※こちらのお話しは個人的な妄想を題材にした妄想恋愛小説です。ご理解頂ける方はお進み下さい。
どうか俺の想いが届きますようにと願いながら話し始めた
「そして、直ぐに気づいてしまった…コイツがって。
…たった一夜の夢、交わした言葉も…約束も無かったけど、…俺には、忘れる事は出来なかった。
不思議だよな…ただ、これが運命なのかなって…」
「……ふ…… ぅく…………ぅ…」
「今さらだし、都合の良い言い訳にしか聞こえないだろうけど…俺には言えなかったんだ。
心と心の結び付きほど強いものは無いから。潤が抱えていた苦しみを、…雅紀は、アイツの事だからあの優しさで包み込む、潤にとって支えになっているなら、それを奪う事は出来ないと…。
なんて、格好いい事を言ってるけど、本当はぐだぐだだったよ、…潤を誰にも渡したくないって 」
「………ぅ………しょ…お」
「ふはっ、…最初に名前を教えた時も、そう呼んでたな…あの時から俺には、お前だけだ…潤。
泣かせて、傷つけて、どうしようもない俺だけど、…俺にはお前が必要なんだ、…好きだよ、潤」
「俺ね、確かに…雅紀の優しさに救われた。でも…あの日、翔と出逢って…見つけたと思ったんだ、…運命の人を。
何でだと聞かれても、自分でも分からない…けど俺は、…何があってもこの人のことを、…きっと求めるだろうって。
…好きだよ…翔、俺の全てが貴方を求めてる、だからもう…離してあげられないよ」
「それでいい、潤は潤のままでいい…俺がずっと、…お前の側にいるから…」
「……はふ……うん!」
「…っ///!」
泣きながら笑う潤があまりにも眩しくて可愛くて、そして綺麗で、頬に手を伸ばしそのまま口づけた
やっと想いを伝えられた、やっと戻って来た俺も潤も、もう大丈夫だ
…そう、思っていたのに。
「はい、翔……」
「パク……モグモク……自分でするから……モグモク」
「いいから、いいから、一度やってみたかったんだよねぇ。う~ん…でもなんか違うなあ、これじゃ母親みたいだよね」
利き腕の右腕が不自由だからと、昼飯を食べさせてくれるのは有り難いが、何やら雲行きが怪しい
「お前、何ぶつぶつ言ってんの?」
「はい、次…翔さん、あ~ん」
「パク……モグモク……だから、……モグモク……いいって」
「…これも違う、…他人行儀だよね、……う~ん」
「だから、…モグモク…自分で、」
「しょおくん、……あ~ん♡」
「………潤、………しょおくん…て、……ぅぐ…モグモク」
「うん!これがいい!今日から『翔くん』ね♡」
「いや、あのさ……モグモク……それはどうかと」
「何で?どうして?駄目なの?…俺はただ好きな人の名前を…呼んでるだけなのに…。いいよ、…分かった、もう言わないから…(。>A<。)」
「 あ、あのな、そうとは言ってないだろ…分かったよ、ただし…二人の時だけな?」
「本当に?ありがとう!…翔くん!……ギュ!!」
「…っ!…痛えよ…潤」
…仕方がないか
後日、話しを聞いたら、こうして無邪気に甘えるのが本来の潤の姿らしい
今までの事を思えば仕方がないのかも知れない、でもこれからは俺がいるから大丈夫だ
…それに、ギャップ萌え♡だしな
『コホン……あの……社長、松本さん、そろそろ仕事の話しをしても宜しいでしょうか…?』
「おお、悪りい悪りい」
「へ?…………言ってよね///…ドン💨」
「痛ってぇ…何すんだ!」
「だ、大丈夫?」
慌てる潤を優しい眼差しで見守る皆がいる
もう誰かがお前を傷つけることも、一人で涙を流すこともないだろう、もうお前は一人じゃないよ