今回は、コミュニケーションがうまくいかない理由について、リチューニング的思考から見つめてみたいと思います。
前編・後編では、アイメッセージとユーメッセージという「伝え方の違い」についてお話ししました。
確かに、主語を変えるだけで相手への伝わり方は大きく変わります。
でも実は、それだけでは説明できない“伝わらなさ”があります。
同じように話しているのに伝わらない。
言い方を変えても、なぜかズレてしまう。
このとき起きていることは、単なるテクニックの問題ではありません
リチューニングでは「ズレ」に注目する
リチューニングでは、コミュニケーションの問題を「言葉の選び方」ではなく、内側の状態のズレとして捉えます。
人は、言葉そのものではなく、その言葉の奥にある“意図”や“エネルギー”を感じ取っています。
たとえば、「私はこう思うんだ」とアイメッセージで伝えていても、心の中で
「分かってほしい」
「ちゃんとしてほしい」
「どうしてできないの?」
という気持ちが強いと、その“圧”は相手に伝わります。
すると相手は、言葉ではなくその圧に反応してしまい、結果としてズレが生まれるのです。
ユーメッセージが強くなる理由
ユーメッセージがきつく感じられるのも同じです。
「あなたはこうした方がいい」という言葉の奥に、
「こうあるべき」
「正しくしてほしい」
という価値観が強くあると、相手はそれを“コントロールされている”と感じます。
つまり問題は、ユーメッセージそのものではなく、その背景にある価値観の強さなのです。
アイメッセージでも伝わらない理由
では、アイメッセージなら大丈夫なのでしょうか?
実はそうとも限りません。
アイメッセージは柔らかく伝えられる方法ですが、内側で遠慮や我慢があると、
「私はこう思うけど…(本当は分かってほしい)」という曖昧なエネルギーになります。
すると相手には「結局どうしてほしいの?」と伝わらず、行動につながりません。
これが、「ちゃんと伝えたのに伝わらない」という状態です。
伝わらない本当の理由
ここまでをまとめると、コミュニケーションがうまくいかない理由は伝え方の問題だけではなく、自分の内側が整理されていないことにあります。
・分かってほしいのか
・動いてほしいのか
・ただ聞いてほしいのか
この意図が曖昧なまま話すと、言葉と内側にズレが生まれます。
そして相手は、そのズレを無意識に感じ取ってしまうのです。
リチューニング的コミュニケーション
リチューニングでは、まず伝え方を変える前に、自分の内側を整えることを大切にします。
話す前に、こう問いかけてみてください。
「私は今、何を伝えたいのだろう?」
「相手にどうしてほしいのだろう?」
この問いに対して、自分の中で答えがはっきりすると、自然と言葉も整ってきます。
その状態で話すと、アイメッセージでもユーメッセージでも、必要な形で相手に届くようになります。
まとめ
アイメッセージとユーメッセージは、コミュニケーションの大切なスキルです。
でもそれ以上に大切なのは、その言葉を発しているときの自分の内側の状態です。
言葉は、ただの情報ではなく、その人の状態を乗せて相手に届きます。
だからこそ、伝え方を変えるだけでなく、自分の内側を整えること。
それが、リチューニング的なコミュニケーションです。
もし良かったら、次に誰かと話すとき、「どう伝えるか」だけでなく、「どんな状態で伝えるか」にも意識を向けてみてくださいね。
それだけで、コミュニケーションの質は大きく変わっていくと思います。
