某カップヤキソバに虫が混入していた件に関して、某食品工場で、品質管理とクレーム対応と防虫防鼠を担当していた僕が裏話を…。その2です(^^)
さて、混入経路がだいたい特定できたところで、次は混入したものを発見,除去できるか、という話。
まず異物除去装置による発見,除去については、難しいです。
例えば金属やガラスならば、金属検出器,X線検出器で発見,除去することが可能です、ですが虫の場合、これらには反応しません。
ではどうやって機械的に虫を検出するか、例えば色で発見する方法があります。
虫や製造過程で発生するコゲなどが食品の表面に付着している場合その色(黒)を異物として検出し除去できる装置はあります。
しかし、元々が黒っぽい食品や、今回の麺のように表面が凸凹に入り組んでいて「影」が発生するような食品の場合、誤検出が多発するため、使用できません。
ではどうやって発見するか、それは人の目に頼るしかありません。
しかし、この人の目に頼った作業は、作業者の集中力で感度が左右されるため、品質保証能力は低く、またこの作業は賃金の安い派遣社員が任されることが多いです。
派遣社員が悪いという訳ではありませんが
「しっかりと作業の大切さを認識,教育されずに作業している」「正社員ではないので、責任感が薄い」という傾向は正社員よりも強く、またそのような理由から作業への集中力も弱い、ということがあります。
上記の理由から、虫が食品に混入された場合、発見することは困難、と思って頂いた方がいいと思います。
では、どうするべきか、「混入したものを発見する」ではなく「そもそも虫を混入させない」という管理が必要なのです。
…というお話は。また。
つづく。