今年度の「地域資源∞全国展開プロジェクト」で、
地域の歴史資源である“津和野街道”の観光開発を図る
「津和野街道ブランド化事業」を進めている廿日市市佐伯の佐伯商工会主催の
「津和野街道ボランティア観光ガイド養成講座」が4日、佐伯商工会館で開講しました。
津和野街道ブランド化事業をサポートする人材の養成を目的に開くもので、県内外から20人が受講。
講座は10月2日(木)まで5回の日程で、受講者たちは観光客に津和野街道の魅力を発信できるよう、
津和野街道についての知識や観光客を安全に案内するためのガイド術を身につけていきます。
全国展開事業をサポートする人材育成が狙い 観光客を的確に案内できるガイドを養成する
初回の講座は、“ガイド基礎講座(ボランティアガイドとは)”をテーマに開催。
呉観光ボランティアの会の山元利成会長が講師となり、
観光ガイドのいろはを受講者たちに分かりやすく解説しました。
ベテラン観光ガイドが役立つアドバイスを伝授
呉観光ボランティアの会は、呉市が主催して平成10年(1998年)に開始した
「市民観光講座」の受講生が中心となって、平成12年(2000年)に設立した組織。
呉市幸町にある入船山記念館を拠点にして、周辺観光地を案内しています。
山本会長らが案内する呉の港湾風景。旧軍港 戦艦大和を生んだ呉で人気の大和ミュージアム
メンバー一人ひとりが違う個性を持った案内で観光客をもてなしており、
山元会長は会の運営やガイドの取り組み方などについて詳しく紹介しながら、
ベテランならではの的確なアドバイスを受講者たちに提供しました。
豊富な話題と巧みな話術で受講者を引き込む
山元会長は話の最初に、尾道市向島町に造られたロケセットなどで撮影が行われた
『男たちの大和/YAMATO』(2005年上映)に、エキストラとして出演したエピソードを披露。
俳優たちが銃弾に倒れるシーンのメイキングなど、
間近で目にした特撮の裏話を独自の軽快な語り口で面白おかしく語りながら、
「ひとつの話をもっともらしく聞き手に伝えるには、情熱が必要」と主張。
自分なりの目線で情報を集めて、ストーリーを組み立てていく作業がガイドにとって大切な仕事で、
「人を飽かすことなく話を伝えていくには努力がいる」と改めて述べて、受講者たちの奮起を促しました。
当時造られ、一般公開されたロケセットの一部
会話術やナビゲート力を高めるには、「聞き真似、物真似から始めればいい」と助言して、
実際に観光客を案内する際には、声の抑揚や話すスピードに強弱を効果的につけていくことや、
常に自分が見られていることを意識して話すことが重要になるなどとアドバイス。
組織づくりについては、各地のガイド会と積極的に交流を持ち、
人や情報の交流を通じて組織の活力や魅力を高めていくこと、
マスコミの目に止まるような仕掛けを作り、
より多くの人にその存在を知ってもらう取り組みなどが必要になると指摘しました。
講座に耳を傾けながら資料に目をやる受講者
山元会長は最後に、「観光客の満足度や感動をいかに高めるか。それがガイドの仕事」と説明しながら、
「最終的にはガイドを通じて地域を活性化させることがいちばんの目的であることを認識して」と強調。
佐伯の地域振興を担うパイオニアとしての自覚を持つようにとのメッセージを受講者たちに力強く伝えて、
「そのためには自分の魅力を高めていく努力を忘れないように」と講座をまとめました。
次回の講座は、今月11日(木)に開催。
全国森林インストラクターとして活躍する吉和自然文化教育センターの竹田隆一所長を講師に迎え、
山の基礎知識やトラブルの対処法などについて学ぶことにしています。
なお、佐伯商工会では今月18日(木)に開く、
もてなしの基本と心得、基本的なマナーやより良い人間関係を築くためのポイントなどを学ぶ
「おもてなしの心得、接遇マナー研修(初級編)」については、
「日常生活や事業活動にも大いに役立つ内容」として、
講座受講者だけでなく、商工会員や一般からの参加も広く受け付けることにしています。
参加希望の人は、商工会までお問い合わせください。
詳しくは、商工会のホームページ、ブログをご覧ください。
佐伯商工会公式ホームページ(↑クリック!) 佐伯商工会公式ブログサイト(↑クリック!)
●お問い合わせ/佐伯商工会 TEL(0829)72-0690
「津和野街道ボランティア観光ガイド養成講座」の開講については、
広島県商工会連合会公式ホームページ
で近日詳しく紹介します。