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今回はとりとめもなく、私が「この考えは、幼少期のあの体験が影響してるなぁ」とよく思うことを書き連ねていきます。
ほおずきの実
実家が埼玉の田舎でして、実家は家業とは別に畑を持っていて農業的なこともやっていました。
そういう自然が残っている状況でしたので、自宅の庭にはほおずきの実が生っていました。
ほおずきの実は秋になると赤くなり、この提灯のような形状の葉?に包まれたその奥にオレンジ色の丸い実があります。
この赤い実、もともとは少し皮が固いんですが、これに優しく力を加え続けるとどんどんと柔らかくなる。本当に他愛もないお遊びなんですが、これをどこまで柔らかくできるか幼稚園ぐらいの時分にそんな遊びをしていました。
ただこの実、最初は皮が固いので、最初から強く力を加えると簡単に裂ける。裂けないように加減しつつ、とはいえ要所を見極めて力を加えていかないと柔らかくはならない。こちらの一方的な力加減ではなく、赤い実の状況を見ながらぐにゃんぐにゃんになるまで柔らかくする。これが楽しい。
40年経っても思うこと
本当に他愛もなさ過ぎて、今も「こんなの書いててどうなんや」という気も起きてきますが、この年になってもまだその時の感触を思い出します。
物事を急激に進めようとしたり、過激な方法を取ろうとすると「実が裂けてしまうのではないか」と少し思いとどまる。慎重で穏便な方法はないものか、なんて思うわけです。
もう少し拳法的な話でいうと、柔軟なんてまさにそれです。筋繊維を引き延ばして可動域を広げるわけですが、一気にやってしまったら筋繊維が断裂する。関取の股裂きなどはそれを利用することもあると聞きましたが、養行として行うには少し過激に過ぎる印象です。なので、ゆっくり少しずつ、実を揉むようにほぐしていく。
赤い実は、一方向にだけ力を加えると、皮の一部にストレスがかかってやはり裂けるのです。そのときはストレスのかかっていないところを狙ったり、すこし皮を休ませたりなどの時間をおいて再開させる。本当に筋肉の柔軟と似ているところを感じます。
ほおずきの実は無数にありましたが、自分の体やプロジェクトや人間関係は唯一無二のものが多いです。仕損じてはいけない。そんな時幼少期の遊びを思い出しつつ「今はどこをほぐすべきかな」と思いながらことにあたっています。
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