水戸に所縁あるデゴイチ、梅林の近くで余生を送る | 蒼きこだまのシルエット

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蒼柳こだまの写真日記やちょっとした日常所感、鉄道・交通の話など。
写真は保存車両をはじめとした鉄道写真や風景・スナップがメインです。
つまらんものですが、よろしくお願いいたします。

鎌倉籠もり生活も半月が過ぎました。日々の楽しみが毎日のサラメシ(テイクアウト)と自宅周辺の散歩、というこの頃ですが、昨日は少し明るい話も。

東芝府中事業所で保管されていた2両が、ポッポの丘に仲間入りしたそうですね。同所は現在休業中ですが、落ち着いた頃に訪れてみたいものです。
時を同じくして、鉄道車両の保存をめぐるツイートが話題になっていたのも拝見しました。こういう類の話を聞く度、いつも考えさせられます。当ブログで議論するつもりはないので深い話は控えますが、保存車両は今あるうちに見に行き、所有団体へ支援する手口があるのなら大いに活用するのが、一鉄道ファンとしての使命ではないでしょうか。そんな持論を抱えながらこれまでめぐってきたつもりですし、これからも続けていく心構えです。
 
というわけで(長く、かつ少々お堅い前置きになりましたが)、今回も保存車両記事です。2019年2月26日、梅を撮りに行ったついでに偶然見つけたSLのお話。
 
茨城県は水戸市、県道を挟んで偕楽園と反対側に位置する、千波公園のD51 515です。
1941年に大宮工場で製造された本機は、1948年に水戸機関区所属となり、常磐線貨物列車で活躍。1958年に大宮機関区へ転出したあとも大宮〜水戸間の輸送に充てられるなど、水戸に縁が深い車両です。
 
現役当時の写真も掲出されています。
 
その後、無煙化の波が押し寄せ、1970年3月のダイヤ改正で、水戸機関区からSLの配属がなくなります。同時期にはSLの保存ブームが巻き起こっており、水戸市も当時の国鉄に要望の上、貸付が実現する運びとなっています。それがこの515号機であり、1971年8月18日に現在の場所に展示されました。
水戸との縁が、鉄路を離れたあとも続く形になったのです。
 
 
正面から1枚。赤いナンバープレートと、少し離れたところに補助灯が付いているのが特徴です。
 
所属表記は水戸機関区配属当時を再現。…ゴシック体で直接印字されていますが、最近まで別の形態だったのでしょうか。
 
検査表記も現役最終のものが再現されています。
 
左後部には駅名標が設置されています。
 
運転室にも入れます。すぐ横には千波湖が。
 
2月に訪れましたが、湖畔には桜が植えられているそうで、3〜4月頃はきれいに咲いていることでしょう。次はその時期に訪れてみたいですね。
 
なお、このD51の維持管理には、設置された年の11月に発足した「デゴイチを守る会」が手掛けており、5月・12月の清掃や視察研修、さまざまなイベントを開催しています。会員も随時募集しているそうです。
こうした方々のご努力があってこそ、車両の保存・展示が実現、継続されています。感謝の気持ちを持ちつつ、引き続き保存車両記事をお送りできればと思います。
 
それでは今回はこのへんで…。