中学3年で学校を休み始めてから

夜には元気になって

「明日は学校に行けそうだから、行く」

なんていう日もありました。

 

 

しかし、朝になると動けない。

そういうことが何度もありました。

 

 

 

 

元気になってきたし、

もう大丈夫そう。おねがい

 

 

そう感じたとしても、

翌朝、見事に欠席でした。

 

 

残念すぎ。

 

 

本人も「明日は行くぞ」と思いながらも

身体がついていかないことを感じていたと思います。

 

 

一方で、彼の学校に行かない選択は

同時に、私にたくさんの気づきをくれたのです。

 

 

それは、

世間的な集合意識に飲まれて他人軸でしかない意識があったことです。

 

 

少しでもいい高校に入らないと!

将来が心配だから!

彼の優秀さを生かさないと!など。

 

 

確かに、その価値観から勉強に励み、

立派になって、

世間的に社会貢献して、

幸せになっている方々もたくさんいらっしゃいます。

 

 

大切なことですし否定するつもりはありません。

 

 

しかし、それを強くもつことは、逆にそうではない対極の状態を強く否定することにつながります。

 

 

偏差値が低い学校を下に見るような

そんな価値観を無意識に持っていた!

 


彼のおかげでそこから一気に抜け出せたのでした。

 

 

学校という場を考えるとき

勉強も部活も楽しんでがんばった私は

超健全だったと思ってました。


 。

しかし、就職、結婚、出産、育児と人生が進む中

自分の中にいつのまにか育まれた

物事の本質とずれている無意識の部分に気付かされました。

 

 

社会には、様々なニーズがあるし

価値は生み出すことができる。

 

 

勉強ができるから

いい大学に入ったから

いい会社に就職したから

幸せになってお金持ちになれる

っていうわけじゃない。

 

 

そこにとらわれず

もてる力を発揮して

輝いているという人に

リアルに

私自身たくさん出会ってきました。

 

 

大きな組織でも

それが出世に反映されていました。

 

 

そんな当たり前のことに

改めて意識を向けさけてくれたんです。

 

 

人と同じように

普通に学校に行かないことは

特殊で心配

もしかすると不名誉なこと。

 

 

そんな感覚を彼は強くもっていて

苦しんでるように見えました。



小学校6年生の頃に

登校していない子に対して

学校に来なくていいのはいいな

と思っていたそう。


 

親である私と夫や

家族全体が

明るい自然体でいることで

子供も心底元気になれる。

素直にもなれる。

 

 

そうだと思います。



実際、家族で

バカ話をしたり

頭を空っぽにして

歌ってる時には

別の部屋からきて

とても明るい顔で参加してくる息子。

 

 

ただ、学校に行くには

もうひとつ大きなハードルがあることを感じます。

 

 

学校は、行って当たり前の場所

という大前提が彼を苦しめていたと思うから。

 

 

昭和世代の価値観が無意識に刷り込まれているし

自分の思いを言語化することもほとんどない繊細さんの彼にとっては

学校のことに関して

家族とのやりとりもしんどかったことだろう。



学校を休みたいといえるまでは特に。

行かなくてはいけない場所だったから。



友達関係や

先生との関係に問題がなくても

長時間縛られてる感覚が辛いとのこと。



今は

学校には

行かなくていい

むしろ、行かない方が

のびのび成長できる

という考えをお持ちで

割り切っているご家庭や地域も

かなりあるんですよね。



そんな子達と楽しくやれていたら

もっと視野も広がっていたかもしれません。



ただ、うちの近くには、ありません。



北陸や九州など

私の友人からきくお話では

学校は行かず

のびのびやってるよという話。

話をきいた私は当時目から鱗でした。



小さい子は

大人のいうことをきかないといけないの?

と彼が幼い時に口にしたことを思い出します。

 

 

私もHSPではあるけれど

みんながやっていることは、

求められたらやるのが当たり前

苦痛なくやれてしまう。

 

 

彼も優しいからやろうとする。

そういうところは人一倍真面目。

 

 

しかし、

自分じゃないことを強要されるようで辛い

という本音が感じられるんです。

 

 

私にはわからないものを彼はかなりもっているなあって感じます。



子育てに悩んだ子でした。



男の子ってこんなに難しい?

とも思いました。



上の娘の子育ては悩まなかったから。



娘は、高校、大学と理想的に進学。

環境にも恵まれ

高3春には難しいといわれた

難関といわれる大学に合格して

受験の充実感を満喫してました。



彼女は

率直に自己表現するので

色々あってもそれほど悩まなかった子です。



その子は

小さい頃から

弟のことを

頭がいいなすごいなと感じてきたそうです。



ただ、息子の子育てはすごく楽しい時期もあれば

小さいころから悩んだことも多かった。



就学頃からなかなか話してくれないんですよね。



小1の三学期

我慢できず話してくれたことは

ひどすぎて学校の先生にいわなくちゃと思いました。



合わない男の子とぶつかる毎日

先生を巻き込んだ濡れ衣系のお話です。



けれど本人は、彼は先生には言わないでと。



分かったよ。

よく話してくれたね。

悲しかったね。



と彼には言ったものの

ここは、先生のところに行きました。



先生に言わないでという彼の意志も伝え

これ以上の子供達への指導などを求めるわけでありませんが、

知っていてくださいとお伝えしました。



先生は話をきいてくださいましたが、

先生ご自身も1年生の指導に

大変さを感じていらしたようでした。



それから数年後、その経緯を彼に話したのでした。



彼は、小中学校で

勉強で苦労することはなかったけれど

コツコツ家庭学習というのをやってない人。

 

 

興味があるものは極めることが大好きで

大人顔負けの知識や教養があることを感じることもあったのですが

学校で義務的にやらされる勉強は勘弁してほしかった様子。

 

 

そんなこんなで

「受験勉強をしないといけないんだろうな」という思いは持っていそうでも

彼が勉強に手を付けることはなかった・・・。

 

 

他のママ友からは

「え~~~~!」「大丈夫?」といわれたものです。

 

 

が、私はその頃は

まだ余裕だったんですね。

何とかなるでしょうと。

 

 

それは、HSPについて詳しい友人から

通信制高校も充実していて何も問題ないときいていたこともあったから。

 

 

彼女自身、娘さんを通信制高校から大学へと進学させ

子供の思いに寄り添ったお母さんでした。

 

 

むしろ、無理して学校に行かせないようにというアドバイス。

 

 

ただ、娘さんは勉強は続けてこられたので

彼とは事情がちがうのですが。

 

 

それでも、昔とちがって

暗い雰囲気で受験戦争っていう時に

そこから出て自由に進路を決められるのって

何て自由なんだろう!ラブ

 

 

って思ったものでした。



特に学校の先生から通信制高校のパンフレットをいただいた時は✨

 

 

とはいえ、学校全体が

受験受験受験。

 

 

学校に行っていなくても

学校からの情報を耳にして

その大きなうねりのようなエネルギーの中にいるのは

彼も感じていただろうと思います。

 

 

進学・受験だって

プレッシャーだったはず。

 

 

本当によく乗り越えてきたね!

 

 

次に続きます。