マーケティング論 市場を考える
マーケティング論
テーマ①市場を目利きする方法、②感性マーケティング手法
講師:(有)オフィスエスティ 代表 堤静子 氏
マーケティングとは
★2007年に改正
組織とそのステークホルダー双方にとって有益となるよう、顧客に向けて価値を創造し、コミュニケーションし、届け、顧客との関係性を構築するための組織機能とそのプロセスである。
★ステークホルダー
利害関係者のこと。企業活動が関わる顧客市場、人材市場、調達市場、金融市場および社会などに属する個人・集団。
日本マーケティング協会
「顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合活動である。」
フィリップ・コトラー「個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズや欲求を満たす社会的・経営的プロセスである。」
市場とは
◆市場経済
個人は,生産者から生産物を購入し,生産者は、生産要素(=原材料)を使って生産物を生産する。
◆3つの市場
1.生産物市場:生産者が個人に生産物を売る市
2.労働市場:生産者が生産要素として労働サービスを購入する市場
3.資本市場:生産者が生産要素として資金を調達する市場
◆個人
生産物市場⇒消費者、労働市場⇒労働者、資本市場⇒投資家
アイデアの創出
コンセプトの開発、技術・収益性の計画、商品・サービスの設計、工程設計と生産
市場導入
市場を創り出す活動、アイデアの創出、コンセプトの開発、技術・収益性の計画、商品・サービスの設計、工程設計と生産・製作準備
商品
お客様が欲しいと思ってお金を払って買う物
生産物:製品と商品
お客様欲しであろうと考えう作った物
マーケティングの視点
製品、顧客価値、価格、顧客コスト、流通、利便性、プロモーション、コミュニケーション
買ってもらえる商品を、買いたいと思う価値を、買ってもらえる場所で、買いやすい場所・方法で、どんどん売りましょう、納得して、理解して買う
考えよう!
あなたは靴屋さんです。ある時、「裸足の島」があることを知りました。あなたは、この裸足の島へ靴を売りに行きますか?
マーケティングの役割
◆ロー・オルダーソン
「製品がいかに有益なものであろうと不可欠なものはマーケティングの努力である。」
「市場における自己をポジショニングすること企業のマーケティング行動の本質である。⇒くぼみをみつける。
マーケティング活動の事例 売れなかった
原因その1:袋入り即席麺に比べ値段が割高
原因その2:袋入り即席麺に比べ量が2割ほど少ない
内外環境の分析
◆マーケティング活動を進めていくにあたり、内外の環境を分析する必要がある。
ア)PEST分析、イ)5F分析、ウ)3C分析、エ)SWOT分析※強み・弱み:自分たちの能力分析⇒何ができるかを把握※機会・脅威:自分たちを取り巻く環境分析⇒ニーズや事業機会を把
SWOT分析の考え方
他よりも優れた・勝てる・得意なところは何か?有利な・安全な・役立つ市場の変化は、外部の変化は何か?
他に劣る・負ける・苦手なところは何か?不利な・危険な・負担増となる市場の変化、外部の変化は何か?
クロスSWOT分析
積極的攻勢:強みを活かす差別化戦略弱み段階的施策:弱みを克服する守りまたは撤退
クロスSWOT分析の考え方
商品の強み、市場機会を強化していくには、どうしたらいいのか?
商品の弱みをなくしたり、小さくするにはどうしたらいいのか?
市場での脅威をなくしたり、脅威となるものと手を組んだりする方法はないのか?
感性マーケティング
人間の五感に訴えるマーケティング、人の感性にアプローチをしたマーケティング、機能や性能だけではなく、感性に訴えかける付加価値、人間性・人間関係など心理的な面まで配慮するマーケティング⇒連携
◆身近にある仕掛けは?
例)日本の食文化と箸の美しい使い方講座
日本フードアナリスト協会が東京都杉並区三谷小学校にて実施。
箸の持ち方だけではなく「日本人ならではの」「繊細で美しい使い方」を学ぶ
例)鳥取県智頭町例)鳥取県智頭町、杉箸づくり体験
まちおこしのため地域住民が「ちつべん」開発2009年)
パッケージもアイデア満載で、竹の皮で作られた六角形のお弁当箱を開けると、爽やかな竹の香がフワリと漂い、食欲をそそる。智頭の思い出として持ち帰り、お弁当箱として再利用したり小物入れなどにしてもOK。
お弁当の包み紙には面白おかしい「智頭の方言」が、箸袋には「お品書き」が書かれていて、読みながら食べれば智頭町に親近感が湧いてくるという仕掛け。
ホテリング理論
アイスクリーム屋さんがとる行動
インボルブメント効果
◆自分が関わると好きになる効果(自我関与効果⇒手前味噌、自分が関わることで、関わったその仕事に意味を感じることができる=動機付け
例)売上げを上げたいのなら⇒従業員も一緒に目標設定から参加させる
氷山理論で考えよう!
商品、場所、サービス、事業システム、事業コンセプト、経営理念・事業への想い