ビールが、京都の文化や伝統になってくれればいい。 | お酒、グルメ、ときどき健康と雑学

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京都に、かつて日本酒を造っていた酒蔵があります。

外観は、いかにも京都の町家風のたたずまいですが、
正面の壁には、京都 町家麦酒醸造所の文字があります。

240年の老舗酒造メーカーの創業の場所で、
1997年に、ビールの醸造所ができたといいます。

ここには、
「桃の井」という日本酒の仕込みに使われていた、口当たりのやわらかい名水が湧いています。

その水と、日本酒造りで培った醸造技術を、ビール造りに活かしているそうです。

そこの工場長は、
アラサーと思しき女性で、
NHKBS『Core Kyoto 「京の酒蔵 ~ 豊かに香る 都のしずく」』で、
古くから京料理、和食の文化のある京都で飲んでもらえるビール、
食事の邪魔をしない、ともに楽しんでもらえる優しい味わいのビールを目指すと語っていました。

豆腐や白身魚などの淡泊な味わいに合わせた、さわやかな香りの軽い飲み口のビール。
肉などの濃いめの味には、ほろ苦さと香ばしさを楽しむビールと、
with 料理のビール造りをおこなっています。

しかし、
この女性のキャリアに、ビールやお酒との縁はありませんでした。

キャリアといっていいのかどうかわかりませんが、
大学時代にドイツ語を習い、何度かドイツに旅行したりしていたそうです。

たまたまビアホールのアルバイト募集をみつけ、留学費用をためるために面接に行ったら、
なぜかビール造りに、
という不思議な経歴の持ち主です。

化学系ではなかったのに、
醸造の勉強を始めてから、いろいろなことを知って、
その奥深さにはまっていったようです。
これからも、ずっと勉強といってました。

自分のビールを若い人にも飲んでもらいたいという思いから、
若者の向けの、しゃれたデザインの200mℓの飲みきりサイズのビールも販売しています。

ビールも、文化や伝統になっていければいいと思う。
京都が、「ビールシティ」と呼ばれるような町になっていったら、
もっとおいしいビールを造りたいと思えるのでは。
― 町家麦酒醸造所の工場長の、素直な言葉です。

なにかとビールとかかわりのある京都。
以前投稿した、
京都初のビール醸造所は、清水寺の境内に建てられた ‼
も見てください。