私の学習による私の理解です。本部の公式見解では決してなく、一般的な解釈とも異なる可能性があります。


少林寺拳法では「道場」でなく「道院」と言います。(専有道場とは言いますが)


なぜなんでしょうか。


教範の記述

教範第三編第三章「三 道院について」は、次のような構成になっています。


◯中国における「道院」の説明


 「(中国の)道院は世間人世の存亡を解決する根本の大道を学ばしむる所である」


◯日本における「道院」の説明


 「説明」というにしては簡素ですが、、、


 「在来の寺院と云う観念から離れて、専ら修行する場所と云う意味を強調するためであり、、、」


◯中国の「道院」と日本の「道院」の関係


 先の日本の道院の説明文の続きですが


 「、、、であり、中国の道院とは本質を異にしているので、内容を混同しないようにしなければならない。」


中国の「道院」には20行近く割いているのに、それは日本の少林寺拳法の道院とは違うんですね(^_^;) ちなみに日本の道院の説明は2行程度笑


とはいえ、少なくとも「中国の道院とは違う」とのことです。



道場と道院

少林寺拳法の道院が道院というのは「専ら修行をする場所という意味を強調」するためとのことです。


でも、道場も修行の場ですし、道院という言葉でどう強調されてるんでしょうか?


むしろ「道場」の方が修行の話イメージがあるような。。。


私見としての道院の位置付け

ここで気になるのは、日本の道院の説明にある「在来の寺院と云う概念から離れて」という枕詞です。


道場をベースとして「道院と道場の違い」という所に意識がいってますが、この枕詞を見る限り、実はベースは道場ではなく、寺院にあるのではないかと考えられます。


そうすれば「寺院とはいえ、専ら修行の場であることを強調したいから、道場に寄せて(かどうかは知りませんが)「道院」という名前にした」と言うのは個人的にはしっくりきます。



これを是とするならば、開祖は元々一武道の一道場をイメージするのではなく、あくまで宗門の行を行う寺院をベースとした場を想像していたのではないかと考えられます。道場云々以前に、まずは寺院なのだという意識を持って、道院運営を行なっていきたいと改めて思いました。




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