ご無沙汰していました。

実は、プーケットの後、香港経由で、関西空港に着き、そして奈良の実家に辿り着いたのが、3月11日。

つまり、日本への再入国当日に、地震と津波が襲ったのです。

神戸の震災のニュース映像も、終末絵のようだったことを、昨日のように思い出しますが、今回は、何より、津波の恐ろしさを、まざまざと見せつけられ、体は金縛りに遭ったかのようにこわばってしまい、必然的に、テレビに釘付け。その後、これでもか、これでもか、と続いて起きる、余震に、どうなってしまうんだろう、日本は壊滅するのか、と、更に引きつり・・・。その上、体中の毛が総立ちした、とでも言うのでしょうか、原発事故。

そのような中、イギリスに戻って来ました。スケジュール通りとは言え、何だか、困窮下の日本を、まるで見捨てるみたいな気がして、罪悪感に襲われ、何をする気にもなれず、茫然自失。自分が被災した訳でも無いのに、そして、被災者の方々が、頑張ろうと賢明な中、何故、私が、こんなに真っ暗な気持ちになる資格があるんだろう、などと、更に増す罪悪感に苛まれて、収拾するどころか、日に日に悪化する一途の、原発事故状況に注視していました。

東京消防庁の決死の放水活動の記者会見を観て、そして、それが奏功したことが判って、どんなにホッとしたことか。漸く、ブログ再開の気持ちになりました。

決して予断を許さないとは言え、これを契機に、事態収拾の方向に好転して行く事を、心より願う次第です。

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さて、この件に関連して、3点。

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1点目は、放射能から体を守る方法について。

- 被爆危険者には、ヨウ素の錠剤が配られるのは、体内のヨウ素を飽和させておいて、放射能を帯びたヨウ素が体内に入るのを防ぐ、ということのようですが、予防の為には、ルゴール液を希釈して、皮膚に塗布し、皮膚吸収させる、という方法を提唱する人もあるようです。

- 広島原爆の折、生き延びた人は、ワカメの味噌汁を常食していた、と聞いた事があります。ワカメはヨウ素が豊富な海藻、だから、なのでしょうか。味噌も、貢献しているのは、間違い無さそうですが。

- マクロビオティック的には、放射能は、極陰(極端な陰性)だから、中和させるには、極陽のものを食す、ということになります。つまり、玄米のお焦げ。あとは、味噌。

もし、私が東京に居たら、気休めかもしれなくても、いつも以上に、海藻(ワカメや昆布出し)たっぷりの味噌汁を摂るだろうな、と思うのですが、海藻類、既に品薄になってしまっている、という噂は、本当なのでしょうか・・・。

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2点目は、海外のTVと日本のTVとの、報道トーンに差が大きい気がすること。一言で言って、前者は、イタい。後者は、不安を抑えようという態度が、ひしひしと、感じられる。そんな気がしたのは、私だけの勘違いでしょうか。

- 例えば、BBCが何度も何度も流した、原子炉の上屋が吹っ飛ぶ、ショッキングな映像を、日本のニュースでは、観なかった。

報道トーンだけでなく、原子炉事故の情報分析も、海外と日本とでは、違うでしょ・・・日本は徹底して、「大丈夫」路線が基本、オバマさんは、それを信じず、アメリカの識者分析では、もっと危険度が高い、とした。日本政府が意図的に真実を隠蔽しているのでは?と、最初、思ったんですが、そんなことをしても、益する事は無い訳だから、じゃあ、海外機関の日本語理解力が充分で無いことが関係しているの?と訝ったりするのですが、真実は、どういうことなんでしょう。

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3点目は、じゃあ、こういう事態に、自分はどうするのか、という事。この点で、随分悩み、それも、真っ暗な気持ちが続いた原因なんです。素早く募金活動を率先して実施する人達を横目に、せめて寄附を、と思っても、なかなか、「ここに寄附したい。」という所を見つけられず、愚図愚図している自分が、もどかしい、もどかしい、もどかしい・・・。

- イギリスで一番手っ取り早いのは、英・赤十字ですが、上限金額があって、それを超える分は、被災者に渡らない、という話を耳にし、ちょっとどうだろう、と思った事。

- あと、赤十字は、基本は医療関係だろうと思うのに対して、私が寄附したいのは、日用品や食糧を届けてくれるところ。

- 既に、数年前と比べると、涙がチョチョギレル程のポンド安・円高に、益々拍車がかかる中、ポンドではなくて、円で、直接日本の口座に、とも思うんだけれど、やっと、ここに!と言う所を見つけたものの、スゥィフト・コードが判らないとか、日本在住者のみが対象とか、そういうことが浮上して来たりして、頓挫。

・・・・・早く寄附したい、と気が焦るのは、それで自分が役に立った、と思いたい、そういう自己満足なんじゃないの、と気付きました。長丁場になるだろうから、今日明日に、っていうのではなくても、自分が納得出来る組織を特定して、自分に出来る範囲での、まとまった金額を寄附する、ということにします。多分、東京に居る娘が、募金活動とか、ヴォランティア的なことをすると思うので、彼女とタイアップすることになる筈です。

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被災者の方々に、頑張って欲しい、と願うとともに、暗闇の中に、一条の光を差し入れてくれた、東京消防庁の隊員の方々の、勇気ある活躍に、心より感謝する次第です。