ジャファール・パナヒは、イランの監督です。
アッバス・キアロスタミの製作する映画の助監督をしました。
キアロスタミ作品の『オリーブの林を抜けて』、『桜桃の味』の作品の中で
ジャファール・パナヒが助監督としても出演しております。
1995年にアッバス・キアロスタミの脚本の映画『白い風船』で監督デビューしました。その後数々の名作があります。
The Accordion (アコーディオン)は、2010年の8分半の短編です。
The Accordion (アコーディオン) ー Jafar Panahi(2010)
آکاردئوーجعفر پناهی
イランでは、観光地に行くと子供達が、道路上でガムを売ったり、花束を売っています。大人のところによってきて買ってくれるように頼んできます。
また、面白いものも商売にしてます。子供が小さなカードが入っている箱とカナリヤを持って寄ってきます。将来についてとか、悩み事についての占いをします。
ハーフェイズの詩で占いをします。
イランの詩人のハーフェイズの詩は、イランの人々にとっては将来を占ったり、
悩み事の答えを求めたり、一つの指針となっています。
観光地では、ハーフェイズの詩が書いてあるカードが箱に入れてあり、そこから知りたいことを唱えてからカナリヤに詩の書いてあるカードを口ばしでつまんで渡してもらいます。そこにハーフェイズの詩が書いてあり、意味解きをして自分の将来、悩んでいることに答えを見つけます。個人的な意見ですが、当たると思います。
この映画では、兄13歳ぐらい、妹8歳ぐらいの二人が道路上、広場で兄がアコーディオンで演奏をして、妹が太鼓を叩き、お金を集めます。
歩きながら二人が演奏をし、歌っていると一人の男性が兄の方に近づいてきて兄のアコーディオンを無理やり奪っていきました。兄は、興奮をして男性を石で殴るために石を拾い手に握り、二人はその男性を追いかけていきました。妹は兄が石を拾ったことで男性に石で殴りかかり傷をつけて、傷害で警察に連れて行かれるのではないかという恐さが出てきました。
兄が警察に連れて行かれたら、お母さんの経費は誰が払うの?お願いその石は捨ててくれと兄に頼みます。しかし兄は、耳を貸しません。
男性は、人混みのバザールの中に逃げ込み、二人は男性を見失ってしまいました。
二人が困っているとバザールの外からアコーディオンの音がしてきます。音の方へ慌てて行くと広場の真ん中で兄からアコーディオンを奪った男性が、見よう見まねでアコーディオンを引いています。しかし初めてなので曲になりません。立ち止まって音楽を聴こうという人はいません。兄と妹は唖然と男を眺めています。
妹は太鼓を叩きながら近づいていきました。リズムを叩いてあげます。その様子を兄は見てしばらく悩みますが、握っていた石を植木の横に置き男性と妹の元に行き、男性が引いているアコーディオンをゆっくり男性の肩から外し、自分で演奏を始めました。妹は、お金を集めるためのお椀を男性に渡して、音楽を聴いている人からお金を集めるように促します。
そこで終わりです。映画の終わった後は、温かい気持ちになりました。
8分半の映画の中で、ジャファール・パナヒ監督の伝えたいことが沢山入っていると思います。
英語字幕です。
是非見てください。
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