ゼネコンに努めている人の知り合いが数人います。
今まで行った中で、うまいものが一番多いのは北海道だろう、と彼らに聞くと、
あにはからんや、口を揃えて九州という答えが返ってきます。
勿論彼らが行くのはフランス料理店や割烹などではなく、
町中の食堂や居酒屋などの、ご当地B級グルメ。
神戸より西に入ったことはないんですが、上記をもちまして、B級グルメの聖地は九州ということに独断で決めさせていただきます。
九州のB級グルメで、B-1グランプリに参加し続けている一つが、久留米やきとり。
かつては軍の都といわれていて、軍関係の医療施設も多く、医者が多かったそうです。
戦後、焼き鳥の屋台に集まっていた医大生たちが、内臓の串焼きを「ダルム(腸)」「ヘルツ(心臓)」と、ドイツ語で呼んだことから、今でもその呼び方が残っているんだそうです。
知らない人が聞いてもちんぷんかんぷんですから、符丁(業界用語)と同じです。
B級グルメとしての積み重ねられた歴史感があって、ご当地グルメ感満杯、ちょっとたまらなそうです…
久留米やきとりは、基本塩焼きで、長ネギじゃなくて、玉ねぎを挟むことが多いんだそうです。
それがキャベツに乗って出てきます。
以前、今住んでいる近くに、こう言っては失礼ですが、お迎えの早そうなじいちゃんばあちゃんが2人でやっていた店がありまして、入るとすぐ手でちぎったキャベツが出てきます。
(ちなみに、以前TVの番組で見たんですが、キャベツは包丁で切るより手でちぎったほうがおいしくなるんだそうです。ただ見た目のことがあるので、人に出すものには不向きです。)
そのあとやきとりのしょう油ダレが小皿に出てきて、焼き鳥が焼きあがるまでそれを肴に酒を飲め、ということなんでしょう、なんのことはないキャベツなんですが、これが忘れられない味になっています。
かなりの歳のおじいさんとおばあさん2人でやっていたのですが、
残念ながら、ほどなくその店は閉まってしまいました。
久留米やきとりにも、お通しみたいにキャベツが付いてくるそうですが、こちらは酢ダレだそうです。
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日本には、まだ知られていないうまいものがいっぱいあります。
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