宮島の伝統工芸品の数々を一堂に集めた展示会「宮島特産品振興大会」が、
廿日市市宮島町の宮島町商工会館で今月８日から始まりました。
宮島町商工会館３階会議室に展示
伝統産業の育成・振興・発展を目的に活動する“宮島産業振興会（事務局：宮島町商工会）”の主催で、
宮島の伝統工芸品である“宮島杓子”“宮島彫り”“宮島ろくろ”などの作品を全国から公募。
優秀な作品を表彰し一般に公開することで、
伝統産業の振興を通じた地域の活性化を図る目的で開かれる大会です。
３５回目を迎えた今大会では、
全１５点の入賞作品や応募作品が同商工会館３階会議室にずらりと展示され、
宮島で長年にわたって継承されてきた伝統の文化、受け継がれてきた高度な技術を伝えています。
宮島伝統の技と心を伝える力作を展示
大会の開催に合わせて、同日、同町の光明院で入賞作品の表彰式が開かれ、
各賞の発表と表彰が行われました。
宮島の高台に建つ光明院
今大会には島内外から３２点の応募があり、
先月２９日に同商工会館で開かれた審査会で入賞作品１５点が選考されました。
光明院で行われた表彰式
昨年に比べて応募作品数は多少減少しましたが、
個々のデザイン、技術がより研ぎ澄まされたハイレベルな作品がそろいました。
金賞の『広島県知事賞』には、
三好幸二郎さん作の天然木の味わいある木目を生かした宮島ろくろ“栃拭漆盛器”、
同じく金賞の『廿日市市長賞』には、
平山宣昭さん作の落ち葉と麻の葉地模様を手作業で仕上げた宮島彫り“文箱”が選ばれました。
金賞の“栃拭漆盛器” 金賞の“文箱”
このほか、来年の干支のトラをモチーフに、
これまでにないスタイルの張り子を仕上げた宮島民芸工房作の“宝珠虎”“招き虎”をはじめ、
銀賞以下の作品も宮島の産業振興に活気をもたらす創意工夫ある作品が並びました。
銀賞の“宝珠虎”“招き虎” 銀賞の“厳島三姫”
同大会は今月１５日（日）まで開かれ、１４日（土）、１５日（日）の両日には、
同振興会が主催して宮島桟橋前広場で「宮島産業まつり」を開催し、
宮島の伝統工芸品の魅力を地域内外に発信します。
宮島桟橋前広場
宮島産業まつりでは、杓子やろくろ細工、くり物細工など、
伝統工芸士の技の粋を集めた数々の伝統工芸品を一堂に集めて紹介。
中でも注目なのは、伝統工芸師が技と個性を披露する製作実演会で、
匠の技を間近で見学することができるまたとないチャンスです。
伝統工芸品の見切り品を格安で販売する企画もあり、
宮島ならではの伝統と産業の魅力を心行くまで堪能できそうです。
イベントは両日とも午前１０時から午後４時まで。
●お問い合わせ／宮島町商工会 ＴＥＬ（０８２９）４４－２８２８