本日は当身の五要素について、学科を学びました。


当身の五要素とは


当身の五要素とは、当身(突きや蹴り、目打ちなどの剛法での打撃)の効率を高めるためのエッセンスで、以下の5つのことです。


  • 急所の位置
  • 当身の間合い
  • 当身の角度
  • 当身の速度
  • 当身の虚実
位置だけは「当身の」でなく「急所の」なんですね🤔


練習における心構え

少林寺拳法は「組手主体」という特徴を持っており、二人一組での練習を主体としています。

攻撃を仕掛ける「攻者」とその攻撃を捌いて反撃をする「守者」とがおります。

攻者は「どうせやられ役だから」なんて気持ちで攻撃してはいけません。当身の五要素を一つでも多く充足するように、守者のスキを探し、間合いを詰め、正確な位置に適切な角度・スピードの攻撃を仕掛ける必要があります。

逆に守者は、攻者の整えた間合いや虚実を、一つでも多く外させる。当身の五要素の言わば“逆用”が求められます。

相手の五要素を多く外し、自分の五要素を多く揃える。法形とはそのように出来てるものと理解しています。


演武における『武的要素』

演武に限らずの話ですが、特に演武では「単なる踊りにならぬよう」というコンセプトのもと『武的要素がある』ことをことさらに求められます。


でもこの『武的要素がある』という言葉、少し一人歩きというか曖昧というか、言われた方も少し困ります。



個人的にはこの武的要素とはすなわち「当身の五要素を満たそうとすること」だと理解しています。

それでもまだ曖昧ですが、いくぶんマシになってるかと(^_^;)


普段の練習から当身の五要素を意識し、よもや「当たらない距離の攻撃」「受けられたらそこに行くだろうという位置を予測して、自分からそこに手を持っていく攻撃」などは当然に好ましくありません。


もっとも開身突の反撃みたいに、外してあげないと危険なものもありますが


実生活の中での『当身の五要素』


『当身の五要素』は実生活でも活かせるということで有名です。


相手との(人間関係的)距離感(間合)によって接し方を変え、話の緩急(速度)や、相手に応じた響く論点(急所の位置・角度)で話をする。そして、実生活でもなんでも虚を突かれてはならんわけです。



最近は、感染対策でも「相手との間合い(距離を取る」「顔を向き合わせて離さない(角度)」とかそういう使い方もされてました。面白いですね。


技術論ではありますが、この「当身の五要素」は非常に有益かつ必要な概念ですので、なるべく早めに伝えるようにしています。




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