「自分のこと」にする
そして「安心感」

母業において、1日に何度くらい、
子どもに「早く」「速く」と言うでしょうか。
時にはそんなことを言っている自分に

イライラしてしまうこともありませんか。

さて、「処理」について考える最終回です。
いろいろとお話をしてきましたが…。


集中して処理ができる共通点といえば

概ねですが

大人だって、子どもだって
自分のやりたいことや、
自分に関することに対してですよね。

 

ですから、できるだけ、

子どもにとって

「自分のこと」として

考えられるよう工夫しています。

 

 

たとえば

 起きる時間について

「○〇に起きようね」ではなく

「何時に起きますか」

「何時に起きるといいかな」とたずねます。

 

「わからない」なんていわれるかもしれませんが、
それでも、ここはチャンス!

アナログ時計の文字盤を見せながら

時計(算数の角度や数の概念、理科など)を

先行体験しながら、

時間を決めてもらいます。
 

最初のうちは、
子どもからの回答は

親が思うようなものではないかもしれません。

でも、続けてください。


お子さんにとっては

この体験は、何かを考える機会になりますし、

何より時間を

「自分のもの」として捉えられるので、

お子さんの中での少しだけ意識が

かわるんですね。

もし、「あれれ??」という

的外れな時間(回答)が返ってきても、

まずは、お子さんのおっしゃるようにやってみて
その結果を振り返って、

次に生かすようにしてあげてください。

 

子どもが自分で考えて決めたことって

親は思った以上に大切に感じるものですから。

 

「あと5分(長い針が〇のところ)から
お風呂に入れば、もっと楽しかったね。

ママも一緒に入れたよね。」

などのようにアドバイスもできると思います。


また、

擬人化した好きなキャラクターや

「競争」をイメージさせるという工夫も

お勧めです。

 

たとえば
好きなキャラクターが

「○〇ちゃんがこのプリントって

むずかしいけど、

(お子さんが)できるかどうか

心配しているよ」

と処理にむかえるように牽引したり、

「ママがお皿を片付けるまでに

できるかな。ママは5分でできるようがんばるぞ!
競争しない?」

などと提案したりします。

 

いかがでしょうか。

何かの「処理」をする子どもの背中は

その子の「やる気」を映し出します。


 

お子さんの成長に合わせて

「やるべきことは嫌でもやる」という

精神力を育てることは大切だと思いますが、

 

まずは「勉強はやらされるもの」

「勉強は面倒なもの」と思ってしまう前に

「知らないうちに、これできるようになった」

「これできるかも」

「これ知っているなぁ」

なんて思えるよう工夫して

おきたいと思っています。

次回は「手を動かす」について
お話させてください。