≪オリジナル構成版≫の登場で、かなり久しぶりに私のテンションが上がってきた「サイボーグ009」。

今回は、秋田サンデーコミックス、Shotaro World、

そして5月に発売される≪オリジナル構成版≫の表紙について、掘り下げてみたいと思います。

まずは、これが元祖のサンデーコミックス版。

この表紙は、連載第8回、初回以来2度目のカラーとなった扉絵です。

初回はスーツの色が緑でしたが、

こちらはデザインされていることもあり黄色の単色になっています。

また、誕生編では2回しかカラー扉がなく、

これ以外でカラーで描いたものはキングの表紙を飾ったものぐらいでしたが、

これもまた緑のスーツであり、

この単行本が出た1966年には定着していた赤のものはなく、

消去法でこれを選んだ可能性があります。

雑誌版の表紙はこちら。（Shotaro Worldに載った白黒版）

スマホで撮ったんですがボケちゃいました。

一方、そのShotaro Worldの1巻はこちらでした。

ネットにいい画像がなかったので、自己所有のものをスキャンしました。

経年劣化が激しく、また表紙がコーティングのない紙のため劣化しやすく、

本当はもっと黄ばんでいるのですが、

Windowsのアプリでなんとか見栄えをよくしています。

見ればわかるとおり、表紙はサンデーコミックス版と全く同じ、

連載8回目の扉を使っています。

ただしジョーはクローズアップされ、直書きされていたタイトルを消すなど、

加工することで同じものにはしないという、工夫の跡がうかがえます。

ちなみにこの時期、扉絵では彼らのトレードマークといっていい武器である

スーパーガン（拳銃型の武器）は持っておらず、毎回マシンガン型のものを持っています。

本編ではレーザーガンも登場するんですけど、なんででしょうか。

そして、≪オリジナル構成版≫の表紙がこちら。

今回は白黒原稿を表紙に採用しています。

白黒原稿を表紙に使うのは、秋田文庫に続く2回目でしょうか。

こういうデザインのページがあるわけではなく、

キャラクター、飛行機などをいろいろなところから持ってきてますが、

ここでは00ナンバーに焦点を当てたいと思います。

まずは009ですが、こちらから採られています。

連載3回目の扉です。この回は見開きでした。

ちらっと見える左側のページは、単行本にも収録されいる「叛乱」の最初のページですが、

こちら側は単行本化の際にカットされたのでレアかもしれません。

そして、丸の中に描かれた残りの面々は以下から採られています。

こちらは連載5回目の扉です。

今と異なり昔の単行本では扉は収録されないことが多いため、

このページもあまり見かけないものになっています。

丸は、「９」の中の丸でした。

この回も009はマシンガン状のものを持っています。

ちなみに、ごく初期の009の特徴の1つに、「目のデザイン」があげられます。

カメラのレンズのようなイメージで描かれているんです。

ただ面倒くさかったのか、本編は徐々にこの描写はなくなり、

表紙は1巻の間はなんとか残っている感じです。

誕生編について、もう1回ぐらい掘り下げる予定です。

「誕生編」3種の表紙