城達也さんの活躍していた昭和40年代の頃は今で言う「洋画の吹き替え」をアテレコと呼んでいました。
「アフター・レコーディング」からきてますが、日本語を画面に「アテる」というところから付けられたそうです。

当時、洋画の吹き替え時に声優さんは同じ映画を少なくとも4回は観ることになっていたそうです。
リハーサル、テスト、ラストテスト、そして本番。今のようなデジタル処理ができるような技術がなかった時代、プロとはいえ辛抱強かったのですね。

ところで、「声優に聞いた凄い声優」の第一位に選ばれた山寺宏一さんが、尊敬する羽佐間道夫さんに、洋画の吹き替えでツマラナイ映画に当たった場合に「ノれない」時にどうすれば良いのかアドバイスを求めていましたが、城さんも同じだったようです。

プロでも映画の質に影響されるというのは今も昔も変らない悩みのひとつなんですね。