国が進める、アイヌ民族の伝統的生活空間「イオル」再生事業(白老は先行実施地区に指定された)にて「イオル体験事業指導者育成事業」が実施されています。
※イオルとは、衣食住から儀式まで、こうした生活に必要なものをすべてまかなう自然の領域のこと。
11月23日~来年3月9日まで行われるのですが、実施状況についていくつか紹介します。
今回は、アイヌの食文化講座の内容の紹介。
アイヌの食文化講座では、食材の確保や保存法、食材の調理方法などについてのお話がありました。
中でも、ホオノキの実のお茶(プシニエプイウセイ)
ホオノキの実をきれいに洗って、土瓶に水を入れて煎じるもので、お茶として飲まれましたが、風邪や腰痛、のぼせ、冷え性などの病気の際に薬として使用されていました。
※漢方では幹又は枝などの皮を和厚朴(わこうぼく)と呼び、健胃、利尿、腹痛、吐き気、下痢、便秘にも用いられたようです。
また、チョウセンゴミシのお茶(フレハッウセイ)の紹介もあり、アイヌは風呂に入れて沸かし、腰や膝などの神経痛の際にこの風呂に入ったそうです。
※漢方では果実を五味子(ごみし)と呼び、鎮咳、止瀉(ししゃ)強壮薬として、また浮腫を鎮めるものとして用いられた。食べると、甘、酸、辛、苦、塩など五つの味がすることからこの名がついたようです。
チョウセンゴミシは韓国ドラマのチャングムでも出ていましたよ。

