苦しい過去を振り返るのって本当につらくて、

書ける心境の時もあれば、そうでない時もあります。

 

また久しぶりの投稿です。昇天

 

夫の体調は相変わらず日によってですが、痛みが強くなってきているようです。

最近は10mgくらい、多い時で12mgのモルヒネパッチに一日5回以上アブストラルという舌下錠のモルヒネを使っています。あとは湿布貼ったり。

免疫療法の時とは副作用の出方も違うようで、辛そうです。

 

叫んで突っ伏してる時があるかと思えば翌日には痛みがあまりなかったり。

癌の仕業は本当に気まぐれです。

 

子供達は夏休みですが旅行の予定を立てようにも立てられないので、

その日にできることをして過ごしています。

 

私は子供達に夏の思い出を作ってもらいたいので、

なるべくプールに連れて行ったり、それっぽいことを必死にしてます。

 

毎日猛暑で普通に生活してるだけで疲れるのに、子供達を外に連れ出して遊ばせるのは正直しんどい。。。

けど、母ちゃん頑張る。メラメラ

 

でも先週末、土曜日は近所のお祭りにも少し行けたし、

 

 

昨日は夜、映画館で「インサイド・ヘッド2」も観てきました。

夫も体調が悪くなかったので、夕方から六本木に出かけて

六本木ヒルズの裏の公園で少し子供達を遊ばせて、

ヒルズの中でディナーして、

映画を観てきました。

 

コンセプトがすごく良かった。

「どんな君だって大好きだよ」って

一番子供達に伝えたいメッセージ。義理チョコ

 

夫は終始寝ないで映画を観れたことに自分で驚いていましたニコニコ

 

明日は3クール目のダカルバジンです。

時々もう抗がん剤はやらないって言い出します。

もう死にたいって。

 

 

私は日々の家事に子供の世話、夫の雑務と自分の仕事に必死で、

その忙しさにしがみつく様に過ごしています。

だから夫が重病で先が見えないことは大抵忘れているのですが、

一日に何度かは思い出すと、現実に急に引き戻されたような、

恐怖に襲われ絶望します。

それからどっと疲れを感じます。

 

死は人間にとって身近なものなのに、何がこんなに怖いんだろう。

あがいたって仕方が無いのに。

委ねるしかないのに。

 

たぶんずっとギリギリのところで必死だったから忘れてた。

寂しいっていう感情。

 

さっき夫の様子を伺いに部屋を覗きに行ってずいぶん老けた寝顔を見て知りました。

 

私って寂しいんだ。

 

夫とはほとんど体調と便通と薬の話しかしないし、夫のとんちんかんな発言にイラつくし、

子供達は喧嘩してるし。

こんなのいつまで続くのって。

 

そんな中でも何かと小さな喜びを感じながら生きているのが幸いですが、

 

やっぱりどうやら私って寂しいらしいです。

 

 

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イギリス人夫のメラノーマが2022年夏全身転移し、その後の闘病の記録を遡ります。

 

前回の続き。

 

2023年2月

 

無防備にも友人家族とスキー旅行へ出かけた私たち。

夫の様子がなんかおかしいことに気が付きました。

 

いつもだったら、荷物を持ったり力仕事を率先してやる夫。

ホテルのチェックインが終わっても、一向に荷物のことは知らんぷり。

筋力衰えてるし、全然持ってもらおうとは思ってなかったけれど、、

見向きもしない。

 

 

スノボのブーツをはくのに紐が結べない。

数か月前まで右半身不随だったし、文字もかけなかったから、

紐が結べないのも仕方ない。か。

 

レンタルショップで家族みんなのボードとスキーを借りました。

夫は自分のボードを持って近くに置いて、

それからそれを見失って探しました。

 

???

 

夫はリフトを下りる時に何度か転び(危なガーン

 

友人の男手を借りながら、スロープでも何度も転び、起こしてもらい、

なんとか下まで降りてきました。

 

3度くらいリフトに乗って転び降りてきて、断念しました。

 

正直、本当に無謀な試みで、雪山に来れただけでもすごいことなのに、

夫はものすごく悔しかったようでした。

 

辛いよね、大好きだったスノーボードだから。

 

2023年3月

スキー旅行から数日後。

 

ある日の明け方4時頃、就寝中。

気配を感じて目を開けたら、夫が私の顔の前に顔を突き出して、

 

「お前の悪事は知っている。」

「お前は泥棒だ」

「知り合い全員のお前の悪事をバラす」

って、すごい剣幕で、指を指して罵られました。

 

?????????!!!!

 

あの時の表情は怖すぎて忘れもしません。

それから延々とわけもわからず説教されました。

 

「離婚して子供達は自分が引き取る。」

「次再婚して子供達の面倒は新しい妻に見てもらう。」

「無一文で家から出ていけ。」

 

私は再婚は、、、できないと思うよ?

とか答えながら、延々と罵られました。

 

半身不随になって認知機能も低下した時から私が当然お金の管理をしていて、

今になって口座に思ったよりお金がないことに気が付いて、

私が泥棒して使い切ったと思ったようです。

 

私もかなり動揺していましたが、怒り狂う夫を見て、悲しくなりました。

何が悲しいって、

あれだけ世界中にいるたくさんのお友達がエールを送ってくれて、

家族にも愛されて、

私だって命を燃やすように必死で介護してきて、

こんなに人に愛されていることを知ったはずなのに、

最期はお金の亡者となって怒りで死んじゃうんだって。

 

それが一番悲しかった。