1920年代。
アールデコやモダンファッション、映画の表現主義、
モータリーゼーッションの始まり、ニューヨークの摩天楼、芸術家がたむろするパリのカフェなど、
第一次世界大戦の大量破壊、殺戮を経て、
新しい文化・芸術が、まばゆいばかりのイルミネーションのように一気に花開いた年代でした。
日本では、大阪の鳥井商店が「赤玉ポートワイン」を大ヒットさせ、
“日本人の手で、世界に誇る日本のウイスキーを造りたい”という志を抱いた青年社長鳥井信治郎が、
’21年、壽屋を設立しました。

現在のサントリーです。
’23年、京都の山崎に、日本初のウイスキー蒸溜所を建設。
初代所長は、“マッサン”でおなじみの竹鶴政孝でした。
’29年、満を持して本格的なスッコッチタイプのウイスキー、白札が発売されました。
が、煙り臭いと全然売れず、30年代に製造休止になります。
しかし、壽屋社長の鳥井は、そんなことではめげませんでした。
原酒の改良とブレンドに没頭し、
日本人の繊細な味覚にマッチした味わいを実現、
’37年にサントリー角瓶を発売しました。
角瓶は、現在でも売れ続けるロングヒット商品となり、サントリーの礎となりました。
山崎の山々の麓に湧きだした小さな原泉が、
やがて、世界5大ウイスキーの一つといわれるジャパニーズウイスキーという大きな流れになる、
その原点といえるものがここに生まれたのです。
“モノいわぬ原酒と会話できるようにならないと、一人前のブレンダーとはいえぬ”
それが鳥井社長の口癖だったといいます。

ちなみに、
「赤玉ポートワイン」は、本家ポルトガルのポートワインとは、テイストは全く異なります。
ポートワインは、酒精強化ワインといわれるもので、
より詳しくは、「フォーティファイドワイン/おいしいお酒の話」を見てください。

*BSフジ“ウイスキペディア”より。