※こちらのお話しは個人的な妄想を題材にした妄想恋愛小説です。ご理解頂ける方のみお進み下さい。






 …ふわっ………ちゅ。



「!?…ふ…え…?」


自分に何が起きたのか分からない
ぷっくりした頬を何かが触って、流れていた涙も引っ込んでしまう


「なに…した…の…?」

「お前が泣いてるから…ほっぺにキスした///」

「き!?…き…す…」

「パパはママにこうしてたって、そうすれば泣くのを止めるって言うから///」


この頃から既に長かった睫毛をパチパチさせて、翔の顔を見る
さっきと同じように唇を尖らせて顔を赤くしてるけれど、怒ってはいない様だ


「お前の涙……美味しいな、それよりも…、」

「……!!…あ、」



おいしい…ちょっとだけわかる
ぼくのなみだはふしぎさんなんだ


「しょお…くん、おなかいたくない?」

「涙で痛くなるわけないよ、それより……お前、…大きくなったら俺のお嫁さんになれ…」

「えっ!?……………だめ、…だめだよ」

「何でダメなんだよ」


けっこん?はパパとママの様な二人がするもの
だからボクには出来ないと、小さいながらも分かっていた


「…できない…から」

「何が出来ないんだよ、俺がお嫁さんにしてやるって言ってるのに」

「……だめなの!」


色々な事が一度に沢山起こり、まだ幼い潤の頭の中はぐちゃぐちゃになっていた
女の子じゃないと伝えたかったのに言葉が足りない事に気づいていない


「俺のこと…嫌いか…?」

「…ちがうよ」

「じゃあいいだろ」

「…でも……だめ!!しょおくんきらい!!」


ードンッ!


「……あ、」

「……痛ってぇ」


いくら言っても分かってくれない事に泣き出して、ついには突き飛ばしてしまう
悪いことをしたと分かっているのに謝る事が出来なくて、怖くなって部屋から飛び出した


「待てよ、潤!」


早くママの所に帰りたい一心で、翔が止めるのも聞かずに走り続ける、そして…


「ママ!!」


パーティー会場に戻り母親に駆け寄り、背中に顔を隠してしまう
頭の中はどうしようとごめんなさいが一杯で泣くことしか出来なかった


『どうしたの?』


ママに聞かれても首を横に振るだけで何も答えられず、しゃくり上げて泣く潤、そこへ…


「…潤!」

『翔!どうして潤くんを泣かせたんだ、お前の方がお兄ちゃんなんだぞ、…謝りなさい』

『松本さんそんなに怒らないで下さい、潤も何かしたのだと思いますから…』

『いいえ、翔が何かしたに決まってます。翔…』

「……ごめんなさい」

「…もう……いい」

「本当に…?」

「………コクン」


早く帰りたい、だから頷いた
体が心臓がドクドクとして頭がぐわんぐわんして、立っているのもやっとで熱を出したみたいだった



この時、『翔 七歳』『潤 五歳』
翔にとっては最高?の出逢いだったが、潤にとっては最悪の出逢いだった















こんばんは。
今宵もありがとうございました。
ここまでが、チビ翔潤の出逢い編となります。
は成長した潤くんのお話からスタートします。


明日は生配信ですね。
それに伴いまして、明日から週末までの三日間はお話しをお休みします。←その間に書かなくては💦
出来るだけ最後まで頑張りますので、お付き合い頂けたら幸いです。


本日もありがとうございました<(_ _)>