10月7日(火)の午後、荒川農村環境改善センターにて料理の講習会を行いました。講師は郷土料理の公的ライセンスを持つ荒川ふるさとの味伝承士、澤井ミチ子さんと新井ノリ子さん。受講者は商工会女性部員を中心に一般の方も含め10名ほど。教えていただく料理は"つとっこ"という小豆御飯を栃の葉で包んで煮込んだものと、"そば五平餅"というおにぎり風のそば御飯を焼いて味噌をぬったものです。



"つとっこ"は新井ノリ子さんに教えていただきます。これは昔から秩父地方では農作業の合間などに食べられているものです。栃の葉に殺菌作用があるため、保存食としても重宝されています。



塩漬け栃の葉から水分を取り除く。


分量はこれくらい。うるち米にもち米を入れます。


新井さん。こうやって藁で巻きます。


皆さんも出来るかな。


たくさん作りました。


これを鍋でグツグツ。


1時間弱ほどで、出来上がり。


"そば五平餅"は澤井ミチ子さんです。五平餅自体は中部地方に多く見られる郷土料理ですよね。



そばの実入り御飯が炊き上がりました。


澤井さん。こうやって竹の棒につけます。


皆さん、出来ますか。


焼きます。


味噌をつけます。


出来上がり。


2つの料理が完成したところで、最後に皆さん全員で食べてみました。


"つとっこ"は藁の巻き方が難しい、という意見が多かったようです。巻き方が不十分だと煮込んだ際、破裂することもあります。あとは包む栃の葉の保存ですね。"つとっこ"はもともと春の時期の食べ物なので、通年食べるのにはどう葉の鮮度を保つか、ですね。それと今回は小豆を入れましたが、工夫で何か入れられそうな感じがします。斬新な料理に化ける可能性もあるかな。



"そば五平餅"は御飯を竹の棒につけるのが難しかったようです。本当は前日に作ったものを焼くと、よく竹にくっ付くみたいです。味噌はとても美味しいと、多くの受講者に好評でした。間違いなく食品開発の一品になるでしょう。

昔からの郷土料理というのは食べたことがあっても、実際その作り方を知っている人は案外少ないと思います。作り方を知っている人が高齢になり、その料理自体が忘れ去られてしまうこともあるでしょう。そこで、荒川ふるさとの味伝承士です。地域伝統の食文化を伝えていく、とても大切なことですよね。澤井さん、新井さん、ありがとうございました。



参加受講者の皆さん、今日の講習会でしっかりと郷土料理の基本を学ぶことが出来ましたよね。そしてこれから、色々とアレンジして新しい料理を作り出してはいかがでしょうか。