人に備わった力 理解の範疇を超えてゆけ。

人に備わった力 理解の範疇を超えてゆけ。

なぜベストを尽くさないのか。



今回紹介するのは、稲盛和夫さんの著書

「心を高める、経営を伸ばす」

この本と出会ったのは、地元企業に入社後、思いがけず管理職に就いたことがきっかけだった。

 

右も左も分からない中で受けた管理者研修の教材の一つが、この一冊だった。

 

正直、最初は「経営者向けの本」ということで少し構えた。


しかし読み進めていくうちに、自分がこれまで趣味に真剣に向き合い、限界までやり続ける中で培ってきた考え方と、この本で語られている人生観に多くの共通点があったため、内容が驚くほど自然に頭に入ってきた。

 

本書は一章ごとに短くまとめられており、私のような普段読書をしない人でも読みやすい構成になっているのがポイント。

 

それでいて、仕事だけでなく人生全体に通じる本質的な考え方が詰まっている。

 

仕事だけではなく新たな分野に挑戦したい人や、自分自身との向き合い方を見直したい人にとっては、このマインドセット本が救いになるだろう。

最近、自転車業界の選手たちをみていると、レース後のコメントで気になることがある。

 

「~すれば優勝できたかもしれない」
「調子が悪く全くダメだった」
「〇位なんて雑魚すぎる順位でしたwww」

 

こうした言葉を、公の場で発信している選手がいる。


競技者である以上、そうした思いを持つことや分析をすることは否定しない。

 

自分の弱さを認める事は、成長に繋がるプロセスだから。

 

問題は、それを公の場で平然と発信してしまうという点である。

 

レースの結果には様々な要素が絡み合う。

 

展開

駆け引き

練習の量と質


結局はどれだけそのレースに懸けてきたのか。

 

それが公平に形を成したものがリザルトである。

 

その想いの強さで勝利を掴んだ選手がいるにもかかわらず、

「調子が悪かった」

「~すれば優勝できたかも」

と平気で口にしてしまう。

 

それは勝者の価値を下げる行為だ。

 

それと同時にレースそのものの価値にも傷が付き、真剣に走ったすべての選手に対して、敬意を欠いた態度だということになぜ気付かないのか。

 

 

近年のトップアスリートの発言は対照的である。

 

彼らは敗れたときほど、相手を評価する。

 

「全力を尽くしたけど相手はもっと強かった」
「今日は完全に上回られた」

 

そう語ることで、勝者の価値を正当に認める。


そしてその勝者と戦った自分自身の価値も相対的に上がることに繋がる。

 

 

競技は、結果がすべてでは無い。

 

リザルトには見えないその過程や様々な評価によって価値が生まれるものだと信じている。

 

同じ熱量で練習に同じ時間を費やし、同じ場所で競い合う。

 

だからこそ、選手達のレース後の一言には重みが加わる。

 

残念なことに、それを理解せず迂闊な発言をする人間が、自転車競技で特に多く見受けられる。

 

はっきり言って、勝者を軽んじる言葉を発する人はアスリートの器ではない。

 

ただアスリートの真似事をしているだけで、辛い現実から逃げるだけの心の弱い人間。

 

順位という理解りやすい指標でしか自分自身の価値を肯定できず、中身のない空虚な人間。

 

私はそんな人間のことを蔑除する。(藍染惣◯介)

どのジャンルの趣味の世界にも「結果」「順位」を強く求める人がいる。

 

日々の練習を積み重ね、実力を高め、本番で成果を掴みにいく。

 

その姿勢自体を否定するわけではないし、むしろ評価されるべきだ。

 

実際に結果を出す人もいれば、思うように届かない人もいる。

 

そしてその中の多くは、結果を出した人に憧れを抱き、「あの人のようになりたい」と呟く。

 

私はそこに引っかかりを感じる。

 

憧れや魅力というのは、本来どこに感じるのだろうか。

 

競技でも学問でも趣味でも、人は何かに本気で向き合うことで実力を身につけていく。

 

それと同時に身に着けるものがある。

 

幾度の失敗と小さな成功体験を重ねる中で、その人なりの考え方や価値観、

 

いわば「哲学」がうまれる。

 

それは長く続けている人ほど、深みが増してくる。

 

そこに人間としての魅力が詰められてる。

 

しかし現実には、どれだけ優れた結果を出していても、他人を見下したり、侮辱するような言動をとる人も存在する。

 

結果が評価される社会の中では、それが許容されやすく、正しいことだと勘違いを起こしやすい。

 

逆に、努力を続けながらも、結果に恵まれなかった人の中で、素晴らしい在り方を持っている人がいる。

 

他者をリスペクトし、その趣味の魅力を自分なりの言葉で発信し、周囲との関係性も大切にしている。

 

場にふさわしい言葉選びと、振る舞いを自然にやってみせる。

 

そういう人は、結果以上に価値のあるものを積み上げている。

 

それが真の強さを持つということである。

 

私は、そうした人にこそ敬意を抱く。

 

人としての深みや信頼は、簡単に手に入るものではない。

 

だからこそ、結果だけを追い求めるような薄っぺらい人間に魅力を感じない。

 

どのように取り組み、何を大切にし、どんな姿勢で人と関わるのか。

 

結果は一時的なものだが、身に着けた哲学や在り方は生き続ける限り己の中に残り、魅力ある人へと育ててくれる。

 

 

バイクランド土浦に行ってきた。

 

かなりの遠出であったが、前回のバイクランド幕張で色々言わせてもらった手前、見届けないわけにはいかなかった。

 

前回記事⇒大人も子供も楽しめる冬の文化祭「バイクランド幕張2025」アウトサイドレポート | 人に備わった力 理解の範疇を超えてゆけ。

 

 

結論から言ってしまえば、今回のバイクランドは頭一つ抜けたと感じた。

 

その最たる例が、オウルクラスで新設された「ベストドレッサー賞」である。

前回のバイクランド幕張ではなかったこの要素。


これが入っただけで、表彰式の空気が明らかに変わった。

 

ただ速いだけではない。


どう魅せるか。

 

どう伝えるか。

 

「会場を沸かせた選手」

「万人に分かりやすく受けた選手」

 

この審査基準が単純明快で非常に良い。

 

これがあることで、選手側が参加の姿勢に狙いを持てる。

 

ここが大きな変化だったと思う。

 

前回、評価制度についてを提言し、それを今回しっかり形にしたバイクランド運営。

このスピード感と柔軟さには、正直かなり驚かされた。
 

もう一つ印象的だったのが、オウルクラスの選手たち。

 

特定の選手が上手い棒ピットなるものを作って、観戦者を巻き込んでいたこと。

そしてその流れに乗った多くの選手がピットに入り、上手い棒を通じて観戦者と交流していた。

 

これが本当に良かった。

 

ただ見るだけじゃない。

 

どのイベントでも、同じ会場にいるのに参加選手と観戦者の距離は遠いもの。


しかし、この上手い棒ピットで観戦者も「参加者」の一人になることでその場に入れる。

 

この少しの体験があるかどうかで、イベントの価値は変わってくる。

 

見ていた人が、次は参加側に回る。


そのきっかけが、しっかり用意されていた。

 

 

有志で実行するフットワークの軽さに感心するし、それを受け入れる運営にも感服した。

 

今回の会場では、参加選手と観戦者の距離感はかなり物理的・心理的に近かったと思う。

 

また、今回新設されたベストドレッサー賞だが、これには無限大の楽しみ方が詰まっていると思う。

 

今回のように「万人に伝わる」が基準なら、分かりやすさやインパクトが重視される。

 

では、別の大会でも同じベストドレッサー賞の表彰がスタンダートになったらどうなるだろうか。


ある大会では「コスプレの完成度」が審査基準になるかもしれない。

 

別の大会では「斬新さ」「トレンド」が審査の基準になるかもしれない。

 

基準が変われば、選手のアプローチも変わる。


同じコスプレクラスでも、全く違う楽しみ方になる。

 

コスプレクラスという多様な楽しみ方をする参加者のいる部門で、「速さ」という一点のみだけが評価されてきた現状が覆されたのだ。

 

速さだけではない。
 

魅せ方だけでもない。

 

速さも魅せ方もその両方を評価されるバイクランドへ。

 

今回のバイクランド土浦は期待以上のイベントに成っていた。

蛇足

 

今回のイベントについては、正直もう言うことはない。


それほど完成度が高く、会場に行って得るものが多かった。

 

ただ、自転車業界全体については考えさせられる部分もあった。

 

運営と有志の参加者によって、参加者・観戦者の満足度を高める仕組みが出来た。

 

問題はその先、新規層の誘致である。

 

自転車イベントは、使える会場が年々減っている。


その結果、人の多い街中から離れた場所での開催が増えている。

 

そうなると、まだ見ぬ新規参加者へのアプローチが難しくなる。

 

それ故に、既存参加者のリピートに依存し、参加者数は横ばい、あるいは減少傾向になってしまう。

 

施策として

・SNSでの情報発信の強化(仕組みづくりを含む)
・影響力のある人を招き、新たな層へのアプローチを行う
・自転車に関係のない人が集まる場所で開催し、認知を広げる

が考えられる。

 

最近、よく考えてしまう。

 

もっと早く、コスプレクラスの課題を提起できていればよかった、と。

 

かつて「弱ペダブーム」と呼ばれる時代があった。


未経験者や女性選手が多く参加し、コスプレクラスは大きく賑わっていた。

 

しかしその当時、評価は「着順」のみ。


コスプレそのものが評価されることはなかった。

 

私はそれを間近で見ていながら、疑問を持たずに流していた。

 

流行が去ると、趣味をシビアな考えで取捨選択をする女性達にとって自転車やレースは捨てるに足るものだと判断された。

 

もしもあの時、評価の軸を増やす重要性を伝えられていたら・・・。

 

離脱を少しでも防げたのではないか。


現在のコスプレクラスの参加者が、多角的に評価される仕組みを作れたのではないか。

 

当時の自分の無知さや、人の感情への鈍さ

正直後悔している。

 

それでも今回のバイクランドは、その後悔を吹き飛ばすほどの素晴らしい可能性を見せてくれた。

 

それが堪らなく嬉しかったのである。

📷ヘタクロさん

 

HP⇒BIKELAND 土浦 - バイクランド土浦

自転車レースでコスプレをしていると、こんな経験はないだろうか。

 

ゴール後に言われる一言。

 

「で、何のキャラだったんですか?」

 

いや、そこ一番大事なところ。。。

 

サングラスをし、ヘルメットを被り、走っていると一瞬で通り過ぎる。

 

分からないのは仕方ない。


でも、ちょっと悔しい。

 

せっかくのキャラ愛が、誰にも届くことなく終わってしまう。

 

もちろん理想を言えば、完成度を極めれば一目で分かるのだろう。

 

ただ現実は、メイク研究衣装の作り込みウィッグの微調整


場合によっては顔を整形しキャラに近づける。

 

そこまで本気を出せる人はほぼいない。

 

レースに出るだけでも大変な上、そこまでやるのは時間も費用も掛かりすぎる。

 

「でも、愛は伝えたい」

 

コスプレローディーの思惑は多岐にわたる。

 

世界観を完成させたい自己表現型

推しを背負って走りたいキャラ愛型

作品を広めたい布教型

目立ちたい承認欲求型

楽しそうだからやってみた体験型

 

この中でも、

「キャラクターを認知してもらいたい」

布教型の選手が多く存在している。

 

そしてその選手の悩みの中には、

「そもそも何のキャラクターなのかを認識してもらえない」

という悲しい問題がある事。

 

別視点。

応援する側には、

「なんと呼んで応援すればよいか分からない」観客がいる。

 

それぞれの問題が同時に存在している。

 

どうすれば解決できるのだろうか。

 

そこで提案したいのが、ゼッケンプレートである。

 

大会ゼッケンは加工禁止がほとんど。

 

なので、キャラ名+SNSアカウント名を入れたプレートを自前で用意する。

たったそれだけ。

 

走りながらでも一瞬で読める。

 

もしくは後日、写真や映像で知ることが出来る。

 

「あ、○○のキャラなんだ」と認知しやすくなる。


表現できない部分はSNSで補完することが出来る。

自己表現の先にある

「キャラ愛を正しく伝える」

 
たったひと手間加えるだけで、推しにとっても、観客にとっても、自分の可能性をも拡げられるのかもしれない。

 

※注意※

・版権問題があるのでデザインは慎重に。

・大会によってはゼッケンプレート装備禁止の可能性も。

 

 

Qリーグ・Nリーグとは

HP⇒女子自転車Qリーグ・ジュニア自転車Nリーグ公式ホームページ

 

日本国内で活躍する女子自転車選手および中学生の男子・女子自転車選手たちが、「リーグポイント」をランキング化し、今現在、どんな選手が活躍しているか、そしてどんな選手がレースに一生懸命に取り組んでいるか?を一目で多くの方々に分かるようにするリーグ制度

 

つまりQリーグ・Nリーグは、女子選手やジュニア世代に継続的なレースや、その後の人生にもつながりやすい、非常に意義のある取り組みなのである。


今回はその良い取り組みを、もっと多くの人へ届く形にするための提案として、いくつかの改善案をまとめていこう。

SNSの重要性について

Qリーグ・NリーグのX公式アカウントのフォロワー数は約700人弱。


リーグの意義や実績を考えると、まだまだ伸びしろがある数字だと感じる。

 

そこで重要なのは、自然に拡散される仕組みを作ることである。

 

まず提案したいのが、レース表彰の中に
「SNS貢献賞」

を設けること。

⇒投稿内容はイベント関係やレースへの意気込み→当日MCとして拾いやすい

⇒一定期間のいいね数やリポスト数などで競う仕組み

※詳細はキャラスロン記事で⇒キャラクターデュアスロンの横軸評価がもたらすコスプレクラスの新たな形 | 人に備わった力 理解の範疇を超えてゆけ。

 

設けることによるメリット

①ほぼ追加コストなしで広告塔を立てられること

②ポスティング広告よりも、優れたSNSのアルゴリズムによりWEB拡散が可能

③選手自身の投稿(口コミ)が一番信頼性がある

 

さらに

 

④選手だけでなく、親世代も一緒に発信に関われる

⑤若年層+親世代などの自転車業界を超えた層への拡散が期待できる

⑥SNSが得意な選手の活躍・成長の機会を与える
 

このSNS貢献賞の価値は、広告だけではない。

 

これは経験談になるが若い時から、

「大会は与えられるものではなく、自分たちで盛り上げ、一緒に成功させるもの」

という意識を持つということは、非常に大きな財産となる。

 

将来、自転車競技以外の道に進むこともあるだろう。

 

その際、能動的に周囲を巻き込み、価値を言葉にして発信する姿勢は、企業や社会から高く評価されることにつながる。

 

Qリーグ・Nリーグは競技成績だけでなく、そういった人を育てる場という「教育」の側面が魅力の一つなのではないだろうか。

 

また、GachinkoCycleTV GCTVのようにSNSを媒介にした企画は、視聴者をも巻き込むことが出来る。

もちろんQリーグ・Nリーグの特性に合わせた他の企画内容を検討する余地がある。

 

X公式アカウント運用について思うこと

公式アカウントの運用について気になる点がある。

 

リーグに直接関係のない話題のリポストは、フォロワーにとって
「このアカウントは何の情報を得る場所なのか」
が分かりにくくなる原因になる。

 

提案は

①公式アカウントはリーグ関連の情報に特化

②個人的な話題は関係者の個人アカウントで発信することを徹底

③ハッシュタグをうまく活用すること

 

シンプルにすることでフォロワーが定着しやすくなるだろう。

 
発信体制について

どのイベントにも言える事だが、冠となっている選手やゲストライダー・関係者からの発信頻度が少なく、あまり熱量を感じない。

 

それ故にイベントの魅力や盛り上がりが、選手や参加を検討している層へ十分に伝わりきらないのではないだろうか。

 

善意や自主性任せにせず、主催者の判断として方針を決め、発信を促していく努力は必要だと感じた。

 

公式サイト構成について

最後に、公式サイトについて。


サイトを読み込んだ感想としては、正直少し分かりづらいと感じた。

 

情報構成を直感的にわかりやすくした方が良いと思う。

 

例として考えるタブ構成は

①リーグ案内

②エントリー受付

③イベントカレンダー

④ポイントランキング

⑤写真・動画

⑥お問い合わせ
 

あとはポイントリーダーの映えてる写真に更新してあげて欲しい。

 

これからの世代育成のためにQリーグ・Nリーグは必要不可欠であり、より多くの人に長く愛されるリーグになることを切に願っている。

 

 

 

インクルーシブ自転車レースとは

 

 

今回紹介したいのが、こちらの大会。

「杉浦佳子杯・第1回インクルーシブ自転車レース成田下総」

インクルーシブ自転車レース公式ホームページ

 

Qリーグ・Nリーグの運営をしている二人が次なる一手を打とうとしている。

 

そのレースは非常に画期的で、実行したいことは理解しやすい反面、コンセプトが多岐にわたるため選手への訴求が難しいと感じた。

 

なので今回はレースの概要や、秘められた可能性について紹介していこう。

 

「インクルーシブ自転車レース」を一言で言うなら、

 

⇒これまでの自転車レースが抱えてきた悩みを、少し違う視点から見直そうとする試み

 

年齢、性別、障がい、国籍などに囚われることなく、「誰でも参加できる、皆に開かれた」レースイベントを目指している。


その本質は、「誰も排除されず、自然に参加できる状態」をつくることなのだとか。

 

レース内容

1.個人タイムトライアル(個人TT)
15~20秒間隔の単独スタートし、全員1回走る。

この個人TTで記録したタイムにより、クラスAからDの4つに振り分ける。
 

2.個人ロードレース
AからDのクラスでそれぞれレースを行う。

※車種自由(ママチャリもOK)

※コスプレOK(ガンダムは視界不良のためNGヘルメットは必ず着用)

 

 

従来の自転車レースでよく聞く悩み

 

① ビギナー同士でも脚力差が大きい

市民レースでは、「初心者クラス」「ビギナークラス」が用意されていることが多い。

 

しかし「ビギナークラス」の資格を有していても、脚力の差によって同じビギナーでも集団がすぐにばらけてしまうことがある。

 

その結果、早い段階で置いていかれることになり、一人で走る時間が長くなる。

 

どのレースイベントにも言えることだが、初心者の受け皿として機能しているとは言い難い。

 

② 人数の少ないカテゴリが成り立ちにくい

特にこの悩みとして挙がりやすいのが、女子カテゴリ

 

人数が少ないと集団走行になりにくく、と同様に一人で走る時間が長くなってしまう。

 

③ 自分のレースが終わると一区切り

多くの選手は、自分の出番が終わったら帰る。

他のカテゴリのレースは表彰式の待ち時間に観戦する程度。

 

つまり多くの選手にとって、他のカテゴリのレースは「時間を持て余してしまう場面」になりがち。

 

会場には同じ時間を過ごしている人がたくさんいるのに、イベント全体としての一体感は生まれにくい構造になってしまっている。

 

インクルーシブ自転車レースの問題点

このインクルーシブ自転車レースは、先ほどの①②の悩みは解消できるだろう。

 

しかしに関しては、このままでは解決は難しいと思う。

 

さらに問題点は他にもある。

 

振り分けがされたとしても、Aグループ内の一番タイムが良かった選手と最も悪かった選手の差が大きい可能性があることだ。

 

そしてそれはB、C、Dグループも同様である。

 

インクルーシブ自転車レースがもたらす可能性

 

そこで提案したいのが「紅白戦」だ。

 

これは個人TTの結果によりA、B、C、Dのグループに振り分ける際、バランスよく赤組・白組に振り分ける。

 

そして、各グループのレース結果をポイントとして集計し、チーム同士で勝敗を競う形式だ。

 

もちろん個人の順位やタイムを表彰することに変わりはない。

 

しかしこの紅白戦の魅力は、自分が上位に入れなくてもチームに貢献できることと、選手同士の境がぼやけることで、チームプレーや一体感が生まれやすくなることにある。

 

チーム戦になることで、自分が走っていないレースでも、性別やハンディキャップの有無や年齢関係なく、同じチームの選手を応援しやすくなる。

 

その結果、の悩みの解消につながるのだ。

 

この大会で期待できること

このイベントは、ビギナーが参加しやすくなることや、人数の少ないカテゴリでもレースを成立させやすい事。さらに身体・機材のハンディキャップが障壁になりにくくなり、参加者同士の交流が生まれやすいイベントになる。

 

紅白戦が無くても、十分に魅力的なイベントである。

 

しかし、主催の二人が頭を悩ませていた問題があり、それは間口が広いイベント故に訴求の仕方がかなり難しいということ。

 

訴求の仕方によっては福祉系のイベントになり、競技性を求める選手が集まりにくくなる。

 

逆もまたしかりだ。

 

ただ明確なのは、これまで当たり前だと思われてきたレースの形を見直し、「誰でも参加できる、皆に開かれた」イベントを企画しようとする姿勢を持っていること。

そしてその途中段階であるということ。

 

まだ進化し続けると言うことだ。

 

これからの発信の仕方や開催を重ねる中で、集まった選手たちと共に、このイベントがどんな形に育っていくのか注目していきたい。

 

 

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横軸評価への反対意見

前回、私は

「縦軸だけではなく、横軸が必要ではないか」

という内容のブログを書いた。


その後、その記事を読んだ一部の人間が、

「なぜコスプレという縦軸を増やしたいのか」

「必要性を感じない」

「順位をつける必要はない」

という発言をしているのを目にした。

 

正直なところ当初は、
「文章を正しく読めていない人の感想だ」
と決めつけていた。

 

しかし時間が経つにつれ、これは単なる読解の問題ではなく構造に対する拒否反応なのではないだろうかと考えるようになった

 

今回はこの、

「横軸評価に反対する人間の心理」

について考察していこう。

 

縦軸評価、横軸評価とは何か

読み違えを起こさないように整理しよう。

 

縦軸評価とは・・・

一言で言えば、数値化可能で万人に伝わるオーソドックスな指標である。

 

誰にとっても分かりやすく、平等で、他人に伝えるときにも確かな説得力を持つ。

 

横軸評価とは・・・

一言で言えば、数値化できない優劣とは別の指標である。

 

勝ち負けとは別の関わり方をする多様化した現在の人間に対応するための評価制度だと考えている。

 

ちなみにこの横軸評価は、私が独自に編み出したものではない。


他の文化圏で取り入れられてきた考え方であり、すでに運用されている制度でもある。

 

そもそも私は縦軸評価そのものを否定しているわけではない。


勝敗、順位、実績といった縦軸は、競技として当然必要なものだし、それによって努力が可視化される構造は大切だと思っている。

 

ただし問題にしているのは、全てのイベントにおいて

「縦軸しか価値が存在しない状態」

になっており、その根本は

「すべての選手に向き合おうとしない運営の姿勢」

が原因であると考えている。

 

縦軸絶対主義が作る世界

仮説ではあるが、縦軸を絶対視する人たちが業界の大枠を構成している場合、
初心者や女性は参入しにくくなる

息苦しさを感じ定着しにくくなる

のではないだろうか。

 

初心者や女性はフィジカル差や経験差によって、早い段階で勝てない側に分類される。

 

それが悪意によるものではなくても、結果として定着しにくい構造になってしまう。

 

強者と弱者の観ている世界

当初は、この業界構図弱者の視点が理解できず、なんとなく横軸評価に反対しているだけと考えていた。

 

しかし、次のような理由があるのではないかと考えた。

 

縦軸の中で成功してきた人にとって、その世界は合理的で心地よい。

 

努力して勝ち、評価されてきたのだから当然だ。

 

しかしその強者の視点からは、

勝つ以前の段階にいる人

勝ち負け以外の形で関わりたい人

そもそも競争を目的にしていない人の存在

が、見えにくくなりがちだ。

 

なぜなら

「自分が報われてきた構造の価値が失われる」
と感じてしまうからなのかもしれない。

 

別の評価軸が生まれることによって、より多くの参加者が評価される可能性が見えてくる。

 

コスプレクラスであっても、真剣に練習を積み、数人しか乗ることのできない表彰台を目指してきた選手が、腹を立てるのは少なからず理解できる部分はある。

 

だが、横軸は縦軸を壊すものではない。


縦軸の価値を下げるためのものでもない。

 

横軸があることで、初心者や女性が参入しやすくなり、勝てなくなっても離脱せずに済む構図が生まれる。

 

縦軸では弱者とされてきた選手が、コスプレのクオリティや表現力を磨いたり、会場を盛り上げるパフォーマンスや工夫を魅せたり、横軸が同居する世界観では強者になり得る。

 

縦軸と横軸。

 

それぞれの努力に大きな違いは無い。

 

確かなことは、現代の人間は優劣という縦の軸ではなく、人と異なる横にはみ出すことに価値を見出してきていると言うこと。

 

だからこそ、これまで取りこぼされてきた選手を正しく評価し、形にするというのは、業界にとってプラスでしかないはず。

 

しかし今回、縦軸絶対主義で横軸展開が許せない選手が一定数存在していることが分かった。

 

まとめと願い

私の仮説やこのアイディアが正しいのかは、正直なところ誰にも分からない。

 

私自身も分からない。

 

横軸評価を充実させることで、逆に参加者が離れる可能性も否定できない。

 

最終的には、主催者による経営判断に委ねられることになるだろう。

 

ただ大前提として、私はコスプレをする人にも、競技性を求める選手にも同じように業界を盛り上げてほしいと考えている。

 

だからこそ業界に関わるすべての人が意見を出し合い、主催者へ有益な意見を少しでも届けることが、その一歩になるのではないだろうか。

 

縦軸の中で結果を出してきた強者が、かつて自分も

「勝つ前の存在」

であったことを思い出し、弱者の立場や不安にも想像力を持てる業界であってほしい。

 

弱者の気持ちが分かる強者が増え、その存在によって業界全体が満たされていくことを願っている。

 

 

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大会HP⇒千葉シティトライアスロン

 

横軸評価が必要な理由

大会に参加する前、人は何を見るか。

 

リザルト

写真

表彰の様子

SNSで共有される空気感

 

そこに映るのが
「速い人だけが価値を持つ世界」
であった場合、どう感じるだろうか。

 

初心者、女性、仮装・コスプレ参加者はきっとこう判断するだろう。

 

「自分は場違いだ」
「行っても評価されない」
「楽しそうだが、参加する側ではない」

 

つまり縦軸しかない文化は、無意識に参加者をふるいにかけている。

 

さらに初参加者が経験する現実は、

順位は下位

表彰とは無縁

自分が何を評価されたのか分からない

ただ走って帰るだけ

 

人は、何の為にこの場に存在しているのかが分からない場所には、長く居つかない。

 

だからこそ「横軸評価」が必要なのだ。


賞を増やすことは、順位を否定することではなく、

「あなたを見ています」

という運営の姿勢を形にする行為のひとつである。

 

ここによくある誤解がある。

 

横軸評価と縦軸評価は同居しない

 

それは違う。

 

横軸評価とは、どこを見ているかを明確にすることだ。

 

速さを見る

継続を見る

工夫を見る

姿勢を見る

 

これらの評価制度をバランス良く取り入れていたのが

「キャラクターデュアスロン」

である。


このイベントは数字だけではなく参加者に向き合い、一緒に文化を育てようとしている姿勢がみてとれる

 

だから手放しに応援したくなる。

 

今回は、

「どうすればキャラクターデュアスロンをもっと盛り上げられるか」

を徹底的に考察していこう。

 

未開拓層への視点

コスプレクラスを取り扱うということは、

・コスプレイヤー

・ロードレーサー

がターゲットになる。

しかし現状はどうだろうか。

 

どうしてもロードレーサー側に寄ってしまいがちになる。

 

つまり、コスプレイヤーに対してのアプローチが手薄になっていると言える。

 

中にはキャラスロンを知っていて、参加を検討した人もいるだろう。

 

では、なぜ参加するに至らなかったのだろうか。

 

仮説だが、

①自転車所有のハードルが高い

②衣装だけで荷物が限界

③参加費用のハードルが高い

④多くの女性にとって完走できるかの心理的負荷がある

⑤本名・年齢を知られたくない

が挙げられる。

 

 

一般的なコスプレイベントの参加費は、1,000円〜3,000円程度。

 

それに対してキャラスロンは18,000円

 

さらに自転車所有・輸送の負担が重なる。

 

面白そうだけでは超えられない壁が存在している。

 

具体的な提案

問題を解消する方法は非常にシンプルだ。

 

①自転車レンタル制の導入
自転車を持っていなくても参加できる設計にする。

 

②短距離・初心者向けコスプレクラスの新設と棲み分け
参加費を抑え、試しに出てみたいエンジョイクラスと競技重視クラスの棲み分けをする。

 

③自転車と無関係なコスプレイヤーをアンバサダーに
コスプレイヤー文化とつなぐ役割を明確にし、明確な役割を与え内側から継続的に盛り上げる。

※既存のゲストライダーは継続⇒ロードレーサー側への影響が大きい。

 

④コスプレクラス向け横軸表彰のさらなる充実
表現・世界観・工夫・タイムリーさを評価し、コスプレイヤーだからこそ活躍できる場を整える。

 

⑤スタートリストやリザルトにはレイヤーネーム(HN)のみで掲載

年代別表彰が無いイベントであればデメリットは存在せず、参加者の心的負担を解消できる。

 

横軸評価を考える

キャラスロンを初めて知った時、その表彰制度は既に完成されていると感じた。
 
なので従来の良さを残しつつ、実現可能な評価制度を考えてみた。
 
総合タイム賞(既)
痛バイク賞(既)

敢闘賞(区間/パフォーマンス)

仮装賞(コスチュームクオリティー/コンセプト/トレンド)

ペア賞(家族/友人/恋人)

完走賞

ルーキー賞

継続参加賞

※男女別は必須

(女性選手の人数が少ないから混合にすると言うのはリスペクトが無さすぎる)

 

一番推したいのが

「SNS貢献賞(後日表彰)」だ。

 

以前勤めていた会社で販促活動をしていた。

 

その経験から語ると、狙ったエリアへ3万件ポスティングし、新規が10件増えれば成功と言われる世界だった。

 

コスト・人手・時間

 

すべてをかけて、その程度である。

 

一方で、今年のキャラスロンではSNS投稿がバズった参加者が何人かいた。

 

 

 

 

写真1枚、動画1本が、数万件分のポスティングと同等、もしくはそれ以上の価値を生んでいる。

 

しかも、費用はほぼゼロでイベントの空気感がそのまま伝わる。

 

主催側にとって、これほど効率の良い広報は存在しない。

 

SNS貢献賞は参加者の貢献度を形にしつつ、広告費をかけずに広告塔を得る仕組みだ。

(期間を決めることと、後日表彰という変則さが運営の負担になる)

 

まとめ

繰り返すが、キャラクターデュアスロンは既に魅力的な評価制度が備わっていて、数字ではなく参加者に向き合う姿勢を持つ素晴らしいイベントだ。

 
だからこそ、これまでのコスプレクラスで取りこぼしてきた人々を掬い取れる可能性が大いにある。
 
その可能性によって、すべての選手が自分の得意を生かし、輝くことが出来るイベントになることを期待したい。
 
目指すは、
「コスプレイヤーの運動会」
 
「キャラスロンをジャパンカップへ」
 

 

 

 

 

 
 

Champion System 稲城クロス

 

今回の稲城(いなぎ)クロス観戦で、まず強く印象に残ったのは


『弱虫ペダル』作者・渡辺航先生の存在


実際にレースに参加し、会場ではサイン会まで行う。

 

 

渡辺先生がいるだけで、イベントの新規層の獲得やメディア露出に繋がる。

 

自転車業界にとってこれほど分かりやすく、これほどありがたい存在はそう多くない。


文化を作る人間が、同時に現場にもいる。


それを当たり前のようにやっているところに、改めて凄さを感じた。

 

そして今回の稲城クロスの感想を一言でまとめるなら、

 

この大会の良さは、MCに集約されていた

 

会場レイアウトを工夫し、観客の目の前に現れる選手一人ひとりを、きちんと拾う。


順位や有名選手だけでなく、

今、ここを走っているこの人

を拾う。

 

自転車競技のMCは、どうしても

トップ選手
注目選手
実績のある選手

得意な話題

に寄りがち。

 

しかし今日は違った。


実況は常に「今起きていること」を捉え、観客と同じ目線でレースを追っていた。

 

その結果、レースの中に参加しているようなライブ感が生まれていた。

 

 

 

競技を続けていると、余裕が生まれ、周りが視えて次第に解ってくる。

 

MCがいないとイベント自体が成り立たないこと。


そして、そのMCも血の通った人間であることを。


話しかけやすい選手
日頃から感じのいい選手

 

そうした人は、実況や紹介の中で拾われやすい。


逆に、

 

態度が悪い選手

絡みにくい選手

嫌な印象を残す選手


これらの選手は徹底して避けられる。

 

話題に取り上げられるのと干されるのでは、イベントの存在感に大きな差を生むのだ。

 

近年は、自転車イベントにおいて

MCの質

そのものが注目され始めていると感じる。(というか注目している)

 

極端な内輪ネタ。


自転車界隈特有の自虐ネタ。


分かる人だけが笑い、初めて来た観客は置き去り。

 

盛り上げようとしている意図は分かる。


だが結果として、観客をドン引きさせてしまう。

 

実際話題にはならなかったが、今年私が観に行った某レースでも、自転車界隈特有の下げネタが続き、聞いていて不快になった。

 

だからこそ、今回の稲城クロスのMCは際立っていた。


コース上の全員が主役。

 

その立ち回りは、参加者にとっても、観客にとっても、そして動画やSNSを通じて競技を見る一般の人にとっても、重要なメッセンジャーとしての役割を果たしていたと言えるのではないだろうか。

 

 

 

 

 

 

蛇足

なお、非常に満足度の高い一日だったのだが、個人的に一つだけ許せないことがある。

 

なぜか私にだけ、やたらと虫がまとわりついてきた。

あれは一体、何の試練だったのか。


そこだけは本当にショックだった。