看護師を辞めた理由 | 大好きがもっともっと好きになるスポーツメンタルコーチ@KenさんのBlog

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今年の4月に26年間の看護師生活にピリオドを打った。







一番の理由は、



感情を押し殺して働くことに疲れた



・・・っていうか、笑えなくなった。



いや、いつからか笑わないことに決めたんだな。



そして、こんな怖~~~い顔になった。






精神科に勤めながら、准看を取り、


その後、総合病院(500床以上)の付属看護学校の夜学コースへ


配属されたのが、ICU/CCU


不謹慎だけど、もう嫌というほど人の死に際に立ち会ってきた。


最初の頃は、やっぱりかなりの衝撃だった。


毎日のように、ひどい時には1日に何人も


目の前で人が死んでいく事実。







全然受け止められない。


そして自分の無力さを感じた。


自分を責める必要は全くないことはわかっていても


そうしないと、次に進めない気がしていた。








死後処置をしている隣のベッドでは


まだ生きている患者さんがいた。


仕事を全うしなければならない。


そんなの当たり前だ。


だって、看護師なんだから・・・






そうやって、


いつしか『悲しい』という感情を押し殺し


淡々と「仕事をこなす」ようになった。








そして、看護師としての無力さを思い知らされ、


それが、時間の経過とともに「罪悪感」にシフトしていった。




笑えなくなった。




ICUに入った患者さんの全てが死を迎えるわけじゃない。


回復・軽快して転出・退院するのが大半だ。


そんな場面に合うと、もちろん嬉しい。


けど、「罪悪感」は根深くなっていた。


心の底からは喜べなくなった。






その後、循環器や呼吸器の病棟への異動や、


透析の病院への転職などで気分転換を図るが、


「罪悪感」は抜けず、逆に強化されていく。






看護師は誰でも、患者さんの希望を叶えたいと思っている。


痛みや苦痛だけでなく、心に抱えているものまで・・・


解決できなくても、寄り添ってあげたいと思っている。






だけど、現状はそれを許さない。


マンパワー不足。


どこにでもある問題。


だから、目の前にある問題に優先順位を付け


制約の中で、選択をしていく。


患者さんの思いではなく、


看護師として判断をしていかなければならない。








もうこの時点で看護師としての理想は捨てざるを得ない。


持てば持つだけ苦しくなるのだ。


そして、いつしか患者さんとのコミュニケーションを減らしていった。


患者さんと話をすればするだけ、


悩みを聴けば聴くだけ、叶えてあげられないから・・・。







患者さんに悪いという「罪悪感」を隠れ蓑に


自分がこれ以上傷つきたくないから。








そう、心の奥底で傷つきたくないから


矛先を、上司や組織に向ける。


そしてそれがさらに自分を苦しめていく


負のスパイラル・・・。








で、看護師を辞めた。















まぁ、これだけが理由の全てではないけど・・・



そして、心屋的には


「ちゃうちゃう」っていうポイントもたくさんあるんだけど、


当時はこんな心境だったということです。


これもまた、数年経過したあとに振り返ると


違う味方になるのかもしれないけれど、


今、思うことを書き留めてみました。





           Joey