に向かって努力しているため、大会の結果に繋がりやすい部分とそうでない部分には自ずと投入するリソース(時間)に差が出ます。ライバル校が極めて高いリソースを大会に投入したら、大会で負けないために自分のところも相応のリソースを割かねばならないのは一種の兵法ですしマネジメントです。
ま、若者の青春にケチ付けてる暇があったら振子突一本でもやった方が有意義ですね。
話は逸れましたが、この「まわりが力を入れてるからこちらも力を入れざるを得ない」というのも『同質性』の高さゆえのことかと思います。
同質性の高い場で少林寺拳法を突き詰められるまたとないチャンスですので、個人的には、学生には部活をお勧めします。
道院
道院は自由です。
受け入れる門下生の年齢や属性は、道院長の采配一つでどうとでもなります。とはいえ一般論としては老若男女入り乱れるのが普通かと思います。
道院は『多様性』が高い組織であるといえます。
いろんな属性の方が在籍してますので、いろんな価値観に触れることができます。ひたすらに技を追求する人、大会で活躍したい人、乱捕で強くなりたい人、健康維持をしたい人、教えを学びたい人、練習後の飲みが楽しみな人、メンバーとのコミュニケーションが好きな人、本当にさまざまです。
会社というのも、特にいつも関わる同じ部署の同僚などでは、結構属性が似ていたりします。(少林寺拳法を学ぶという属性は同じですが)まったく違った属性の人達と関われるサードプレイスとして道院を位置付けるのも良いかもしれません。
自分と違う世代の人達と深く交流できるのは、同質性の高い部活にはない、道院の圧倒的なメリットです。
ただ、多様性ゆえに目標や強度を揃えるのは困難です。自分のやりたいことと全く違う方向性を向いた人がいることを理解しながら、修行する必要があります。ですので必然的に部活ほど強度を高めることは困難です。道院内で方向性の同じ人を見つけ、自主練などで頑張るという感じになりがちです。
ですが、私個人としては「自分のやりたいことを一定程度満足させつつ、とはいえ多少は他の人のために自分の練習時間を使う」ということこそ本当の修行と捉えています。
同質性と多様性のすき間に
部活と道院のどちらに入るかを、各人の完全な自由にできたら幸せなのかもしれません。
ですが、自由に選択できるのは学生のみです。
社会人は大学生の部活に入れません。
そして学生はいつか社会人となります。
同質性が好きだった学生が、部活を引退して多様性の高い道院を見ると困惑するのは当然と思います。
でも仕方ないのです。だって部活には残らないから。そして仮に残れたとしても、学生もいずれ若さと体力は失われます。すると、次第に部活の「同質性」が薄れて道院と同じ多様性を有してきます。仕方ないのです。
部活は若者の集まりなので、変化=成長です。ですが人間である以上老化からは避けられません。いろんな価値観、いろんなライフステージの人と交流し、相対的な目で自分の人生を見つめる修行を道院でみんなと出来たら幸せだなと思っています。
松戸上本郷道院は2025年度上期新入門を大募集中です!興味を持たれた方はぜひご連絡ください!