*****ご注意!一部ネタバレの可能性があります!*****
近著 「本を読めなくなった人たち」が話題の著者 稲田豊史氏の2022年の本書
動画を倍速(早送り、飛ばし)で観る最近の傾向を深堀
私自身も倍速で観ることもあるが、2022年時点で多くの人の動画視聴スタイルに浸透していた。
単に早送りするだけでなく、10秒とばしで観たい箇所だけみる、結末を先に知る、見たい場面(俳優)だけを観るなど様々な視聴スタイルがある
7割以上が倍速で視聴する若者(大学生)世代にインタビューしその背景を解き明かす
忙しくてじっくり動画を観ていられないというタイパ(コスパ)の考え方は理解できる
友達との話を合わせたいからとりあえず観るだけなので早送りで、というのも分かる
が、暴力など苦手な場面や主人公が窮地にたたされる場面など心が乱れる=ストレスに感じるから事前にあらすじを知って置きたい、と最初に結末を観る人、早送りでざっと観る人が一定数いるらしい
これが転じて、今はどんでん返しの結末も嫌遠されるとか
自分の推しが出ていない、関心のない場面は「無駄」と飛ばす視聴も一般的
観なくてもストーリーに影響はない、と細部の設定や脇役の存在をある意味否定する
そんなんで動画(映画やテレビドラマ)を作品として味わったのか、と疑問がでるが、動画はもはや「味わう」ものではなく「コンテンツとして消費する」ものだという
作品の感想、細部や隠れた意味などあれこれを語り合うものではなくなった
最近のセリフの多さにも触れていた。
演技で語る、間で語るのではなく、そんなことまで?も言葉にしている。
衝撃だったのは、男女の視線や体の距離から好き合っているのが明白と著者世代は理解する場面なのに「好き」と言葉にしていないから違うと判断する人達がでてきていること
動画視聴を軸に語る風潮は興味深い
AIの普及で文章を簡単に要約させる昨今の風潮をまとめた近著の「本を読めなくなった人たち」がますます楽しみだ。