今日は富士山の山開き。 | ウオーキングの町 坂町

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こんばんは 「ようよう坂町」


 今日から7月、今年も後半戦へと突入ですね。そんな中、先月22日に

世界文化遺産となった富士山の山開き風景がテレビで放映されていまし

た。各局、各番組で富士山にニュースキャスターなどが山頂まで登頂し

紹介していました。今年は登山客も急増が予想されますが、途中の山小

屋は収容しきれない状況で、宿泊もできず、トイレもままならず、一気に

登り、下っていくという弾丸登山が多くなることが予想され、大変なことに

なりそうです。といいながら、テレビで登山状況を紹介しているので、ます

ます登山客の急増に拍車をかけているような感じがしました。

5年前に県内商工会ジョギングクラブで富士登山をしましたが、厳しい様

子を再度紹介してみたいと思います。

広島から新幹線で三島駅まで行き、そこから路線バスに乗り河口湖へ。

途中大渋滞で、到着が1時間遅れと出鼻をくじかれました。しかも雨模様。

どうなることやらとスバルラインをバスでのぼって行きました。


五合目に着いた時は晴れ。雲は眼下となりました。上を眺めてあそこまで

登るのかと、溜息が出ているメンバーたちです。

五合目からはるかそびえたつ山頂まで登るのかと思うと気が遠くなります。


小御岳神社で登山の無事を祈願し15:55に五合目を出発。

吉田口合流点までは、余り急な坂がないため、歩くペースが早くなりがち、

高度に慣れるため、ゆっくり歩くことがコツとのこと。七合目までは馬で行く

ことができます。1万円です。帰りの馬と出会いました。

途中早くも休憩です。雲海がきれいだったので、こんな写真が撮れました。


六合目の富士山安全指導センターの方から「富士山登山者の皆さん」へと

いうチラシをいただきました。登山の注意事項、山小屋の紹介が書いて

ります。

16:35吉田口との合流点です。向うに見えるのがスタートした河口湖五合目

す。ほとんど上がっていません。


いよいよ雲海を下に、本格的な登りです。山小屋が連なって見えます。七合

目の山小屋です。下の花小屋から左手上の東洋館まで7館あります。

稜線越えに見る空はきれいです。まだ周囲を見る余裕があります。七合目

からは岩場が続きます。

七合目一番下の花小屋に着いたのが17:35分。岩場はさすが疲れます。

まだ半袖で大丈夫です。

眼下の風景、雲を見る余裕があります。七合目からは、いよいよ本格的な

岩場。チェーンにつかまりながら登っていきます。

眼下に登って来た山小屋が見えますが、急な様子が分かります。七合目

3カ所目の山小屋のトモエ館は標高2,740m、五合目からまだ400mしか登

っていません。後1,000mあります。頂上まで約4時間と書いてあります。

岩場はさらに続きます。七合目の富士一館は標高2,800mです。

随分登ってきたようですが、標高でいえばまだ500mぐらい。まだ先の方が

長いのです。高度を増すとともに、日も落ちたの寒くなり、防寒対策を行

います。休憩のたびに、携行の酸素を吸ったり、食べる酸素を食べ、酸素

補給をします。


さらに、岩場は続きます。暗くなって来、もうかなり疲れも出て、ペースも

ウンしてきました。

満月の月が出ていますが、楽しむ余裕もないようです。


やっと八号目の太子館に着いたのは暗くなって来た19:40分。出発から4時

近くかかり、予定より遅いペースとなっています。

標高は3,100m。今夜宿泊する本八合目の富士山ホテルの3,400mまでは

300mの高低差。頂上まで3時間ですから、順調に行っても1時間半ぐらい

はかかります。

元祖室は3,250m。着いたのが21:05分です。宿泊地まで後150mです。

暗くなった岩場の道は、月明かりやヘッドライトがあるとはいえ、危険で歩き

らく、ついペースダウンしてしまいます。

酸素を補給しながらの歩行ではありますが、どれだけ効果があるのやら。

心臓がバクバクといっているようで、疲れもピークとなり、足元もふらついて

きます。やっとのことで富士ホテルに到着。標高3,400m。時は9:50分、

何と五合目から6時間もかかりました。
明日頂上でご来光を迎えるために、ほとんどの人が就寝中、最も遅い

です。疲れのため、夕食のカレーがのどを通らない人もいました。

私はビールを飲まないと寝られないたちなので、私だけがビールを飲み

した。疲れきった表情の皆さんです。
富士山ホテルとは名ばかり。上下2段式ではありますが、立ち上がると

がつかえます。

一人の人のスペースは肩幅ぐらい。寝袋と毛布です。寝返りもできまん。

男女雑魚寝です。決して寝心地のいいものではありません。

缶ビール1本では酔いもまわらず、なかなか寝つけません。うつらうつらし

ながら、午前1時目が覚めました。

山頂でご来光を仰ぐ人たちが起きる時間です。私達は八合目でご来光

仰ぐため、午前4時過ぎまでは寝ていられるはずなのですが、つい目が覚

めてしまいます。下に下りてみると、頂上へ登る人が早々と準備を進めて

います。

午前1時半頃の山小屋の前は人だかり。夜を徹して登る、弾丸登山客が

ようです。山小屋から下を見ると、明かりのつながりが見えます。

日本人だけでなく、中国人などの外国人の若者達が多いようです。


本来なら、ほとんど寝ずこの時間に出発なのですが、山小屋の方のアド

イスで、ここでご来光を仰ぐことにしましたので、我がメンバーの他の人は

寝ているはずです。

 かくして1日目は終わりましたが、予想以上にメンバーの人の疲れは厳し

いようです。明日のご来光はどうでしょうか。そして、山頂への登頂は成功

するのでしょうか。


寝たか寝ないかわからないぐらいですが、少しはゆっくりし、午前4時半に

外に出ましたら、東の空はうっすらと明るくなっていました。少々頭が痛い

のは高山病でしょうか。かなり明るさを増してきました。
いよいよ待望のご来光です。天候を心配していましたが、何とか拝むことが

できました。

その感激に思わず、万歳三唱です。ご来光後、午前6時30分いよいよ山頂

に向かって富士山ホテルを出発です。

トイレは有料です。1回当り100円です。朝のトイレ前は行列です。

山頂への道はますます厳しくなります。ご来光を見て、下山道を下る人の

と多いこと。

九合目に向けてはこんな道です。

その年の初冠雪は8月9日だったそうですが、万年雪が残っています。

いよいよ頂上が見えてきました。

九合目の鳥居をくぐる頃は、天気もよくなりました。八合目が胸突き八丁と

いわれましたが、ここからは九丁でしょうか。最後の岩場が続きます。


傾斜はますますきつくなります。頂上手前の鳥居です。石段を登るといよい

よ頂上です。

頂上から下界を眺めますが、さっきまでの晴れと打って変わって、ガスがか

かっています。吉田口の富士山頂浅間神社奥宮前で記念撮影です。

ここは山頂といっても本当は日本一高いところではありません。標高は

3,720mです。
富士山の火口です。本来ならお鉢巡りで一周するつもりでしたが、全く視界

がないので断念。でも疲れているため、実は内心ほっとした面はありました。

頂上に登ったら、缶ビールを飲むのが夢?でした。他の人は登山中は禁酒

と誓っていましたが、強引に誘い、一緒に乾杯をしました。気圧の関係で泡

が吹き出すかと思い、恐る恐る開けましたが、通常と同じでした。ちなみに

缶ビール代は600円でした。頂上にある山小屋です。

富士山は登山道と下山道別で一方通行です。雲の中を下っていきます。

砂埃がすごいので、マスクをしました。

富士山ホテルで登頂を断念し、待機していた組と合流。

富士吉田口と須走口の分岐点です。よく方向を間違える人があるとのこと。

わがチームは、当初は吉田口から河口湖へ降りる予定でしたが、日曜日と

いうこともあり、途中のバスの混雑を考えると、須走口に降り、御殿場の宿

に入った方がベターということで、急きょコース変更。須走口へ。

しかし、この下山口には山小屋がありません。登山口との合流地点の七合

目に太陽館という山小屋があったので、しばし休憩。

七合目から六合目にかけては、富士山下山の醍醐味の砂走りがあります。

普通の下山道はジグザグに降りていき、そんなにきつくはありません。

砂走りは直滑降なので急です。砂に埋まりながら、大股で駆け足で降りてい

くことになります。ひざや足首に足が相当負担がかかります。

足も相当疲れているので、滑って転倒すること何度となく。下りもなかなか楽

はありません。

やっと砂走りが終わり、砂払五合目に到着。砂払の意味がわかりそうな

がします。靴やズボンについた砂をここで払い落します。

これ以降須走口までは、余り急ではありませんが、まだ標高で300m下ら

なければなりません。


ちょうど横をブルトーザーが通っていました。物資運搬用のもので、ブルトー

ザー用の道が頂上まであります。一部は下山道として使われています。

12:10標高2,000mの須走口五合目に到着。

町の公衆トイレがあり、やっと無料のトイレと思うと何と一回使用料が200円、

須走口は統一して200円のようです。吉田口は100円でした。頂上は200円

でした。


バスで御殿場駅まで行き、下山途中昼食が取れなかったので、駅前の

ーメン屋で無事下山の祝杯と昼食をとり、いろいろと大変であった富士

山物語はジ・エンドとなりました。

今夜の宿は「ホテル時之栖」翌朝広大な園内をジョギングしてたときは、

富士山は見えませんでしたが、園内に「愛の鐘」という世界一の釣鐘があ

り、そこの中心は天空のエネルギーと富士山のエネルギーが吸収できる

場所。そこに立ってエネルギーをもらってホテルの部屋に帰ったら、突然

雲間からご覧のような美しい富士山が。さすがエネルギーをもらった甲斐

がありました。朝食をとり、部屋に帰ってみると、もう雲の中。以来富士山

は雲の中で再び姿を見せることはありませんでした。

以上で厳しかった富士登山の紹介をしました。世界遺産で身近になった

富士山ではありますが、標高3,776mと断トツの日本一高い山です。

そこら辺の山に登るのとは全然違います。

今日のテレビでの登山風景の紹介を見ていて、素人登山客が殺到し、

大変な事故にならなければと、心配です。

今回のブログでは、その大変さ、厳しさを感じ取っていただければと思っ

ています。富士山は登るものでなく、周囲から美しい姿を見るのが一番

ですよ。といわれます。

 というわけで、私は今後富士山には登らず、周囲から眺めることにし、

私の誕生日である今月、「富嶽16景の旅」に出かけ、富士山を満喫して

こようと思っています。夏の富士山は雲がかかりやすいので、どうか天気に

恵まれることを祈っています。