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拳系のひとつ「地王拳」についてです。


もう断る必要もないと思いますが、門下生向けで私の私見も多分に混ざります。





地王拳とは

地王拳は「蹴りから始まる連攻撃に対する技」で剛法に属する拳系です。


名前から、天王拳と対をなす拳系であることが伺えます。そういえば天王拳は「上段から始まる連攻撃に対する技」と言いましたが、連を繋げるために大前提として「手による攻撃」から始まります。


天王拳が演武とかでもよく使われ、脚光を浴びやすい拳系なのに比べ、地王拳はなんというか地味です。ここら辺も対照的ですね。




地王拳の特徴

地王拳も天王拳と同じく地一、地二、地三があります。


が、天王拳のように天一系の特徴はこう、と明文化されてるものを私は知りません。


以下はイメージです。


地一:相手の蹴単撃に対して、これを制して金的に反撃


地二:相手の蹴りからの単攻撃に対してこれを制する。


地三:相手の蹴りからの連攻撃に対して、これを制する。


では例を見てみましょう。




地王拳の例


(地一は本山動画なし)


払受地二


伏虎地二


(地三も動画なし😭)


地二はちょっと法形として特殊な感じがするので、少しイメージ湧きにくいかもです。。。



地王拳の哀愁

地王拳は、非常に「脚光を浴びない」拳系です。


思うに、以下のような要因があります。


地一では攻者の攻撃が金的蹴(さらにその前に蛇突という目を狙う攻撃)であり、その対処法が拳受という、相手の蹴をこぶしで撃ち落とす、みたいな「いやいや、そんなそんな😅」みたいな感じ。


地二も、守者の構えが「結手構」とか「着座している人間の頭部にまわし蹴りを仕掛ける」とか、いやいやいや😅っていう感じ。


地三はまともかと思いきや、足刀してから突天一で「え?これだけ?」と言う内容や、金的からさらに攻め立てる感じです。


要は、キワモノ感が強い!これに尽きます。



地王拳の可能性

では地王拳はダメな子なのか?というと私は決してそう思ってません。


乱捕を考えてみてください。まずとりあえず強い蹴りで相手を崩してそこからの連攻撃って、常套手段です。


自由攻防において、最初の蹴りをなんとかしないことには、何も始まらないのです。


最初の蹴りのいなし方として「初動に金的を合わせる練習」「自分の硬い部位(拳や肘)を相手の甲に合わせる練習」「蹴りをポジショニング(運歩)」でずらして次に備える練習」「蹴足を落として、相手の追撃をある程度コントロールする練習」全て地王拳で学ぶべきものです。


術科は術科として、定まった形で学びますが、技はもっと自由で良いはずです。「蹴りから始まる連反攻」には無限の広がりがありますし、地王拳にはその可能性がある。


ただ、惜しいかな、あまりにもキワモノ感が強くなりすぎてしまった。。。そんな哀れな地王拳を、みんな愛してあげてください😭



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