この10年間… | 蒼きこだまのシルエット

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蒼柳こだまの写真日記やちょっとした日常所感、鉄道・交通の話など。
写真は保存車両をはじめとした鉄道写真や風景・スナップがメインです。
つまらんものですが、よろしくお願いいたします。

今日は10月17日。

 

鉄道ファンであれば、10年前に何があったか、覚えていますでしょうか。

 

2010年10月17日。東京からオレンジ一色の車両が姿を消した日でした。

 

まともに撮っていたのはこの1枚くらいでしょうか。当時はまだコンデジで撮影していたこだま少年。少しずつ撮り鉄に目覚めていた頃でした。

 

この特徴的な特快表示も、今では見納め。

 

最後から2本目のさよなら運転にも出向いていたようです。松本行きの最終列車は行かずじまい、記録データもほとんどが消失してしまったのが惜しいところ。

唯一残ったトップナンバーが、豊田の主として籍を置き続けていますが、今後やいかに…。

 

これが一昔前のことと思うと、時の流れを感じさせます。

その間にもさまざまな車両が去っていきました。

 

地元を折り返している青帯は、気がつけば新世代に。

 

同じ地元の車両センターでは空港アクセス列車の世代交代がありました。

 

オレンジの後を追うように、スカイブルーの車両も帰らぬ旅に。

 

昭和を代表する近郊型車両も首都圏から去っていきました。今では信越方面で最後の活躍をするのみに。

 

1つ後の世代も東京では過去のものに。

 

昭和末期を代表した通勤車両は、いよいよ長編成が消滅しようとしています。地元の車両センターもこの中に含まれていました。

 

一方で、東京を代表する環状線では早くも21世紀初頭の車両が退き、当時のような転配劇を再来させました。

 

常磐路では特急と茨城~福島ローカルが様変わり。全線復旧を待つことなく引退していきました。

 

同じことは甲斐路でもありましたね。

 

波動用として最後まで残っていた"こだま色"も、ついに消滅してしまいました。

 

新幹線も世代交代が激しい10年間でした。東海道では3形式が現在の主力に役目を譲っています。

 

東日本も車両がかなり整理されました。その動きはしばらく続きそうです。

 

小田急では、3種のロマンスカーと、最後の"小田急顔"が引退。

 

東急では東横線と大井町線、池上・東急多摩川線が一新されました。

 

京急では、かつての速達列車とローカル輸送を支えた2つの名車が引退。

 

京成・北総でも、昭和生まれの車両が次々と去っていきました。残存する車両も時間の問題でしょう。

 

東武でも、日光・鬼怒川方面優等列車の整理により、一線を退いた車両がいましたね。

 

東京の地下もすっかり様変わりしました。この変化はまだまだ終わらなさそうです。

 

地元からは慣れ親しんだ顔が26年の役目を終えました。

 

大学時代を過ごした茨城の地でも、営業線から離れた車両がいました。

 

つい最近の話題で言えば、ゆりかもめもすべてが新型車両に置き換わりましたね。

 

…と、ここまで振り返ってきましたが、実に多いこと…。撮り鉄を盛んにやっていた頃の記録が、バカにならないことがよくわかります。

さて、これだけ多くの車両が引退してきたわけですが、その動きは留まるところを知りません。東京の地下鉄は次の世代交代に向けて準備中。東急ではついに古老にタイムリミットが見えてきました。小田急は久々に通勤車両に変化が起き始めました。西武では3ドア車がいよいよ怪しくなってきたほか、東武も伊勢崎特急にメスが入ろうとしています。

JRに目を向けても、新幹線は上越と山形から目が離せない状態。東海道方面では特急の置き換えが進行中。地元の車両センターでも再び車両の入れ替えが激しさを見せようとしています。そして何より、10年前に置き換えが完了した青帯の路線で、早くも4年後に新型車両導入の話が。それによる大規模な転配劇も控えたりしているとか…。

 

こうして挙げてみると、何も変化がないより、よっぽどおもしろさを感じます。決して「被写体がなくなった」わけではなく、次々と起こる交代劇にどこまで魅力を感じるか、という気がしますね。

「もし首都圏に留まっていたら、地元で地元の車両を記録していたか」と言われると、否定はできません。今の趣味意欲と撮影志向を持ってすれば、この10年とは違う形で記録していたでしょう。かつてのように「広く浅く」ではなく、「狭く深く」…。

 

しかし、今は東北の民。それなら東北で追えるものを追うのも一興だと思っています。現に、目先を走る路線にも転配劇の足音が迫ってきましたし、今月末に全線復旧を果たす第三セクターでは現に進行中。他路線でもいつ始まるかわからない世代が多く存在します。東北にいるうちに撮影できるものを撮影できるだけ。「地域鉄道」「保存車両」「貨物列車」という主軸に副えつつ…。

 

 

引退車両に関連してもう1つ。2ヶ月前の撮影記ですが、近日中に最終回を投稿する予定です。お楽しみに…。

長文・駄文、並びに写真の再掲ばかりで失礼いたしました。それでは今回はこのへんで…。