酵素風呂は砂風呂に似ていますが、浴槽には砂ではなく、
主にヒノキのおがくずや米ぬかなどが入っています。
“雅”の酵素風呂は、地元で採取した天然薬草と地元産はちみつを、
おがくずや米ぬかなどに混ぜて作った酵素の発酵熱を利用したお風呂。
地元・福富町の山野で採れた薬草などをおがくずなどに混ぜて酵素を作る(写真はイメージ)
ふるさとの恵みを生かして作った自家製酵素が雅の自慢であり、
それは、沖山勝美社長が幼いころから見知った人物で、
沖山社長の療養を支えた師でもある硫黄山の上田秀雄オーナーから受け継ぎアレンジしたもので、
町内に競合店ができることになるにも関わらず、
そのノウハウを惜しみなく伝えてくれた上田オーナーに負けじと努力の結果作り上げたもの。
創業の決意が固まった3年前の12月、沖山社長は麻痺した右腕の切除手術に踏み切りました。
将来の店舗経営に際して、利用者により良いサービスを提供していくためには、
動かないままの右腕の存在がマイナスになると思ったからです。
例えば開店準備に向けて、酵素づくりのために薬草を採取するときも、
右腕があることに弊害を感じるようになりました。
不自由な体をおして野草などを採取していた
体のバランスの乱れによる頭痛、肩痛の悩みも抱えたままで、
縁あって知り合った、広島出身の片腕のキックボクサーの力強い生き方にも大きな感銘を受けました。
「いったんネガティブに考え出すとこの身で商売なんてできない。
麻痺の回復を願い13回手術したが、もっと早くに切除しておけば良かった」
と晴れ晴れとした表情を見せる沖山社長。
薬草採取から酵素づくり、接客に至るまで、
今ではハンディキャップを感じさせないほどに沖山社長の動きには活力がみなぎっています。
“雅”とは、亡くなった父親の雅治さんの名前の一文字を取って名づけた店名。
沖山家が代々暮らした福富の土地に、
最愛の父親が生きた証を残すことが自分の使命でもあると考えていたから。
新規創業に踏み切るかについて迷っていた折も、
店を開くなら雅と命名することだけは早くから心に決めていました。
亡くなった父親の名前から一文字もらって命名
店舗経営が順調に進むなか、沖山社長はいつか2号店を開きたいと夢に描いています。
そのときは雅治さんのもう一文字を取って、その店名を“治”にしようと決めています。
「この店のときと同じように、2号店を実際に立ち上げるかどうかの前に、
すでに店名だけが決定事項になっている」。沖山社長はそういって、照れ臭そうに笑います。
過去には自分の姿を映す鏡を何枚も叩き割ったり、
現実逃避を求めてアメリカを放浪したこともありました。
自暴自棄のどん底から這い上がり、生まれ育ったふるさとや、
自分を最後まで優しく見守ってくれた父親の恩に応えたい思いが今日までの原動力となりました。
療養を励まし合った仲間、それを支えてくれた多くの友人たちがいてくれたから、
と感謝の文字を心にしっかりと刻むことも忘れていません。
沖山社長は繁盛店となった雅の店舗業務に日々懸命に取り組みながら、
ようやくふるさとに自分なりの恩返しができたという実感と、
そこで幸せに暮らせることの喜びをかみしめています。
沖山社長のふるさと、福富町に咲く菜の花
雅は4月1日にリニューアルオープンします!
男女一室ずつ計2つの浴室を3つに増設し、新たなシャワールーム、更衣室を設置。
入浴後、お茶類が飲める喫茶スペースも新設する計画です。
浴室の増設に伴い、1日限定20人の受け入れ人数を27人に増やす予定です。
現在、4月1日のリニューアルに向けて改装中
みなさんもぜひ一度、心身の健康づくりやリフレッシュをしに、
雅の酵素風呂を楽しんでみませんか。
酵素風呂 雅(みやび) ※4月1日リニューアルオープン
東広島市福富町久芳3096-3
入浴時間/午前10時~、同11時30分~、午後1時30分~、同3時~
(先着順完全予約制。1人から予約受付可。
現在は各時間最大8人まで、1日20人に達した時点で予約受付終了。
リニューアル後は各時間最大12人まで、1日27人に達した時点で予約受付終了)
入浴料金/2,000円
定休日/火曜日
●お問い合わせ/酵素風呂 雅 TEL(082)435-3011
●お問い合わせ/ナビゲーション電話 TEL(090)1184-7798
●お問い合わせ/福富町商工会 TEL(082)435-2051
雅の酵素風呂の詳細や入浴方法などについては坂町商工会ブログ
か、
広島県商工会連合会公式ホームページ
をご覧ください。