学科で少林寺拳法の6つの特徴のうち『組手主体』を取り上げました。


少林寺拳法の6つの特徴

少林寺拳法には以下の6つの特徴があります。


  1. 拳禅一如
  2. 力愛不ニ
  3. 守主攻従
  4. 不殺活人
  5. 剛柔一体
  6. 組手主体
この6番目、組手主体を取り上げました。

余談ですが、6級の門下生に「特徴6つ」を聞いたら全部ちゃんと出てきました。喜ばしいですね😊


組手主体とは

通り一遍な話ですが、少林寺拳法では一人での単独練習はそこまで重きを置いておらず、二人一組で行う練習をメインにしています。


一人では学べない「間合」や「虚実」の習得の重要性や、人と向かい合って『相手があってこその自分だ』ということを日々の練習を通して学ぶことに重きを置いているからです。


その分、型稽古で体を練る他武道に比べて「体の練り込み」等はあまり重視されてないのではないかと危惧することもありますが、それこそ目的意識の違いが出てるところと思ってます





上達は二人セットで

仮にですが、最初から攻撃する気のない攻撃など、なんの緊張感もない練習を行っていると、受ける必要すらないのですから全く成長しません。


組手主体の精神の中では「相手に攻撃が当たっちゃったらどうしよう」という考えは禁物です。緊張感を持って相手が臨めるように「しっかり対応しないと避けられない攻撃」をしないといけません。


逆に、法形はあくまで約束組手(動きが決まってる組手)でありますので、約束の範囲を超えてしまってはいけません。約束の中で最大限の気迫を持って行いたいですね。



よく、少林寺拳法の世界では「自分が上達したいと思ったら相手を上達させないといけない」と言いますが、まさにこのことです。相手に上達してもらって良い攻撃をしてもらうことが、自分の上達の秘訣です。「俺だけが上達すればいい」という精神性を否定するのも「組手主体」の在り方です。


むしろ、最近の方の気質を見ると「俺だけが上達すればいい」という人よりも「別に上達しなくてもいい」という無欲な人が増えてるような気もしています。そのような人には「自分が上手くならないと、相手がうまくなれないんだよ」という言い方なのかなと思います。「己しかない」のもダメですし「己がない」のもダメですが、その調和が組手主体ではないかと思います。


自分の拳歴とは

今回組手主体を取り上げた理由でもありますが『「拳歴ウン十年だ」と言うのは、その継続性は確かに素晴らしいのかもしれないけど、組手主体を思うのであればそれ以上に、ウン十年の長い間多くの人が自分の前で自分に向かって構えを取ってきてくれたと言うことに他ならない』という言葉を聞きました。


高校で少林寺拳法を始めてから、実に多くの方と練習をさせていただき、技もかけさせていただき、今の自分の技や道院長としての立場があるのだなと改めて感謝の気持ちが込み上げてきました。拳歴とはすなわち感謝の歴史です。


門下生も、よりいろんな人とより大きな輪の中で少林寺拳法をできるように、道院の人数を増やしていきたいところです。


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