十二月三十一日、大晦日。毎月「みそか」は訪れるけれども、一年で最後の日を、解説するまでもありませんが、「おおみそか」といいます。今日は夕方から、祓いの行事、「大祓い」に参列いたします。人形(ヒトガタ)を体に撫で付け、息を吹きかけよう。

カレンダーも新旧交代です。お気に入りのカレンダー2021年度版は、一回り大きくなった??? 今まで使っていたサイズが見当たりませんでした。まぁ、年々老眼がすすんでおりますので、 「良しOKとしよう。

 

さて、パタパタ、バタバタだった十二月。町中で見かけた“Thank you”を。

上野松坂屋では、十二月で中国へ返還される予定だったシャンシャンに、大々的に感謝とお別れを告げていました。私もしっかり、シャンシャンに「ありがとう」メッセージを書いていたくらい。来年の五月まで、返還が延期されることになり、きっと色々企画されたであろうご担当の方々も、拍子抜けされたことでしょう。

 

個人的には、シャンシャンがまだ上野にいることが嬉しい。でもパンダにかかる賃借料の負担の大きさに複雑な心境。

 

しっかりパンダのパンまで購入して、当初お別れを惜しんでいたけれども、家に連れて帰ったパンダの顔には、他の荷物が当たってできたゴルゴ線がしっかり刻み込まれ、一気に老け込んだ、気難しいお顔になってしまった。ごめんよ。

 

私としては、上野松坂屋のルーペつきカートに、いつも「ありがとう」と感謝しています。

 

会員の受講者様方にも、冬至の頃、ちょっとした歳時記における豆知識の資料と、屠蘇散を、お一人おひとりに葉書を選んで、お送りしました。

 

今年は、冬至に向けて唐辛子を栽培しました。ちょうどその頃、いい感じに赤くなりました。屠蘇散は、毎年お願いしている漢方の先生のところで調合されたものです。とても香りがよく、深い味わい。

 

ちょうど販売されていた記念切手が、 「美術の世界シリーズ」だったので、選んだ葉書との組み合わせを考えるのも、とても楽しかったです。

 

モネの葉書には、モネの切手を、上村松園の「序の舞」の葉書には、同じ切手を。またそろそろご出産を控えていらっしゃる生徒さんには、同じく松園の「母子」の葉書に、松園の切手を。

 

「これダッ! このタイミングだッ!」と思い選んだ葉書は、猫絵師・目羅健嗣さんの「鮭、食べ放題」。こちらの葉書は、高橋由一の「鮭」をご存知な方、また猫好きに送りたい一枚で、ずっと持っていたものでした。ちょうど切手に原画がありましたので、勿論この切手を貼ってお送りしました。

 

今年一番の“Thank you”は、父から母への“Thank you Flower”。

今年の秋、ある爽やかな朝に父が清々しく旅立ちました。一年間、闘病しており、母が懸命に尽くしておりました。父から「四十九日の折りに、ママに感謝の花束を」と託されておりました。

 

「ありがとう」ではなく、海外での生活が長かった父の口癖は、何かと“Thank you!!”。 「サンキュッ!、 サンキュ サンキュッ!!!」の人だったので、良いお花屋さんにご相談をし、“Thank you Flower”を。

 

思いがけないサプライズに、とっても驚いていた母でしたが、口元から喜びが伝わるので、「パパ、大成功、グッジョブグッ」です。

 

このような状況下でしたから、葬儀はとってもとっても小さく執り行いました(らくだった-コソッ)。四十九日の法要も同じマンションに住む叔母といとこ達のみ。親戚や親しい人たち、皆みんな我慢がまん。もうコロナウィルスを気にしなくってすむ父も、直接のお別れは我慢。ごめんよ。

 

レストランは貸し切りをお願いし、父とはかなりのディスタンスができてしまったけれども、一緒のテーブルに(魂はとても近いもの)。レストランのご配慮にも、大変感謝しております。

 

医療従事者の姉は、二日前に「やっぱり(立場・状況的に)無理だわ・・・・・・」と法要の参列も会食も諦めたけれども、それが今の現実。我慢に限界は「今は」ない。ちなみに、姉と同じ食卓を囲む時、姉はテーブルの端っこにちんまり座り、私たちに背を向けて食べています。切ないけれども、それが今の現実。そしてできる精一杯の一つ。家族として協力、理解していくことにも、限界はない。

 

さて、間もなく新年を迎えます。「お正月とは」。「お正月の『正』とは」。字の成り立ちが「一」と「止る」ことから、「一度止まること」とお稽古先の先生に、昔教わりました。「物事を正しく動かすには、一度止まること」。今回は特に痛感するものがあります。

 

お正月の盛物。今回は静かに迎えますので、鈴の見立てを柑橘類を用いて(柑橘のキツ=吉)。南天と、赤べこ。牛乳石鹸には常にお世話になっております。青箱と赤箱は使い分け。うしの後ろには、トラが控えております。ユーモアは大事。

 

それでは皆様良いお年をお迎えくださいませ。2021年も宜しくお願い申し上げます。