三月弥生。寒さで体が縮こまっていた季節から、心の中まで柔らかくほぐしてくれる春風が吹くようになりましたね。まさに春風駘蕩。
毎年、雛あられが楽しみで、特に氏神様での月次詣の際に、宮司様が必ず三月にご用意くださる、和菓子屋さんの雛あられが美味しくって、美味しくって、とまりません。
昨年、緊急事態宣言が発令される前、最後に開催した会食倶楽部のテーマ(コンセプト)は、雛祭り。毎回、皆さんに手製の紙の折敷を用意しているのですが、この時はかなり気合を入れて立ち雛を、左上位で作成しました。時間はかかるのですが、とても楽しい作業。
以前には、母方の実家(料亭・造り酒屋)で所有していたお軸を持参し、会員の皆様にも鑑賞していただきました。つい先日、お軸や他の美術品を受け継いだ叔父が、とある鑑定番組に出演し、長年「本物かしらねー?」なんて思って親しんできたものが、驚くほどの価値がつき、親族皆でホッと胸をなでおろしました。でもね、実はソレ、小指が折れているんだな(接着剤でつないでいるアハハ・・・・・・)。
ありがたいのは、幼少期から様々な「本物」に親しむ環境が整っていたこと。目を養う機会にもつながり、このような仕事をする上では欠かせない感性。ある国立系の美術館へ出かけた際、見覚えのあるものが・・・・・・。父方の祖父の応接室にあった置物に似ているな・・・・・・と。
叔母に確認すると、 「あ~、そうよ! 寄贈したの!」とのこと。このようなことも大事で、文化の継承、多くの方に親しんでいただくことに寄与する精神性を持ち合わせ、惜しみなく提供すること。正しく管理されることも期待できますしね。親族一同が、そのような感覚であることが、誇りです。
クラウドファンディング、なかなかパッとコミットする感覚が芽生えなかったのですが、昨年、山種美術館が支援を募りました。これには、長年通い続け、豊に鑑賞させてもらってきた立場として、躊躇うことなくパッと登録し、協力いたしました。それぞれに響くものがあって、私にとってそれはやはり文化に関することでした。
先日、親しい年上の女性と一年振りにお会いし、お食事を共にいたしました。ホテルならば、天井も高く、もともと席自体に間隔が設けられていて、テーブル自体も広くとられているからと、パレスホテルへ出かけました。
一つひとつ、気の配られたサービスで、大変なお気の使いようだなと、感心いたしました。
ご一緒した女性は、常に意識が高く、私も長年良い刺激を受け続けております。当日も、会食の場を一層楽しく安心して過ごせるように、ご自身がクラウドファンディングを通じて支援されたアイテムをご用意くださいました。
Hello sensu、博多のアパレルメーカーさんが生み出した、地元の博多織を活かしたコラボレーションアイテムです。素材は、ポリプロピレンの樹脂製で扱いやすく、センスで口元を覆い飛沫を防ぐという、素敵な発想アイテム。首から下げられるため、テーブルに置くことにもならず、よく考えられています。
私たちも調子に乗って、これまでならばホテルでは考えられないけれども、首からストラップをかけて、「オホホホ」とセンスを活用し、ちょっと浮きながらも、互いに気を使い合うことを示し合いながら、久々の再会、会食を楽しみました。
いわゆる、昔からの著名な画家や芸術家の作品や、美術館に展示されたり、美術展が企画されるものとは異なったアートや作品も大好きで、ここのところ立て続けに(つい)発注してしまったのは、カツミアートさんの猫グッズ。猫好きにはたまらない。
毎度、箱にも猫を描いてくださったり、メッセージを書き記してくださったりと、とても心温まるものがあります。運んできてくださる方々も、笑顔で「可愛いー」と和まれていて、手にされる人たち皆が癒されるって、ステキ。
箱には「素敵な一日を」と記されているけれども、そのカツミさんのひと手間が、多くの人の一日を、ステキにしてくれている。
緊急事態は解除されたけれども、まだまだ様子を見ながらの生活。上手に自分らしさを活かしながら、始動していきたいと思います。