これは先日、

靖国神社のみたま祭りで飾られていた

力士の筆跡です。


 
 大関 把瑠都の筆跡

   
大関 稀勢の里の筆跡

   
横綱 白鵬の筆跡





いつも思うのですが、

外国のお相撲さんって、日本語がとても上手ですよね。

サッカー選手や野球の選手は日本に来ても

ほとんど日本語がしゃべれないままの人が多い中、

外国人お相撲さんの日本語の上手さと美しさには

いつも驚かされます。

そして、今回、書の腕も素晴らしいことになおびっくり!
 
こういうことも修業時代に学ぶのでしょうか。






把瑠都さんも稀勢の里さんも

最近大関になられた方ですよね?

(ちがいましたっけ?)

偶然発見したこのサイトには、

お相撲さんの直筆サインが掲載されています。

 
相撲レファレンスより

 
  
 
この違い、お分かりになりますか?

上のサインは、線がどことなくぎこちなくて

子供やいかにも書き慣れない人が書いた

そっけない筆跡ですが、

下のサインは、ちょっと寸詰まりになってしまったものの

線に何とも言えない味わいがあり、

明らかに成長されたのがわかります。




 

ただ適当に書いているわけではなく、

「把」の手偏や「瑠」の「王」から「留」へのつなぎの線の雰囲気など
 
タダモノではない雰囲気が出ています。

もともと鷹揚で優しい方だと思いますが、

芸術的なセンスもお持ちなのでしょうね。

位が上がるとサインなども書く頻度が上がるので、

自然にうまくなるのかもしれませんが、

この雰囲気・味わいは慣れだけではない

天性のものを感じます。

 



 
相撲レファレンスより]

  

稀勢の里さんも

明らかに上のサインと下のサインを比べると、

自信がついてきたのがわかります。

この方はもともと一本気な面があるので、

これだ!と思ったら迷うことなく進む能力があります。

それも地味でなく、人を引き付ける華やかさも

兼ね備えていますので、表舞台で才能を発揮できる人です。

上のサインはとんがった粗削りな勢いを感じますが、

下のサインは、大人の余裕を感じさせます。






 
相撲レファレンスより]

 

横綱 白鵬さんの筆跡は、

残念ながら、上のサインの方が勢いを感じます。

かつて、白鵬さんが横綱になる前の筆跡を

拝見したことがあったのですが、

線が美しくてのびのびしていて

普通じゃない器用さと人間力を持った人なんだなぁと

思った記憶があります。

若いのに文字にゆったり感があって、

大人物の風格が備わっていました。

もちろん今でもないわけじゃありませんが、

残念ながら、上のお二人に比べると

勢いに欠ける印象があります。

ちょっとお疲れ気味かしら?






でも、いずれにしても

日々研さんを重ねている人たちは

やっぱり常任と違う切れ味や才覚を感じます。






我々一般人も

昔書いた文字と今の文字を比べると、

自分がどんなふうに変わってきたかわかります。

昔の文字じゃなく、

1週間前の文字でもわかることもありますよ。






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