樹木希林さん、亡くなられたのですね…
全身ガンという壮絶なご病気を抱えて
つらい時期もおありだったと思います
私は飄々とした人が好きで、
そういう生き方に憧れます。
樹木希林さんはまさに飄々と
自分に誠実に生きた人。
ものすごくポジティブというのとも違い
かといって
ネガティブ思考でもなく
いろいろなことを踏み越え、
乗り越えてきた方の言葉は、
深く心に刺さります。
ご主人の内田裕也さんのことや
ご自分の病気のこと
穏やかな気持ちではいられないことも
多かったと思われますが
それを超えて、自分のスタイルを築かれた
深みのある人生。かっこいいです。
こちらは今年、9月1日にお書きになった直筆の書
75歳の字に見えません!
希林さんの字は 角張っているところがありません
全体的に丸っこくて
「口」という字に現れる閉空間も大きく
気力に満ちた人だとわかります。
何とも言えず楽しい文字
年相応のゆらぎはあるものの、
明るくて楽しい味のある人とわかります。
子供が書いた字みたいですよね ( *´艸`)
バランスが悪いような、でも、絶妙なリズムがあって
そこが希林さんの最大の魅力ですね。
「ハネ」が弱いので、執着心が低く
あっさりした人
ユニークだけどクセはない
素直だけど、単純&シンプルではない
常人には決して真似のできない
何とも言えない深みのある文字です
こちらは2015年に書かれた自分を表す1文字の色紙
いやー、なんとステキな「漏」でしょう
線が優しくて、しなやかで、
漏れているのかもしれないけど、
どこかにゆったりと溜っているような
決して枯渇はしない
落ち着きとゆとりのある文字
まるで
「それくらい漏れたっていいじゃないの
どおってことないわよ」
という希林さんの声が聞こえてきそう
そう、まさに鷹揚な文字!
養成講座で使わせていただきたいくらいの
開運文字です。
こちらは亡くなる前にお書きになった色紙
う~ん、ユニーク!
そして、
これをお書きになられたときがどんな状態だったのか
わかりませんが、これだけのスペースをメいっぱい使って
書くことができるとは、やっぱりタダ者ではないです。
なぜ? と思いました?
考えてみてください。
あなたが体調が悪くて、気力も落ちているとき
こんな風にダイナミックな文字や絵を描くことができますか?
たぶん、
ほとんどの人は用紙のスペース半分使うのが
精一杯だと思います。
たかが文字、されど文字、
(絵も含めてレイアウトも考えて)
書こうと思ったら、
かなりの気力・体力・美意識が必要です。
しかも、
ハサミで自分の命の糸をパッチンしそうになってる
こんなユーモア、極限の状態であなただったら
思いつきますか?
もうすごすぎます!!
良いことも悪いことも含め
飄々と、風のようにかっこよく生き抜いた
樹木希林さん 憧れます。
私もこんな風に人生を過ごしたい。
ご冥福をお祈りいたします。